2015年07月28日

民営賭博場(カジノ)開設の違法性

1.現在日本の公認賭博・富くじである4K(競馬、競輪、競艇、オートレースら公営競技)、宝くじ、totoは政府・自治体がその設立支配する法人にやらせる、いわゆる公設・公営ギャンブルです。
 これは、わが国では賭博や富くじ発売を基本法である刑法185~187条で禁止しており、賭博場を開設したり組織的な賭博・富くじの発売を認めることは、本来許されない違法行為であるためです。
 宝くじは戦時・戦後の一時的な財政収入のために、そして公営競技は戦後の産業振興と政府財政収入を考えて、公設・公営とする特別立法の下で導入したものです。その収入・収益は全て国や地方公共団体の財政収入とし、私人や民間業者に賭博事業収益を認めるものではないとの考え方の下に法定されたといえます。
 従って、賭博を営利事業として認め、政府はその民間事業者から税金(高めでも)をとればよいというシステムにはなっていないのです。
 すなわち、日本では公営競技や宝くじ・totoの例から考えても、民営賭博は否定する考え方が強く、いわゆる民設・民営カジノの公認することは、この刑法の賭博・富くじ禁止原則を全くすり抜けさせることになるのです。

2.賭博(ギャンブル)行為は、遊びの一種のゲーム行為と同じように、個人の自由、幸福追求の自由行為として認めるべきという考え方があります。しかし、内心・思想の自由と異なり、また健全な社会形成の基本でもある表現の自由とも異なり、賭博行為は社会的な悪影響と当該個人にも害をもたらすことは昔から知られています。人の欲望には「食欲・性欲・睡眠欲」があり、その欲望や自由を完全に禁ずることはとてもできませんが、人の射倖心はときにこれらの3大欲望さえ忘れさせるといいます。賭博を自由にすると当該人の身体生命、健康、さらに社会的健全性を損なうので、これに社会が法的制限を加えることは、人の自由を不当に奪うものとは言えません。世には薬品やアルコールなど一定量なら有用なものでさえ、本人の自由に任せてよいとはなっていません。いわゆる「のめり込み」という依存症やアディクションへの配慮と社会的規制が必要です。
 賭博は単なる遊びのゲームでなく、金品や時には自分や家族の人生も賭けさせ損なわせるものですし、社会や他人の健全な生活を害することがあります。この意味で基本的人権を保障する社会国家でも、賭博、特に常習賭博と賭博開帳や富くじ販売は原則禁止されているのです。
また、賭博は勤労精神、勤労の権利と義務に反します(憲法27条)。そして教育、学習と努力によって人生の向上を目指すという教育理念、教育の権利と義務にも反するのです(憲法26条)。もちろん、賭博に伴う反社会性力の発生、マネーローンダリングや脱税等の反社会行為を防ぐ必要もあります。

3.このような賭博禁止を例外とするには、国や社会の禁止原則を上回る特別の積極的公益という例外要件や、その害を厳しく抑制する確保措置が求められます。
 賭博カジノの有用性とは賭博開帳・富くじ発売業者自身の確実な収益(リスクのない収入)です。より厳密に言えば、客から確実な収奪が得られることです。そのため、賭博開帳は昔からヤクザ(暴力団)の闇の企てだったのです。そのヤクザを禁止追放して、確実な収益を得て全てを公共目的に使うというのが公営賭博です。従って、その収益は完全に公共・公益目的のためにのみ集められ使われるべきということになります。また、賭博行為の弊害を完全になくすことが求められます。もとより私的運営からの利権や弊害は許されません。それが公認賭博だけでなく公営賭博にした理由です。
 また、賭博・富くじには古来「詐欺」がつきものでした。客に勝てるように思わせても、確実に客が損をするというのも一種の「詐欺」です。その「詐取」・収奪の程度も厳正に管理するために、発券、発売、宣伝、広告からの公支配ということになり、公営賭博という理由になりました。今日ではその客からの収益の「公平・平等さ」「収益度の穏健さ」のコントロールの点からも公営賭博を堅持する理由となっています。それからさらに、現代では略奪的ギャンブリングの禁止がいわれているのです。

4.だからといって、公営賭博なら日本で許されるというものはありません。その理由の第1は、現代民主主義社会での公益目的・賭博による収益目的の消滅です。宝くじ導入時にいわれた戦後の激しいインフレーション抑制の必要は今は全くありません。4K導入の際の経済事情も同じです。公共目的のための財政収入は、公平・公正な税収や必要な公益サービスの対価としての料金に依るべきです。弱い人や貧しい人から過大に収奪するギャンブルには、正当性も公正さもありません。
 理由の第2は、弊害の大きさです。ギャンブルに伴う反社会勢力や反社会行為は、これを克服する努力中でもなお大きいものがあります。ギャンブルの弊害はまだまだ把握されないまま収益額だけが過大評価されています。ギャンブル依存症など著しい被害がようやく注目されるようになり、国も委託調査で536万人もいると推計されました。根本的に弊害を見直す必要があります。
 そもそも人にゲームを楽しむ自由があるといっても、人の射倖心という弱みにつけ込んで組織的事業として他人を収奪する賭博を自由にさせる必要はないのです。ゲームはゲームとして健全な範囲内での娯楽として互いに楽しめばよいのです。現在、野球や様々なスポーツ、囲碁・将棋からコンピューターゲームまでお金を賭ける必要はありません。
 この点、カジノで使われるルーレット、バカラ、スロットマシン等は、あくまで金を賭ける射倖心を高めるだけの装置なのです。

5.最後にカジノという賭博場ですが、これは射倖心を最高度に高めたものです。賭博の賭け金を最も大きく無制限に続けさせるシステムです。賭博場の中にVIPカジノ等といって金持ちの客をくすぐるシステムも設けています。コンプと呼ばれるR(部屋)・B(呑み物・酒)・F(食べ物)といったホテルサービスの無償提供は、ホテル側にそれ以上のカジノ収入が入るからです。
 こんなカジノでは1日にして数億円単位の金がやり取りされます。それが繰り返される度に、カジノ側は客全体から高収益金を得るのです。
 「酒と女(男)とバクチ」の世界のカジノは、客が主観的に遊びだと思えば遊興施設です。賭博では儲ける夢もありますが、多くは富の喪失という悪夢を招きます。誰もが公平に永続きして楽しめるものでは到底あり得ないのです。
 こんな賭博場を民間企業者が営むことを公認しようとするのは、その公認の裏で金や利権が動くからです。もし、その全収益金を政府が取り上げれば誰も出資したり働かないでしょう、収益金の一部は税金にとられても、大金を儲けるためにカジノにせよIRにせよ投資されるのです。それに賛同し推進する事業者や推進コンサル、政治家は、観光振興や就職口拡大と言いますが、結局、国内の他の産業を害したり多大な社会費用をもたらし、国内的にも収奪する事業なのです。
 この意味でIRであれ民営カジノの違法性は明らかです。


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博打・賭博川柳解説

博打・賭博を川柳にすれば山とできる。しかし、江戸時代、違法世界の博打を川柳界は禁句にした。宝くじ(富くじ)は一部公認もあり、江戸時代からその句は多い。では、現代の宝くじの句から。
※(  )で作者名の記載のあるものは毎日新聞「仲畑流万能川柳」より。
・宝くじ 当選祝い 誰もせず (寝屋川小川)
   当選を隠したいのか、祝いをすれば当選者が接待させられるからなのか、他が妬ましく誰も来ないからか。
・宝くじ 当選する夢 誰もみて
   儚いと判っていても、億円と聞けば誰もが買わされる。しかし、その夢は誰も実際には見ないし、夢で当たっても現実には当たらない。
・無宗教 宝くじには手を合わせ (木更津野良助)
   神頼みには現世利益がつきもの。「縁起でもかついでみたい宝くじ」です。
・特等は 国が持つ 宝くじ (川越 麦)
   今は国は販売をやめ、自治体のくじで収入源になっています。
・特等は12億円 発売元
   1ユニット売上30億円の40%は発売元に入る。特等は1ユニット12億円ということに。
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日本におけるギャンブル依存の社会的予防

1.日本のギャンブル依存(症)
 日本のギャンブル依存(症)536万人のうちその7~8割はパチンコ・スロットによるもので、その余は公営賭博、宝くじ、toto、違法賭博(闇カジノetc)が原因といえよう。
 このパチンコ・スロットによる大量の依存症は、パチスロが日常性(常習性)を生じやすく、何時でも何処でも簡単に継続してやれるバクチのためである。全国12000店で売上(貸し玉)18兆円というとんでもない「ミニカジノ」国家は世界に例がない。しかも、客の大半は金持ちというより大衆であり、数千円~数万円を1回で使い、繰り返すのであるからまさに依存症を生むべくして生んでいるのである。
 しかし、客は未成年者から老人、主婦まで幅広く、これらの人々に対して依存から脱する手当はもとより依存症にならないようにするケアは全くなかった。2015年2月にいたり、全日本遊技事業協同組合(全遊協)が加盟店のチラシ等に「のめり込みに注意しましょう」という表示を入れるようになったが、何もしていない批判への言い訳でしかない。
 実際、パチスロ依存者が入店しないようにすることもなく、むしろ老人・主婦向けのパチンコ台やスロットを増やしている。その誘客広告も年々拡大しテレビや新聞、チラシ広告など手段を問わない。
 店側の言い訳は、お客さんを全員はチェックできないし、身分証明も貰えない、18才未満と明らかに判ればご遠慮願うがわからない、ということである。
 そして本当に病気になってしまい相談したという人には、全遊協の息のかかった医師1,2名を案内できるというレベルである。依存症治療を扱う精神科系医療機関は、自助グループへの紹介のみという病院・診療所も含め2014年で全国に79箇所のみで、また2015年に入って薬やアルコールと共に扱うアディクションセンターが全国に5箇所生まれたばかりで手探りで活動を始めたところという。
 このように、「否認の病気」といわれるギャンブル依存症者が自ら名乗り出れば案内されるところはあるも、依存者によって直接被害を受けた家族や社会は救済されることはない。盗んだ金がパチンコで失われても、パチンコ店の儲けでしかない。パチスロ界は自らのギャンブル性を否定する建前であるし、依存者もその病気を隠しているから、依存者と共に病気の社会化や治療に対し動かないし動けもしない。業界も監督する警察庁もパチンコはあくまで楽しく遊ぶゲームであり、病気や弊害に責任はないとしているのである。
 IRカジノ法の導入問題で、ギャンブル依存症の存在とその対策の必要性が公認されるようになったが、導入論者はその収益金の一部を依存症対策に回せるという、いわば「開き直った」立論をする。
 しかし、IR議連や導入論者は、一般論として欧米での対策を紹介するだけで、現在の依存症者への対応は全くない。(中にはテレビでカジノ反対派に依存症536万人をどうするのかと追及するバカ学者もいる。)政府やギャンブル事業者、ギャンブル推進コンサルらは、既にミニカジノでの依存症の発生という「不都合な真実」を認めたくないし、ましてやそのパチスロ依存症対策はやりたくもないからである。

2.ギャンブル依存(症)へ対策
 欧米のギャンブル依存症対策や、韓国のカンウォンランド、シンガポールでの対策をみると、ギャンブル(カジノ)依存症対策は次のようなものが考えられる。
(1)宣伝規制、警告ポスター、啓蒙活動
(2)飲酒規制、喫煙規制(禁煙)
(3)従業員の訓練、従業員の依存症防止
(4)電話相談、治療補助
(5)入場規制関係
  ①カジノへの入場料による制限(特に国内人)
    しかし、入場料が国内人の依存症を防げるという報告もその根拠は全くない。
  ②カジノ入場者の人物チェック(年齢制限も)
    人物のチェックは国民番号制をとったり、完全身分登録制ができていることが有効となる前提だが、   日本のマイナンバー制度はここまでの適用はできない。例えば、外国のカジノやその他のギャンブルに   いくら使った者か、何回目の入場かなどのビッグデータはどのカジノにもない。パチンコにしても日本   にはない。北欧やシンガポールでは、例えば国内のカジノ入場者の過去の入場回数、賭け歴、賭け額、   所得との割合が点検できるが、日本ではそれはできない。結局、本人や家族の自主申告があれば別とし   てギャンブル依存の要注意人物かどうかをチェックできない。
  ③本人の自主申告ないし家族の申告による入場制限
    これは一定の国や場所で採用されているが、自主申告する客はいつでも入場解除を求められるし、家   族の申告も強制力と国内外共にネットワーク的に登録できていないと有効でない。日本では公営ギャン   ブルにこの制限は全くない。
(6)賭け額の制限、融資規制
    一律の制限はできるが、人によって金額制限するとなるとこれも店側に客の個人情報が必要である。   現実には日本にもなく、国際的にも少ない。融資規制は、店での貸金を禁止し、周辺にもATM設置を   禁止することであるが、これも十分でない。
(7)プレミアム・プレイヤー、VIP客、ハイローラーの禁止
    これをやるとカジノの収入が減り、現実も経営的にとられていない。
 以上のように、誰でも自由に入場を認めて制限なくやらせると、ギャンブル依存症の発生を防ぐという方策はとれない。結局、依存症患者が出た後のカウンセリングというような病人をつくって対策を考えるものでしかない。これは森山成彬医師が脳を大根に例えていうところの、タクワンにしてしまうと決して元に戻らないのに治療するということになる。
 マカオなどはそもそもカジノ依存を奨励さえしている。カンウォンランドやシンガポールでは個人情報を把握までしても病人の発生が絶えない。4万8000人の「排除プログラム登録者」で患者を減らしているというが、「否認の患者」をも強制する治療は極めて困難である。効果をあげているともいうが、効果をあげられるのは自ら進んで治療プログラムを求める人達であろう。
 もし対策を取れるというなら、日本の公営競技やパチンコからギャンブル依存症の治療に成功してみせることだ。

3.日本のギャンブル依存防止に必要なこと
 全ての病は予防が第一であり、危険な行為は抑制されねばならない。
①パチンコも含め全てのギャンブル利用者は全て身分証明書を用意させ登録させる。20歳成年要件はもちろん、依存症チェックが必要である。
②その登録カードにより、利用経歴とその所得などからギャンブル依存の危険性や問題のないことの証明を店側(券売場、カジノ等の店)が確認、記録する。
③店での個々人のゲーム時間、賭け額がわかるようにし、一定の制限を超えると本人や家族に警告し、ゲームを続行させない。
④全ての入店回数、ゲーム種と賭け額、滞在時間を捕捉し、本人に確認させておく。
⑤ギャンブル賭け金は1ヶ月の自己所得申告額の3分の1または20万円のいずれかを上限とする(年間所得申告額は2分の1、100万円)。
⑥一時所得に対し源泉または所得申告書の提出を義務付ける。一時所得として手続をとらせる。
⑦なお、海外カジノでも不十分だが、もし導入するなら、個人ごとにチップ(ビスケット)との換金額をチェックし、カジノ場からのチップ類の持ち出しやチップ類の贈与の禁止、客同士の相対賭け等を監視カメラで捕捉してマネーローンダリングを禁止し、脱税防止のために即日収入を申告させることが必要となろう。

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2015年06月18日

裁判情報

大阪地裁 平成26年(ワ)第6683号事 宝くじ販売差止請求事件
次回期日:平成27年7月8日(水)午後1時15分  808号法廷(傍聴可)

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ギャンブルNEWSピックup (2015.3.31~5.31)

2015. 3.31  小樽市長次期4年 カジノ誘致活動しない
4.1  産経   公明カジノ法案 自主投票否定的(大口国対委)
4.2  毎日   IR法 公明と協議(自民 稲田政調会長)
    〃    国はギャン物依存対策を 田中紀子(依存問題を考える会)
    産経   IR消極的公明に共鳴(蓮舫)
    CRL  広東省公安 オンライン賭博逮捕1071人 賭博3億3000万元
    日経   東京五輪視野カジノ法再提出へ
    西日本  カジノ法案 公明苦慮
    Lanacion  アルゼンチン大統領 カジノ王息子に不動産貸借30万ドル賄賂かマネロンか
4.3  PiDEA  マカオカジノ3月39%減 月収入200億パタカ
    < 当会 第4回総会>
4.5  CNN  ニューヨークカジノで400人以上乱闘 逮捕者3人
4.6  NEWS24  ミナミネットカジノ店摘発(常習賭博)
4.7  参院財政金融委 西田昌司(自民) マネロン脱税問題からカジノ反対尋問
    前川清成(民主) 消費者収奪として反対コメント
    産経   カジノ法視野不良 五輪までタイト
4.9  東洋経済  「生保」と「賭博」もともと兄弟だった 他人の死を賭けて楽しむ人間の本性
   <「カジノ幻想」鳥畑与一著 ベスト新書 出版>
4.10  産経ビズ  シンガポール 取立人不在カジノ苦悩 未回収債権急増
   <日弁連 国会議員向けカジノ資料 諸外国の実情と深刻な日本への影響>
4.13  産経ビズ  フィリピンカジノ好調
4.15  ビッグイシュー  ギャンブル障害特集
4.16  朝日   東京都教員 パチンコで借金、無断欠勤4日
    当会   会報第34号発行
4.17  産経   カジノ法案今国会成立微妙 2020年黄信号
    時事   IR法案 反対62.4% 賛成27.9%
    NHK  公明 IR法自民提出容認
    琉球   2014.6乳児パチンコ駐車場放置死事件で依存調査
4.18  日経   マカオ銀河 純収益40%減
4.21  マカオ  マカオカジノ街 売春グループ中国人18人逮捕、韓国人21人拘束、売上約4500万円
4.23  赤旗   パチンコATM撤去を 大門議員(参院で)
5.3   読売   横浜市IR委託「日本経済研究所」4144億円経済効果
5.7   韓国   船上カジノへの韓国人出入り容認法案 曲折
         韓国カジノ 中国人客へプレゼントで呼び込み
5.8   朝日   社説「カジノ法案 根本的に見直せ」
5.9   カジノ民間賭博場設置反対協議会1周年記念シンポ
5.11  読売   社説「依存症対策 政府に丸投げか」
    マカオ  フィリピン カジノで中国人借金多数
5.12  産経   長崎県知事、安倍首相を訪ねIR誘致要望
5.13  愛媛   社説「カジノ法案再び『賭博立国』目指す政治危うい」
    高知   社説「カジノ法案 懸念は解消されていない」
    中央日報  韓国、カジノ船を国民開放へ
    日テレ  横浜市カジノ賭博5人を賭博開帳で逮捕、1日300万円
     〃   ドラマ「Dr.倫太郎」5話でギャンブル依存症テーマ
    YAHOO  大阪都構想の目玉「カジノ」はギャンブル依存症・犯罪・自殺の増加と税収減・雇用劣化で地域経済を破壊する(井上伸)
5.14  T-SITE  カジノ依存は学習ではまる?
    赤旗   パワハラ辞職中原元府教育長 「セガ・サミー」の役員に
5.16  P-WORLD  兵庫遊技協青年部で自民末松参議員
    産経   米国カジノ向け 電子決済事業と連携テックファーム社
    カジノIR  アラバマ州 商業カジノ合法化法案前進
5.17  大阪都構想住民投票 否決(反対705,585票、賛成694,844票(10,741票差)、投票率66.83%)
5.18  日本司法書士会連合会 カジノ法案反対声明
5.21  テレ朝  渋谷でインターネットバカラ3人逮捕、2億円売上
5.23  毎日   カジノ研究者藤本(大商大研究)リベンジポルノで逮捕
    佐賀   論説「カジノ法案再提案疑問」
5.26  産経   警視庁、違法カジノ組幹部ら6人逮捕、1億円以上売上
5.27  中央   韓国クルーズ産業とカジノの動向
5.28  神戸   インターネットカジノ店で収入2700万円を得る一方、生活保護費310万円不正受給詐欺、カジノ経営主も常習賭博で逮捕
5.30  毎日   北越紀州製紙子会社北越トレイディング総務部長 約24億円着服、刑事告発へ ギャンブル等使用
    カジノIR  台湾離島カジノに中国訪問認めないと警告
    〃      日米経済協議会 カジノ業者アピール
    マカオ  ハイローラーの客離れで不振減収
5.31  横浜自治研究会 カジノ分科会 桜田照雄教授
    マカオ  ダイナム、カジノへの導入を諮るパチスロ機を展望
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ドラッグ寸見

19世紀初  麻薬、大麻
        阿片(鎮痛、不眠)…濫用されて阿片戦争
     中  阿片からモルヒネ(鎮痛のため) …モルヒネ中毒者
     末  ヘロイン、コカイン(快活さ) …モルヒネより強力で中毒を新たに生む
20世紀   メタドン(モルヒネ代用) …医師により多用
        ヒロポン(覚せい剤) …軍部や社会で公売され、やがて禁止
        リタリン(精神刺激剤) …医師により多用
        SSRI(精神安定剤)

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書籍紹介 

1.「カジノ幻想―『日本経済が成長する』という嘘」 鳥畑与一
(KKベストセラーズ ベスト新書 840円+税 222頁)
 著者の専門は国際金融論で静岡大教授。日本のカジノ(IR)導入に関して学識を生かし、アメリカ、シンガポールなど実地調査と内外の調査研究を集め、今や第一人者でカジノ反対派のオピニオンリーダーである。カジノで日本の経済、特に地方が成長するというこれまでのドグマに対し、本書で厳しくその嘘を暴く
 ①カジノ推進論には反論できる、②カジノ構想は「成長戦略」にならない、③地方を蝕むカジノ、④アメリカのカジノに未来はない、⑤アジアは「未開拓地」か、⑥ギャンブル大国・日本の患者、⑦カジノはコントロールできない の7章からなる。
 特にカジノ経済の分析はアメリカ、マカオ、シンガポールの豊富なデータも入手しており、日本のギャンブル依存の被害を含めて論じ、IR導入論を見事なまでに粉砕している。
 帯封に「日本で1億人が、年間4.8万円“負けなければ”カジノは成り立たない!」とある。4.8兆円も収奪してそれがアベノミクス下の経済というIR議連や一部首長と経済界は、まさに犯罪的である。

2.「司法資料 賭博に関する調査 第1~3巻」 司法省調査(1927年刊)
 全3巻の本書は、名古屋控訴院管内の賭博調査の結果を収録したもの。1巻は①賭具、②斗戯法、③賭具別の賭博の説明と解説(124頁)、2巻は①賭博者の種、身分、縄張り、作法、②名古屋地方の博徒一家(246頁)、3巻は①賭博の趨勢、②終わりの博徒一家(191頁)を記載し、2,3巻の多くは博徒一家の系列にも及ぶものとなっている。
 実は、1,2巻の総論・解説は、会報29号で紹介した1930年発行の「賭博要覧」に紹介されているものと共通する点もあるが、東京と名古屋地方の博打のやり方の相違ゆえかかなり異なる。
 いずれも1921~1930年頃の賭博の実態を知るためには役立つ司法資料である。なお、1巻は司法省資料を母本としている。この1巻は、実は「賭博要覧」で紹介した清水行恕氏の著作で内容は同一であるので、東京を中心とした清水氏の手による出版物からスタートしたことになる。
 なお、司法資料は国会図書館等の資料をデジタル化してインターネット公開する「近代デジタルライブラリー」にアクセスすれば全文紹介されているものが少なくない。

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ギャンブルキーワード

『カジノ』 
 イタリア語でCasino、英語でもCasinoで元々濁らず「カシノ」というのが正しい。Casaの家とinto(指小辞)に由来する小さな家が別荘を意味するようになり、その別荘が貴族の公認賭博場となった。スロットマシーンも発明されてモナコが有名となった。しかし、賭けそのものは大人しく、社交場・娯楽場が中心だった。
 このカジノがラスベガスやマカオ等で拡がり、歓楽街で賭博を中心に一般人・観光客を多く集めた場と、金持ち向けの大金賭博の場の双方を持つものとなった。金持ち(成金)はカジノ側にとって大金を落としてくれる大切な客で、その専用賭場をVIP(Very Important person)カジノという。そこでは今はバカラというゲームが主流だ。
 なお、カシノはカジノと区別されず使われるが、カジノとはイタリアでは娼宿をも意味するという。もっとも男の三大嗜癖ともいえる「呑む・打つ・買う(酒・博打・買春)」は今のカジノにも横行しているので、カジノというのはあながち誤った呼び方でもない。

『カニバリゼーション(Cannibalization)』 
 Cannibal(人食い、共食い)、Cannibalism(食人風習)の言葉に由来し、同業者から有能な人材を引き抜くことをカニバライズ(Cannibalize)という。
 ギャンブルの世界でのカニバリゼーションは、カジノが収益を上げることは客が負けること、カジノで利益が増大する一方で周辺経済が衰退することを意味する。さらに、カジノ開業で既存のギャンブル宝くじの売上や周辺地域の消費減少も意味する。
 カジノは、①地域外からの客の獲得によるギャンブルや宿泊、飲食の消費の「目的地効果」(デスティネーション効果 destination)、②地域外のカジノ利用者の所得流出阻止により「再獲得効果」(リキャプチャー効果)、③地域内の住民のカジノ支出が増大し、その分地域内の他の経済活動・消費への支出が減少することによる「代替効果」(サブスティテューション効果)があるといわれるが、このうち③の代替効果はカニバリゼーションという経済効果である。
 また、カジノなどギャンブルの「サービス」の生産は、カジノ関係の需要や労働力を要し、所得を生み出す実態もある経済活動ではある。しかし、ギャンブルの生産が大量の非生産活動に労働力と経済的資源を投入することで実体経済の効率を高めたり富を生産して人の生活を豊かにするより、ギャンブルに消費される時間と資源を増やし、経済全体の生産性を低める結果となる。このような全体としての効果はカニバリゼーションともいえる。(以上は『カジノ幻想』鳥畑与一著に紹介されている。)
 なお、カニバリゼーションには廃物の同類の部分を使った修理、組み立てることの意味もあるがカジノ問題とは関係ない。

『ゼロ・サム(Zero-sum、零和)』 
 得失点の合計はゼロになるというゲーム理論に由来し、経済低成長で頭打ちの状況をいう。ギャンブルでは客同士の勝負がタイであり合計ゼロになるし、店(開帳者、カジノ)側と客の勝負でもタイということになる(現実には店側が必ず勝つシステムなのであるが…)。
 結局、客から金を奪うシステムが賭博開催や富くじ発売であり、その客を誘う手段が射倖心という訳である。

『ジャンケット(Junket)』 
 宴会、歓楽の意味から、人をごちそうに呼んだりもてなすこと、そしてカジノではカジノに誘い、仲介する人を示す。特にマカオではVIP客を仲介するだけでなく、VIP客のお金の処理にも関係するようになっている。
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【コラム】 ギャンブル依存症は脳の病い! メーカー主役はパチスロ

 ギャンブル依存症は「心の病い」か「脳の病い」か。森山医師はギャンブルの興奮で脳内のドーパミンを分泌させ、ドーパミン優位の脳について「一度たくあんになった脳は、二度と大根に戻らない」といい、自助グループで衝動的な報酬回路を抑制し続けなければいけないと警告する。ギャンブル依存は脳の変化であり、心の弱さや正確ではなく、アルコールや麻薬と同様「治療」が必要という。ちょっとしたギャンブルで再びコントロールできない状況に戻り、依存症に「完治」はないとする。そして、依存症は「否認」し「隠す」病気で、「巻き込む病気」故に治療も遅れ、被害も発生拡大していることが多いという。
 ギャンブルの安易な肯定派、カジノ推進派はこの点を軽視する。簡単な規制で抑制でき、また依存症者を容易に治療できるというが、これは無責任である。公営賭博は依存症を軽視し、病を生むシステムを拡大させたのである。
 500万人を超えるという病気の生産システムは非合法賭博だけでなく公認ギャンブル、さらに風営法下のパチスロ賭博が主犯である。特にパチスロが依存症者の8~9割を生んでいると推計される。年4兆円もの粗利を得るパチスロは、その病いの生産者責任を全くとっていない。脱税額1位は維持しても、自らが生み出した依存者の回復費・治療費や社会に転嫁する費用(損金)は全て被害者や国民に責任転嫁しているのである。
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【コラム】 「詐欺賭博」

 賭博を開帳する者は大小の差こそあれ、確実なルールの下で賭博の下で賭客から金をうまく取り上げる。宝くじ、スポーツ振興くじ、そして公営競技も全て“胴元”たる主催者、発売者が確実に利益を上げる点では「詐欺」といえる。パチンコやスロットも100%以上の出玉、出コインはなく、換金過程でも確実に客から収奪する。(もちろん釘調整やコンピューター等の出玉調整は狭義の「詐欺」の技術・手法である。)
 しかし、このような「詐欺」を司法当局は詐欺罪で検挙しない。検挙は違法な賭博の検挙に際してのものか、公認賭博に対するノミ行為として行っている。純粋に不正イカサマの手段で賭博にみせて騙し取るのが司法当局のいう詐欺賭博である。
 ヤクザ映画にある賭博のサイコロの床に白床を敷き、壷の中のサイコロを床下の子分に針で目を変えさせるとか、花札では客の背や壁に鏡を置くものがある。サイコロや壷に細工をするものではサイコロの中に重りを入れたり壷に綱(糸)を引いたもの、花札では札の細工や印を付けておくものがある。複数のサイコロや札を使うものもある。このような詐欺賭博は賭博罪、富くじ発行罪ともなるが、詐欺罪にもなる。
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【コラム】 マネロン(マネーローンダリング)の手法

 マネロンは資金洗浄というが、本来公表されては困る金(犯罪、脱税、賄賂、盗み、横領だけでなく、社会的に非難されるリベート、隠れ所得、ヤミ資金の提供…)をカジノ等に使って「正常」な金にしたり、その出処を隠し、逆に説明できるようにすることである。では、どうするか。
(1)カジノでは賭けの資金の出処は問わない。金は一度カジノチップにし、チップは金にして戻す。
(2)持ち込んだ金を客同士として勝負に負けて堂々と渡す方法をとれる。
(3)チップをカジノ中に他者に渡してもその贈与は捕捉できない。
  (完全なカメラ記録、チップ交換時の人物特定、脱税も捕捉するようなカジノには客は来ない。)
(4)VIPカジノではジャンケット(仲介者)を使ったマネロンもできる。
 以上のように、カジノによるマネロンは大がかりだが、そもそもギャンブルの金はその出入りが個別具体的に把握できていないから、大金を投入すれば額は少なくなってもマネロンはできる。日本のギャンブルも多かれ少なかれ全て脱税(一時所得の無申告)やマネロンの場となっている。
 これまでマネロンは賭博経営者とそこに巣くう暴力団マフィアの把握がいわれてきたが、賭博同士、賭客のマネロンには全く無関心であった。脱税は業者を官営とし、勝者への償金から源泉を徹底して制度化することでかなり対策をとれるがそれもしない。民間公認ギャンブルはマネロンの「常習の場」である。

(N)

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【コラム】 カジノ入場規制のあり方 

1.カジノにおける国内人の入場料の差別性
  カジノ議連などは、カジノでは国内人から入場料をとることで「のめり込み」対応がとれるという(但し、マカオのように内外国人ともフリーな国もある)。それは自国民がギャンブル依存になって破局したりする弊害の予防になるのだという。しかし、何十万円以上も賭けるカジノでは1000~2000円程度の入場料では賭ける者への抑止にはならない。もちろん、高い入場料をとればそのコストを取り戻そうとするだろう。カジノはフリーパスでも入場して賭ければカジノ側が一定収益を得ることが確実であるから、外国人からは入場料を全くとらない。外国人は遊んで貰い帰ってもらう、収奪の対象としか考えない。
 この点、ギャンブル依存症対策のために入場料を国内人からとるというのは、外国人ならギャンブル依存症になっても我関せずという人権平等思想に反するといえる。(逆に、賭博する自由をいう立場からは、国内人だけ入場料を課すのは不当な差別だとなる。)
 外国人観光客からなら「ボッタクルカジノ」が公認されるというのは浅ましい観光政策である。

2.カジノ入場規制と依存症対策
 カジノに入場料を課せば入場抑制効果があるというが、依存症の者には全く効果はない。シンガポールでは国民向けに入場料をとっているが言うような成功はしていない。入場料はギャンブル依存への抑制効果を持つというが、せっかく入場料を支払って入ったのだから「取り戻さないと止められない」という認知バイアス(喪失不安バイアス)を招く。行動経済学でいう「サンクコストの呪縛」により、撤退判断を誤らせる。
 そこで、カジノに近付きにくくする方法として、韓国江原道(カンウォンランド)カジノでは月ごとの入場上限規制(1ヶ月15回)等の回数制限も採用している。しかし、それでも江原道カジノの周辺ではマイカーや貴金属等で金を貸す業者が立ち並んでいる。そして破局したり、自殺者も多く出ている。自国の大衆にカジノを開けば、日本のパチスロや公営競技と同じように、日本の庶民に博奕を拡げ収奪することになる。
 賭博には止められなくする本質があり、貧しい者は「博打の果ては盗み」のことわざどおり、盗んだ金でもギャンブルに投入するし、「金持ち」も自己の資産を失う。ギャンブルは、借金や横領等までして金をつぎ込み終には破滅する結果を生む。ラスベガスでのハマコウ氏も、マカオカジノ等でのイガワ氏も、賭博に投入した金は勤労で額に汗して得たものではなかった。
 入場規制でなく賭け金のトータル上限の規制が必要である。仮にカジノを認めるとしても、①1日トータルで数万円以下、娯楽のレベルを超える賭け金の禁止、②働いて得た金、生活費の余剰の金の一部であることの資金証明(借入投入の禁止)、③賭人が健康に遊べる人という健康証明、④勝敗の結果の完全証明、⑤収入への適正課税、⑥カジノ関係資金のマネーローンダリングの防止担保が不可欠である。

(Y)

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【コラム】 行為依存を考える 

○ 酒やタバコを多用することは「物質依存」といわれるが、その行為自体がクセになっている人もいるように行為依存の面もある。「過食」や「拒食」は食事の服用に関しているが、食べ物そのものに依存するより心に「病い」があり、その習慣化した行為に注目すると「行為依存」に分類される。一定の行為や状態が病気かどうかは健康概念により異なる。
 人の行為や習慣、クセを依存という評価で広くとらえると、現代人は過大な行為依存者である。今では誰もがいう「スマホ依存」も戦後(1945年以降)70年の歴史の産物である。酒やタバコ、公認博奕には長い歴史があるが、この70年の中で新しい品が生まれてそれ以前とは格段に異なる習慣化が生まれている。すなわち、戦後の大衆商品化、消費者社会で生み出されたモノと行動。これは巧みな宣伝の下で不必要(それは人の評価にもよるが)な程多用されているものが生まれた。
 薬物では、戦後一時のヒロポン、今も続く違法な覚醒剤、そしてドラッグ。アルコールでは缶やペットボトル入りの酒、パック酒などいつでも何処でも安く(易く)入手して呑めるものになった。
これらのクセや行為は違法薬物を除きT・P・O(時、機会、場所)で利用が問題とされる。それを外れた利用は「病い」と見なされる。真に依存症とまでいうのは「やめられない」状況となっているレベルをいう。
 行為依存には過食、拒食、睡眠異常(これから発する薬物依存も)や性欲、その他欲望の「制御できない行為」もあるといわれている。買い物依存や万引き依存(クレプトマニア)もある。そしてギャンブルを止められない異常を行為異常というのだ。

○ 私たちの生活を冷静に考えると、必要以上に行為依存しているものが次々と生まれている。
 大きなものでは車、自動車だろう。大金持ちでなくともローン払いで購入できる方法は、自動車利用をクセにし、乗用車(マイカー)を買わせて車依存にした。鉄道や飛行機の利用も技術・社会システムの発達で国民的利用が習慣化しているというが、自動車は公共交通機関利用が可能で且つ速く快適でも、時間をかけて混雑してもマイカーを利用させる「車依存」は強いといえる。
 人を長時間虜にする点でいえば、テレビは依存者を大量に生んだ。テレビはベストセラー出版物とは異なり、大衆を熱狂的に釘づけにした。それは力道山のプロレス中継時だけではない。1960年代から一家に1台というテレビは、全てのスポーツ映像で一家中をテレビの虜にした。
 実はこのテレビによる中毒症状から「反テレビ」や「テレビ依存症」という言葉も生まれた。テレビ依存症は「テレビ中毒」で子どもを害するものとして有名になったが、今やケータイ、スマホ、インターネット依存がより問題とされている。確かに、電車の中で10人に8人はスマホを使い、運転中のスマホから「歩きスマホ」による交通事故が多発している。
 まさに現代は良くも悪くもインターネット依存・スマホ依存の時代であり、それが「行為依存」の代表といえよう。
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【投稿】「辞めてほしい宝くじの『旗』サンドイッチマン」  太田 計

 「猫の手も借りたい」年末の忙しい12月、買い物客や、通勤客で人通り多く、木枯らしの吹く寒い日。大阪の一等地、阪神阪急百貨店前の人通りの多い路上を,「のぼり旗」を背に括り付け、更に片手杖変わりに持ち、片手にマイクを持ち、宝くじの宣伝をしながら、「あちこち」へまるで酔っ払い歩きの様に行き来するサンドイッチマン。風により旗の揺れる「バタバタ」と言う耳触りな嫌な思い、急いでいるときにすれ違った時の腹立たしくイライラすること。
 
これを邪魔と感ずる人々だけの迷惑のよう思われるかも知れないでしょう。しかし、通行人への大変迷惑な行動と言わざるを得ません。間もなく「夏のジャンボ宝くじ」と称して売り出す時期です、自治体の発売主やみずほ銀行さん、人々が嫌な思いをする可能性のある行動をしないで下さい。迷惑です。

 年末の売り出し時に体験した光景です。
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【投稿】ギャンブル依存症と「発達障害」   中谷慎一

 私は元小学校教員で発達障害のある子どもたちの支援を担当してきました。
 初めての投稿ですが、教員のときに経験した二つのエピソードを紹介します。
エピソード①「自分は勝つ」と思い込む
 高機能自閉症という診断を受けた児童は、「じゃんけんで決めようか」と聞かれると、「うん」と言って、ジャンケンをしましたが、負けると大泣きに泣きました。
 なぜなのか? ジャンケンしたら自分が勝つものと思いこんでいたのです。負けるとは思っていないので、「じゃんけんで決めようか」と問われたら、「うん」と答えるのでした。
 その子がジャンケンできめるときには、「ジャンケンで負けることもあるよ。まけてもいいのか」確かめるようにしました。
エピソード②「くじは当たる」と思っている
 LDの診断を受けていた児童が「先生は宝くじを買わへんの?」と聞いてきたことがありました。
 私が買わないと答えると、「なんで、当たるで」と不思議そうな顔をしました。宝くじは買ったら、当たるものと思っているのでした。

 発達障害の子どもと一緒に暮らしていて、発達障害の人がギャンブル依存症にもなりやすい弱さをもつことが分かりました。
 「ギャンブル依存症を生む公認ギャンブルをなくす会」のことを「しんぶん赤旗」で読み、大阪でギャンブル被害をなくす活動をしている人たちがいることを知りました。
 障害のあるなしにかかわらず、誰もが安心して暮らせる社会をつくるために「ギャンブルオンブズマン」活動に参加したいと思っています。
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「投機と賭博」  井上善雄

○ 日本経済は投機本位で賭博と類似性があることを私は主張してきた(例えば会報20号6頁等)。これは投機が認められる社会で、賭博ギャンブルが何故ダメなのかという室伏哲郎氏や森巣博氏の論理を採用しているからではもちろんない。むしろ、現行の銀行、証券、さらには政府、日銀までが投機色の強い株式・投信に参入する。そして国民年金という国民からの預り金までが株式に投入され株価を上げるという策をとっている。これについて私は、外国投資者と同様の配当より投機を考えた株式や投信への取引で利を得て売り抜ける「ギャンブル」に染まり加担しているという批判をしたのだった。
○ 株の購入を含む「投機」と「賭博」の違いは、投機ではリスクのある経済行為で経済活動にリスクヘッジ(危険対策、相場変動による損失の危険を回避する対策)が可能となり、これにより金融市場の流動性が保たれ、市場の不均衡の是正効果も期待できるという経済的メリットの有無にある。(賭博にはリスクヘッジがない。)
 そのリスクヘッジの手段としてのデリバティブ(先物、オプション、スワップといった金融派生商品の総称)は統計的な確率が推計され、一定の確実性をもって計算できるリスク量をヘッジする経済行為であり、先物取引(デリバティブ)と経済的有用性のない賭博は同列に扱えない」(鳥畑与一)と言われているように二者は区別はできる。しかし、この先物取引などリスクヘッジの現実世界では大衆を過度に投機に誘惑し、多くの大衆に被害を与えた歴史がある。これらの投機で「バクチではありません。確実性をもったもので利益を得られます」と取引業者は説明していたため、消費者は欺されて先物やデリバティブに引き込まれたのだった。
 今の株式や様々なデリバティブ投信商品もハイリターン(収益良)を強調しハイリスク(損失危険)を十分説明して売られていない。先のよく視えない利益とリスクに対し、一般人は軽いレベルのわかりやすい当たりとハズレという損得の比較からしか賭博の区別ができていないのである。

(註)日経平均株価が2万円台に達したが、この日本の株価上昇は外国投機筋の「買い」に対し、日銀の3兆円もの上場投資信託(ETF)と137兆円の年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の株式投資によるミニバブルである。このような投機には正しいリスクヘッジもデリバティブもみられず、結局バブル崩壊となればこれら投機に無縁の人まで被害を受けることになる。
 今日の投機は民間の当事者だけの投機でなく、政府日銀が国民の金で大きく関係する「官製相場」投機となっている。これでは投機というも本来中立であるべき政府が株式市場(投機場)に値上げ方向で介入しているといえる。博奕でいえば「イカサマ」をしているといえよう。
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政府・自治体はギャンブル依存症に責任をとれ!

 2014年、厚生労働省の委託調査研究は、日本にギャンブル依存者が536万人もいるとの報告をした。これは2008年の同省委託調査で既に500万人と推計されていたものが抑えきれず、公表したものだった。この厚労省の委託調査は、ギャンブル依存調査を主目的とするものではなく、飲酒・アルコール依存の調査であった。
 戦後、国や自治体は宝くじや公営競技で国民を収奪していたが、それで生まれるギャンブル依存はもとより、その社会的害をなくす本格的取組は一切なかった。競輪、競馬、競艇、小型自動車レースの4K公営競技で荒れる開場の周辺対策(ガードマン設置や迷惑を被る自治会へ金のバラ撒きなど)はあっても、客は「収奪」対象でしかなかった。ヤミ賭博や4K事業を「妨害する」ノミ行為は取り締まり検挙しても、4Kに投入される金の出処を問うこともなかった。
 警察は暴力団対象の賭博やノミ行為、そしてパチンコやスロットの風営法上の取締りはしても、ギャンブル依存症は全て客の責任としてしか視なかった。日本におけるギャンブル依存者の8割を生産したパチスロも自らの利権傘下とした。
 日本では、競馬は農水省、競輪とオートレースは経産省、競艇は国交省(運輸省)、宝くじは総務省、totoは文科省、パチスロは警察庁と監督庁と各利権団体が仕切るだけで、自らの利権を生むギャンブル依存に対し取り組むことはなかった。国民の健康や福祉を守るべき厚労省でさえ、ギャンブルが生む病について知らぬ顔だった。既に1980年代には欧米やWHOでギャンブル依存症を本格的問題とされていたのに、20年以上調査さえされなかったのである。
 1990年以降も、具体的に取り組む患者、家族、良心的医師、支援団体への援助さえなかった。そして2015年の今、相談窓口はあるも、精神科でうつ病レベルの一般的対応はしても、厚労省は特別の救済対応をしていない。これでは国や自治体は病気を自ら生産し、自らの生んだ患者から収奪を重ねて見殺しにしているといえる。
 このようなギャンブル依存症の生産と収奪、そして放置、拡大は犯罪的である。
 少なくともギャンブル依存症を生まないよう拡大しないよう、客に対し、①利用の抑制(利用制限と入場規制、入場料)、②賭博制限、③営業制限(客数、総額、ゲーム種、ゲーム機、時間全て)は必要である。現に生まれている「病人」をすみやかに回復させる対処をすべきである。そして治療回復の手順を確立すべきである。
 公営ギャンブルをする国や自治体は社会への被害対策と共にギャンブル依存者の被害救済にあたる責任がある。
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2015年06月06日

カンパのお願い

当会は財政上は専らカンパで成り立っています。
会費・カンパを下記口座までお願いします。

りそな銀行 北浜支店 普通0115719
口座名義:ギャンブル被害をなくす会
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【裁判情報】

 大阪地裁 平成26年(ワ)第6683号事 宝くじ販売差止請求事件
 次回期日:平成27年7月8日(水)午後1時15分  808号法廷(傍聴可)
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カジノ法(IR立法)案再提出 ――どこまでもカジノ馬鹿等!――

4月28日、自民、維新、次世代三党ら有志議員は、カジノ法案を衆院に再提出した。IR議連の細田会長は、今国会成立を目指すという。三度目の「狼」を「遠吠え」に終わらせるかどうかは国民の斗いによる。皆さん、カジノ法反対の声を広めましょう。
 既に5月8日朝日紙、11日読売紙、13日愛媛紙、高知紙と続々社説レベルでの批判があった。どこのメディアの世論調査でも反対が多いのに、議員を集めてカジノを推進させる力は、IRで金儲けを目指すギャンブル、観光産業、建設ゼネコンら関連企業の“買収金力”である。
 マネーローンダリング、ギャンブル依存症などのカジノの弊害は推進側も承知だが最小限にできるとし、プラスの経済効果は誇大宣伝し、マイナスの経済効果は過少又は無視して「幻想」をふり撒く。金儲けのためなら賭博開帳もOKというアベノミクスの地方再生など、全く狂っているという他ない。
 VIPカジノの主流ギャンブルは、スロットの機械式ギャンブルではない。卓型はルーレットよりもバカラ。このバカラ(baccara仏語)は、トランプカードを使う、追丁カブに似たものである。カジノは客に高額の賭けを勧める。それはカジノ側が大金を賭ける輩(やから)を馬鹿な連中「馬鹿等」と侮って呼ぶのではない。VIP客は有難い客なのである。バカラは伊語では「ゼロ」「破産」の意味でも使われる。カジノでは営業主(胴元)が必ず客から収奪でき、儲かるようにルールが定められている。その営業主は民間企業者である。この特権事業者から金を受領できるようにしようというのが、カジノ議員である。
真面目な市民を賭博に誘い、日本の国民からも収奪をするカジノを推進する議員は、「馬鹿等」であろう。
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2015年05月15日

会報35号目次

【目次】
・カジノ法(IR立法)案再提出 ――どこまでもカジノ馬鹿等!――
・平成26年(ワ)第6683号 宝くじ販売差止等請求事件 準備書面(3)
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平成26年(ワ)第6683号 宝くじ販売差止等請求事件 準備書面(3)(平成27年4月15日提出)

第1.被告らの宝くじの販売の違法性―立法の趣旨と現在の隔絶した事情変更と証票法及び地方財政法による発行権限の喪失
1.はじめに ―1947年当時と今日の隔絶した財政状況
 被告らは、宝くじの販売(発売)そのものが証票法そのものに依拠しているというが、証票法の1条以下の要件、地方財政法32条の要件を現在も満たしているとの点については具体的に述べていない。
 被告らの主張は、証票法と地方財政法にいう太平洋戦争ないし大東亜戦争の戦災復興の趣旨の「当分の間」の意味を空文化している。ここに規定される「当分の間」とは、急激なインフレーション下にあった1946~1949(昭和21~24)年のことで、証票法1条にあるように当時の「経済の現状に即応して(限定した趣旨の)当分の間・・・浮動購買力(国民のタンス預金ともいうべきもので政府がコントロールできないお金を含む購買力のこと)を(国民から)吸収し、もって地方財政資金の調達に資することを目的とする」ものだった。
 つまり、戦災復興の緊急時にインフレーション抑制のため、購入資金が市場に出ないようにし、当時は国も地方公共団体も財政力が窮迫した事態の下であり、地方交付税などでもとても不足しており、地方債の発行もままならない時代の地方財政の一時しのぎのものだったのである。
 いうまでもなく、1950(昭和25)年ごろまでの「破壊的」とまでいわれるインフレーションは、1954(昭和29)年までには落ち着いており、朝鮮戦争の一方で国や地方公共団体の財政も大きく改善していった。ましてや1960年代の戦後めざましい経済成長の下で日本の財政は本来の税収その他の収入が著しく伸び、日本は米国に次ぐ経済大国となり、政府はもちろん東京都から全国の道府県・政令市までの地方自治体をみても、世界レベルで上位の財政力を有している。
 ちなみに、東京都では1947年度の一般会計決算は78億5849万円であった。2004年度には6兆3095億円(億円未満切捨て、以下同)の歳入、6兆417億円の歳出となり、そのレベルはヨーロッパの中堅1国レベルである。
 また、大阪府にしても、1947年度の財政規模は24億円の歳入であったものが、1965年度には1493億円の歳入、1470億円の歳出、2004年度には2兆6503億円の歳入、2兆6530億円の歳出、2012年度には2兆7821億円の歳入、2兆7514億円の歳出となり、そのレベルはヨーロッパの小国レベルである。
 なお、宝くじ発行資格のある全都道府県の財政の実質収支をみると、2012年度には50兆9372億円の歳入に対し、49兆4818億円の歳出になっている。
このような戦後70年を迎える2015年の今においてなお、太平洋戦争(大東亜戦争?)による戦災復興の旗印を掲げて、本来は刑法の下で許されない賭博、富くじ販売行為を続けることは、およそ良識のある地方自治体とはいえない。
  
2.宝くじ発行の開始と拡大及び発行状況について
(1)1945(昭和20)年7月、軍国経済の下「勝札」が始められたが、抽せん日は戦後の8月25日であったため「負け札」の異名をとったと、「目で見る宝くじ30年史」(第一勧業銀行/被告みずほ銀行の前身 以下、30年史という)は語る。その後、臨時資金調整法という旧法令化で「宝籤」が発行されたが、タバコ(ニコチン)依存者を狙った宝くじ4枚(40円分)で煙草きんし10本と引き換えるというもので、1945(昭和20)年度の総発行額は4億2000万円(うち勝札2億円、宝籤2億円)だった。
 1946(昭和21)年度は、政府による雑くじ(スピード、三角、クローバー、競馬、相撲、野球など)の時代となり政府くじの発行額は16億6800万円、これに加えて地方くじ(福井県など)は2億1000万円で、総発行額は18億7800万円であった。
1947(昭和22)年度は、最高賞金を100万円までにし、発行額は地方くじ5億9000万円、政府くじ29億6200万円で全体で35億5200万円であった。この地方くじのうち、東京都は1億500万円の発売で、仮にうち40%が収入となっても約6000億円という収益レベルである。
1948(昭和23)年度は、政府くじ34億200万円、地方くじ13億1900万円だった。この1948年には5大都市にも発行権を与える「当せん金付証票法」が制定された。
以来、宝くじは政府くじ中心だが、1949(昭和24)年度は総発行64億4700万円、1950(昭和25)年度は減少して42億6000万円で、1951(昭和26)年度は最高賞金を400万円としたが41億6300万円の発行だった。以来、1952(昭和27)年度は39億7800万円、1953(昭和28)年度は40億4800万円(うち政府くじは31億4000万円)の発行だった。そして、政府くじ(1枚100円、1等400万円など)はこの1953年度で発売終了している。
この政府くじ発行の廃止理由とその閣議決定は訴状で述べた。朝鮮戦争を経て日本の経済の安定化で、インフレーション抑止のため浮動購買力の吸収や戦災復興という下での宝くじ存続意義は無くなったといえる。
1954(昭和29)年度からは地方くじを全国くじと呼び、36億3200万円発行、1955(昭和30)年度は38億800万円、1956(昭和31)年度は42億5200万円、1957(昭和32)年度は43億8000万円、1958(昭和33)年度は45億2200万円と少しずつ発行額を増やし、1965(昭和40)年度には59億8100万円(1枚100円、1等700万円の宝くじなど)に及んでいる。これは戦後の一時的な宝くじの経済市場を利権として受け継ぎたい宝くじ事業者らの狙いによるものだった。
そして、1974(昭和49)年度末まで30年間の総発行額は2170億2900万円であったという。(以上、30年史144頁)
(2)この宝くじの利益配分の仕組みは、30年史によると1枚100円の内訳は、全当選者への賞金が約42円(うち時効により発行体に帰属分も含む)、発行体(都道府県)約38円、その余は受託経費約20円(内訳:受託銀行約8円、宝くじ協会(宣伝受託)2円、売り捌き手数料10円)とされている(30年史164頁)。これは、宝くじが一貫して先に原告が指摘した庶民からの「ボッタクリくじ」であり、受託経費関係者の経費と報酬が20%弱という利権事業であることを示している。
 この本質は現在もほとんど変わらない。宝くじは世界最大級の夢をふり撒く「詐欺くじ」である。
 では、宝くじの収益は全国の地方自治体の財政収入の中でどれだけの位置を占めるのかを検討する。
2012年度50兆9372億円の歳入中、宝くじ収益は約4000億円弱というもので、今日では全財政収入における割合0.7%というレベルであり、存在意義は失われている。
 ちなみに、現在の公式サイトでは、平成25年度の売上実績額9444億円のうち、46.5%(4395億円)は当せん者への当せん金、40.3%(3804億円)は発行元全自治体、11.9%(1125億円)は印刷・売り捌き手数料、1.3%(120億円)は社会貢献広報費というが、実質販売事務手数料は約13.2%の1245億円に及んでいる。かつての高額手数料20%への批判をうけて少し抑えたに過ぎない。実は、事業に関連する企業の利権が巨大なものなのである。

3.大阪府の宝くじにみる著しい目的の変更と喪失
(1)以下、具体的に被告大阪府らの事情を見れば、戦後の地方財政窮迫下という時代(証票法制定後まもないころ)の自治体の収支と現在の収支の比較から、目的と役割の喪失もわかる。
 大阪府の統計は必ずしも正確かつ十分に公表されていない。1948(昭和23)年度の府の歳入総計は62億5676万円(万円未満切捨て、以下同じ)、歳出総計は55億8799万円という。そして3561万円が当せん金付証票発行費と報告されている。これに対する宝くじ収入は明確でない。(もっとも、30年史によると、同年度の24府県の売上は10億8800万円であった。その1割のうち38%が府の収入とすれば4134万円の収入となり、発行費を差し引くと純収益は500万円ほどとなる。)
 1950(昭和25)年の府の収入は139億2398万円(万円未満切捨て、以下同じ)、歳出は150億9029万円であるが、その収入は約69億円の税収 24億円の国庫支出金、11億円の繰越金が中心で雑収入7億円の内訳ははっきりしない。もとよりこのうちにあると思われる宝くじ、競輪、競馬、競艇などの収益事業収入ははっきりしない。
今日の地方公共団体の歳入歳出科目の会計と解釈では、収益事業事業収入は①延滞金、加算金、過料、②預金利子、③公益企業貸付金元利収入、④貸付金元利収入、⑤受託事業収入、⑥利子割精算金収入、⑦雑入(弁償金、違約金、過年度収入etc)と共に「繰入金」として記載される。しかし、1948年当時、府営競馬、競輪は特別会計とされ、1億円余の収入と1億円余の支出で目立つほどの純収益もあげていない。
さて、30年史では1950年度は全府県市で10億4900万円の発行があったとされているが、そのうち23府県、東京都を除く5政令市や10市の発行額から考えると、大阪府はそのうち10分の1を超えないとみられ、約1億円を売り上げても約3800万円の収益レベルである。
また、1951(昭和26)年度の府の収入(歳入)は200億18万円であるが、競馬、競輪の特別会計決算は競馬は収支共3億4171万円、競輪は収支共13億4321万円であり、純収益は少ない。また、当せん金付証票発行費3168万円を支出している一方、雑収入3億9360万円のうちどれだけが宝くじ収益金なのかはっきりしない。しかし、30年史によると1951年度の府県くじ6億1300万円の発行が14府県でなされ、その1割が大阪府の売上として、その約38%が収益とすれば1200万8000円となり、発行費にも満たない収益計算となってしまう。
すなわち、当時の府の宝くじによる財政収入は不明確であるも、当時でも地方宝くじは全体の地方財政収入に比して大した貢献を果たしていなかったといえる。
ちなみに、大阪府は1948(昭和23)年度では、堺市戦災復興事業費として1554万500円と戦災復興事業監督事務として117万円という「戦災」の名のつく支出項目がある。これは、宝くじ事業ではなく一般事業として戦災復興事業は必要だったことを示している。
宝くじ収益が地方の戦災復興というのは、当初から刑法違反を隠して富くじを販売をする「いちじくの葉」であったとえいえよう。
そして、1950(昭和25)年度には「戦災復興」の財政支出項目も消えている。
このように、当時でも宝くじの収益がなければ大阪府が真に財政運営できないレベルのものでなかったのである。
そして、30年史によれば、1948(昭和23)年度以降、例えばわずかではあっても宝くじを発行する府県は一時的に増えたが、1953(昭和28)年度には12府県となり、1954(昭和29)年度以降は政府くじがなくなって地域くじとなった。
(2)このように府の統計資料が十分でないため、原告らは今回大阪府公文書館でも調査した。これによると、この敗戦後昭和年代の富くじないし宝くじの発行は、刑法187条により富くじの発売、取次、授受が刑罰をもって禁じられている下で特別の例外条件により許されていること、そのため戦災復興の目的のため、国と都道府県、政令都市に限りその必要性を厳正に点検し特別の許可の下に発行が許されるということが公文書上も確認できた。
 大阪府が、昭和22年7月に地方宝くじ発行計画をつくり、当時は内務省(現総務省)地方局長に提出しているところによれば、大阪府復興寶くじは昭和22年12月~23年1月に発行額5000万円のスピード式でなし、政府納付金が1000万円、所要経費2300万円、府の収入1700万円とし、大阪府戦災復興事業に充当するとしている。結局、国と府が2700万円(全体の54%)をとり、配当額を含むと思われる「経費」が46%というものだった。
 実は、昭和22年当時は国(内務省、大蔵省)も、地方自治体は多くの起債の下でなければ運営していけず、その公債発行を認めて地方債の「消化」を円滑にするよう全国に通知していた。その通知の中で「地方寶くじについて」について活用することも促している。こうして発行されたのが上記寶くじだった。
 この大阪府の宝くじは、具体的には府下に宝籤住宅200戸を計画しており、実は戦災で窮迫した住宅事情の下で、大阪府復興寶くじ売上収益金をもって国庫補助金事業を補綴しようとするものであるとしている。発行計画によれば、当時大阪府は、戦災者、引揚者など著しい住宅難、住宅困窮にあることが記され、その住宅は解体移転住宅は146戸、組立住宅は木造杉皮葺平屋二戸建てで70戸、1戸建坪10坪のパネル式組立によることまで詳しく企画申請されている。
それは大阪が焼け野原となって住居が何万戸も失われバラックばかりの当時としては「焼け石に水」よりましではあったろう。こうして昭和22年には寶くじ住宅は12戸が建設された。その請負工事は昭和23年11月1日に清水組らと請負契約(12戸を分割して1戸あたり総額78000円)をし、11月8日までの1週間で計画から建設までが行われたとの工事竣工調書が12月6日付で作成されている。
 このように昭和22~23年の寶くじの発行は、文字どおり戦災復興のためにその資金の一部を捻出せんとしたものであり、その許可は芦田均、吉田茂など総理大臣の許可手続の下に例外的にやむを得ない宝くじ発行として認められたのだった。以後、昭和23年以降の証票法における宝くじ発行も戦災復興に限られたものだった。
(3)念のため原告らは、大阪市公文書館でも調査を行ったところ、大阪府より詳しいものが残されていた。
 ① 大阪市の宝くじは、昭和23年証票法により昭和24年8月に第一回大阪市復興寶くじが、戦災にあった大阪市の復興に欠かせないとして「清掃設備事業資金充当のため」として4500万円の発売総額、開封式1枚30円、昭和24年8月20日~9月10日までの発売期間という計画で実行されている。
 この収入金は4500万円だが、所要経費総額は2516万9000円(55.93%)で日本勧業銀行に委託されたものだった。経費の内訳は、当せん金総額1869万円、売り捌き手数料360万円(8%)、当せん金支払手数料19万1500円、証票作成費56万2500円、発売事務委託料112万5000円、宣伝勧奨費100万円などで、純収益1983万1000円(44.07%)であった。
 この宝くじの発売の趣旨は「終戦後の保健衛生の改善向上の緊急性が叫ばれ、・・・戦禍により清掃事業運営の中心となる施設・器材を殆ど焼失し、事業推進に大きな支障を来していた。・・・これら施設の復旧整備計画をたて、重点的に実施に移してきたのであるが、地方財政の窮迫及び中央の起債抑制にあい、・・・計画量の一割にもみたない状態で、一方においては人口の増加に比例して日毎に排出される汚物塵芥の量は・・・保健衛生上危険な事態を生ずる・・・これら汚物・屎尿の処理に完全を期す必要に迫られている。当市においては本年度140,000,000円の復旧整備事業を計画したのであるが、その起債承認額は10,000,000円に抑えられ、・・・現在の財政事情では多額の事業資金を捻出することは至難であるので、本計画による清掃事務所二ヶ所、人夫寄場三ヶ所、公衆便所五ヶ所外各器材の新設並に購入費19,831,000円は宝くじ収入にもとめ・・・」としている。
 かくて、奨金付与として一等100万円3本から六等20円45万本まで、当せん率30.6%の宝くじが発売された。
 ② 第二回大阪市復興寶くじについては、第一回に続き、焼土となった大阪市の戦災復興のため、学園施設の整備資金を目的としている。
その発行趣意書には、戦災によって戦前372校中204校が全半壊し、復旧は128校で約1000教室が不足し、2000学級が二部教授となっており、24年度は中学校の整備の国庫補助は未決定で小学校関係の復旧で4600万円が認められたに過ぎず、増加する学童の収容は困難とし、宝くじの発行による皆様方の御手元にある資金を吸収し、主として教室の確保、保全、修理に重点をおいて延584校に亘り強力な対策を講じる計画をしたという。
 また、発行総額は1億円、開封式1枚50円として、一等100万円から6等30円又景品として学童服、石鹸を当て、1.9本に1本の割とし、今回は各学校及びPTAを通じて直接皆様方の御家庭に勧誘に伺う方法をとるとしている。
 まさに、学校整備のために余力のある保護者らから半ば篤志にも頼るものであった。
 当せん率は52.5%で学校宝くじ売出本部長は市の教育長であった。そして、純益は売り捌き額の約45%であるが、その半額以上の部分については各校の宝くじの消化(売上)に応じた割合でその学校に充てるというものだった。かくて能力に応じた消化目標額が定められていた。
(4)このように、大阪府、大阪市の宝くじは、まさに戦災復興のために限られたものであった。府は少しでも住宅供給を増やしたい、市の環境衛生当局関係のものはその清掃・衛生職場関係の者が、学園関係のものは教育・学校・PTAぐるみで協力するという、まさに戦災後の緊急事態への対応のものであった。
 ところが、このような戦災による財政上の特別の必要などは年々薄れていったことは言うまでもない。
昭和29年2月12日の宝くじ廃止の閣議決定については訴状で述べたが、戦災後の財政難のため「地方宝くじは・・・当分の間これを継続するが、今回の政府宝くじ廃止の趣旨に則り、将来適当な機会においてなるべく早く全廃することを目途として運営すべきものとする」との決定を無視しているのである。
(5)大阪府は平成25年度宝くじで収益金(収入金)146億円を得ているというが、近畿の宝くじ発行事務を府費職員に稼働させ、過去からの事業を継続しているにすぎず、積極的に宝くじ事業を府の目的事業として行う意義はない。むしろ、その目的は、宝くじ事業の下で収益事業を扱う現みずほ銀行、くじ販売の再委託業者、また国や地方公共団体の公務員の天下りと出向、退職公務員らで支えられる宝くじ利権事業を守ることでしかない。

4.東京都における宝くじの目的変更と喪失
東京都については詳しく調査中であるが、東京都も資料保存ができていない。しかし、大阪以上に空襲等による戦争災害は大きく、その1948(昭和23)~1950(昭和25)年当時の宝くじ発行の実情は同じといえる。
東京都は、敗戦直後から激しいインフレーションの下で財政は厳しい状態だった。そのため1947(昭和22)年度、1948(昭和23)年度共、経済の見通しも困難で、「骨格予算」で出発し、必要な経費は追加予算で対応する状況であった。1947年度は一般会計決算は78億5849万円であったが、1948年度には決算で183億1454万円になっている。
このような財政下の1946年、臨時資金調整法の下で地方宝くじも可能となり、東京都は1947年3月、第1回東京都復興宝くじを1枚10円、総額5000万円で発売している。これは戦災復興のため、具体的に本所病院等の復旧事業資金だったという。 
当せん金付証票法による宝くじは、1948年10月の第5回東京都復興宝くじで、1枚20円、総額1億円が発売された。以後、東京都の宝くじは、保健所、学校、住宅のためとされている(「東京都政五十年史 事業史Ⅲ」 なお、30年史では、東京都が昭和22年度は1億500万円、昭和23年度は1億8100万円の地方くじを発売したとされている。このように一部異なる公表があることになる。この点は、詳しく正確な資料を持つ被告東京都ないし被告みずほ銀行(旧第一勧業銀行)の説明を待つ他ない。)。
1955(昭和30)年に政府宝くじが廃止されて、東京都が事務局となった全国自治宝くじについては、東京都においてその財源が不可欠となったというようなことは、東京都の税収等財政収入額が著しく向上していることからして全く伺えない。
ちなみに、都の一般会計歳入は、1948年度200億円から年々増大し、1955年度には946億円、1960(昭和35)年度には1987億円、1971(昭和46)年度には1兆990億円、1980(昭和55)年度に公債費会計別に新設されても1981(昭和56)年度には3兆943億円と増加している。例えば、1986(昭和61)年度の4兆1927億円のうち、都税は3兆2693億円で78%の割合を占めるが、同年の宝くじ発売総額は約907億円、収益は409億円で、1%に満たない。東京都の宝くじ収入は、金額的には少額とはいえないが、国家規模ともいえる巨大自治体が富くじ収入に頼らねばならない理由は名実共にない。

5.実際の宝くじ収益金の使途と法の目的喪失
(1)敗戦後から1950年頃までの宝くじの事業内容やその収入と当時の財政事情及び支出目的をみると、宝くじ収益金は、形式上の戦災復興という特別の目的限定性も、また建前たる使用目的の限定を果たする使途も果たしていない。
(2)大阪府の公開資料によると、平成25年度の収益金財源が使われたという事業は次のものである。
 ① まず、市町村振興費という名称の31億2083万円(万円未満切捨て、以下同じ)がある。これは本来、宝くじ発行権のない市町村が宝くじ収益金をいわば「おねだり」したため、財団法人大阪府市町村振興協会という外郭団体をつくり(これも天下りの利権団体)、そこを通して政令市を除く市町村に一定割合で配るものであり、この配分自体は戦災復興など全く関係がない。
 ② ①に付随して宝くじ社会貢献広報市町村助成事業費として1億円が広報事業補助として支出されるが、これは市町村に宝くじ収益金を配り、また宝くじ宣伝に協力させるためのものである。これも戦災復興はもとより直接府民の生活に貢献するものでない。
 以上①②は、市町村を宝くじ発行に協力させるためのバラ撒き金である。
 ③ 土地改良事業19億4575万円を農道・ほ場等の整備、ため池等の防災のために使い、そのうち1億5235万円が宝くじ収益金からとしているが、この事業は国庫支出金5億3713万円、地方債2億1700万円、その他特定財源と府の一般財源4億8046万円から支出しており、結局宝くじ収益金はこれらの一般財源の一部であり、適宜公共事業に使ったという形づくりでしかない。もちろん、この土地改良事業は証票法等に定める目的とは合致しない。土地改良事業は本来、国、地方自治体の一般的事業でしかない。
 ④ 同様に、森林整備事業9億5191万円については、国庫支出金、地方債、特定財源と一般財源3億2664万円からなり、その一般財源の一部1億357万円が宝くじ収益金から使ったというが、証票法等の目的に適合しない。
 ⑤ 同様に、道路橋りょう事業、河川砂防事業、公園事業、市街地整備事業、学校建設事業に、国庫支出金、地方債、特定財源も使い、府の一般財源のうち一部を宝くじ収益金で充当したという。
つまり、③④⑤の公共事業は全て同様に、全体の一部、しかも府の一般財源中で一律31.37%が宝くじ収益金からのものというのである。
 ⑥ そして、大阪マラソン開催費(生涯スポーツ振興事業費)の9000万円のうち、一般財源から4000万円を支出しているところ、うち25%の1000万円を宝くじ収益金から支出したということにされている。
 結局、大阪府の使う平成25年度収益金(純収入)は73億5955万円であるも、府下の政令市を除く市町村交付分は32億83万円で、それ以外は、本来府が国の施策の下で国庫支出金を得て行う公共事業において、一般財源分の31.37%として適宜振り分けただけで、証票法のいう戦後のインフレーション対策はもとより戦災復興など全く関係のない状況である。
自らも公共事業とも言い難い大阪マラソンを無理矢理大阪府の社会貢献広報事業に位置付け、1000万円を支出しているのである。
そして平成26年度は、公共事業等というも国際交流、英語プロジェクト、老人福祉施設、子どもライフサポートセンターの運営、個人認証サービスの運営、上方演芸資料館の管理、地域創造負担金、企業立地の促進、ボランティア・NPO施策、温暖化対策等々、戦災復興の目的と全く関係なく使うという。
今や大阪府にとって宝くじ収益金は、収入が一応ある以上、一般財源の中に入れてそれも支出しておくというものでしかない。
(3)大阪府は総務省のいう他の事業のためにも市町村に適宜配分して宝くじ収益金を使ったという。
 実は、自治省(総務省)は地方自治法32条に規定する事業を定める省令を定めている。
 これは、昭和23年の地方財政法で定められた当せん金付証票法による証票の発売は、総理大臣から自治大臣(総務大臣)の指定する「戦災による財政上の特別の必要」のある市にも認められ(32条)、その戦災による財政上の特別の必要により当せん金付証票の発売を市に認める際に、具体的な事業を特定していた。それが法の授権範囲を超えて総務省の規定する事業を拡大した。
 かくして昭和63年以降は次の①~⑨事業、平成25年までに①~⑩の事業種に拡大して行われている。これらはおよそ証票法による宝くじの目的を逸脱している。
①国際交流その他の地域の国際化の推進に係る事業
②地方公共団体がその運営に相当程度関与する博覧会、見本市、展示会、文化行事その他の催しであって総務大臣が当せん金付証票に係る市場の状況等を勘案して指定するものの運営に係る事業又はその他の催しの運営の助成に係る事業  ③地域における人口の高齢化、少子化等に対応するための施策に係る事業
④衛星通信網の活用その他の地域の情報化に係る事業
⑤美術館、図書館、文化会館等芸術・文化活動の拠点となる施設の運営の充実その他の地域における芸術・文化の振興に係る事業
⑥大規模な風水害、地震、火災、干害、冷害等の災害対策及びこれらの災害の予防のための事業
⑦地域産業の高度化、新産業の創出、雇用機会の増大その他の地域経済の活性化に係る事業
⑧特定非営利活動等の地域における社会貢献活動に係る事業
⑨地球温暖化対策、リサイクルの推進等地域における環境の保全及び創造に係る事業
⑩地域における共通の課題に対応するための調査及び研究並びに人材の育成に係る事業
 しかも、総務省の省令の法目的の逸脱だけでなく、自治体にとって公共事業と共に、公益の増進を目的とする事業で地方行政の運営上緊急に推進する必要のあるという要件が加えられているのに、今日の宝くじ収益金使用は濫用されている。
地方自治体は上記①~⑩に形式上該当すればそれでよいというのではなく、各自治体にとって「地方行政の運営上緊急に推進する必要」が条件となっているが、これに対して要件審査は全くなされていない。大阪府も宝くじ収益金の配分にこの緊急要件などお構いなしに配り、配られた市町村も形式的に①~⑩のどれかに当たればよいとして、その内容を点検、審査もせず、「雑収入」として一般予算にくみ込んで使っているのである。
そして、各市町村は府市町村振興協会から交付を受けた金員について予め事業種目が印刷された表用紙を用いて、適当に当該市の計画する事業費の一部に使用したというだけのA4紙一枚の簡単な報告をしているだけである。(例えば、守口市のものは甲31号証の1,2である。)
(4)このような宝くじ収益金の使用は、被告東京都、大阪府の関与する全ての宝くじについても同様であり、今や全国の都道府県、政令市、その配分を受ける市町村は、その他の雑収入金として計上するも、その逐一の意義や、まして「地方行政の運営上の緊急に推進する必要」など考慮していないのである。
まさに「赤信号、皆で渡れば怖くない」という違法状態である。このような違法状態の元での宝くじ発売は、直ちに止めなければならない。

第2.現在も続く宝くじ販売の不法営業
1.道路の不法占拠
 原告らは、提訴の何年も前から宝くじの販売活動をめぐる道路法や道路交通法違反について被告らに是正を求めてきたが、被告らは再委託業者が公道で不法占拠して営業していることについてチェックもせず是正していない。
 現在もあるその一例をあげると、大阪市中央区難波3丁目の通称難波センター街の宝くじ売場は、路上に①買い求める客のための鉄製ステップを設置し、②宝くじ販売のための幟台を3本、さらに③巨大な招き猫を設置している。
 かくも人通りの多いところで被告らが容易に眼が付くところでさえ、その改善を求めていないということは、この個所以外にも多数の不法な販売所がある証拠といわざるを得ない。
 被告東京都らは、地方自治法上の公共団体として不法占拠をなくすべきである。

2.不法・不当な宝くじの販売広告・表示
 ちなみに、宝くじの販売は提訴後も不法・不当な宣伝・広告・表示が続いている。その全てを列記することはできないが、先の準備書面で述べた不法不当な週刊誌広告は、2015年2月20日~3月13日発売の第673回全国自治宝くじ、いわゆるグリーンジャンボでも続いている。これも根拠のない迷信「しまう角には福来たる」等と消費者に宣伝して宝くじ購入を案内しているのは、消費者を宝くじ依存症にするものである。
 そして、全国の店々では今も「不成就日」や「仏滅」は表示せず、「大安吉日」と「一粒万倍日」だけを広告し、客の錯覚・盲信を拡げているのは相も変わらずである。
 ちなみに、先の難波センター街の宝くじ店は、不法路上占拠や看板だけでなく、特に自らの売場を「高額当選が出る売場」とし、七福神を描き、「大当たり、大当たり、千日前エスカール」と宣伝し、大当たりの大型スタンプ台まで常置している。そして招き猫には「幸運の売場 千日前エスカールCC」と明記している。
 さらに、近時宝くじ売場では、すぐに当否がわかるスクラッチくじや、ナンバーズ3,ナンバーズ4やLOTOくじ、ミニロト、ロト6、ロト7を売っているところ、数字選びに困る人のために「あたるクン」なる機器を置いて1000~1360円で販売している。そもそも数字選びが困難な人にまで機器を利用して買うことを勧め、数字くじを売るなど非常識かつ反消費者宣伝行動であって、地方自治体はもとより正当な業者の行う行為ではない。

3.被告みずほ銀行の宝くじナンバーサービスの不法不当性
 被告みずほ銀行は、宝くじの売上のために、購入者の好きな番号を1年分まとめて予約できるという販売をしている。
 これは、購入者が自分の好きな番号を何口でも申し込めるというもので、①宝くじの継続的購入(習慣化させた購入)、②大量購入を促すもので、いわゆる「宝くじ依存症」を増大させるものである。
 しかも、個人情報はさらなる「宝くじの購入案内」「取引の円滑化や市場調査」「営業研究開発」に利用するという。
本来、富くじの販売や購入は刑法に定めるとおり禁止され、宝くじが許可されてもその販売は抑制的でなければならない。証票法でも例外的な特別の事情により始められたものの廃止することが想定されているものであることは、これまでに詳しく主張している。しかるに、今もその販売利権の拡大のためにするもので二重三重に反社会的である。
また、宝くじのナンバーサービスに関して「過去10年間に合計17億4000万円当選」とか、ナンバーサービスの実績として一等・前後賞合わせて3億9000万円が1本、一等・前後賞合わせて2億円が2本、一等・前後賞合わせて1億5000万円が1本、2等1億円が8本とし(これを合計すると17.4億円)と宣伝している。しかし、実質ナンバーサービスで何億何千万円が販売され、客にいくら交付されたのかも示されておらず、売り手本位で購入客が誤解しやすい都合の良いところだけの宣伝である。
過去売り上げた一等は1ユニット(30億円分)に1本なら、一等が4本当たるためには10年間にわたり120億円(1年12億円)もの購入があれば通常の確率といえるが、このナンバーサービスによる購入がそれ以下なら、自分の好きな数字という購入方式は「欺されている」ことになる。
そもそも自分の好きな番号(ex.オール1,オール7)を希望者全員が買えないことは明らかであり、結局好きな場合に代わる登録番号となるから、実態は宝くじ継続購入、システム購入登録に他ならない。
このような宝くじ依存症、嗜癖を生むシステム販売は不法である。
以上2,3の不法な販売活動は差し止めるべきである。

第3.被告らの人の弱い心理につけ込む不正、不当な商法
 「宝くじは買えばそれだけ貧乏になる」「宝くじは貧乏人にかける追加“重税”」と宝くじを正しく知る人は教える。しかし、「宝くじを買え、宝くじを買ったら6億円が当たる」と日々宣伝し続ける被告らに欺かれて、宝くじを買う人は絶えない。何故このようなことが生じるのか。
これは、宝くじが人の弱い心理を突いて(射幸心によって判断力が弱められたためでもあるが)正常な判断を誤らせ、バイアス(偏見)を持たせるからである。宝くじを買う人は「認知バイアス」という心理に影響を受けている。
この「認知バイアス」には様々なものがある。人は将来に一抹の不安を抱えるが、心配してもストレスが溜まるだけなので「自分は絶対に交通事故にあわない」「自分は健康で長生きする」などと楽観的に考え信じる傾向がある。これは「感情バイアス」と呼ばれる。
このような心理上の「認知バイアス」で宝くじを買い続ける心理について整理すると次のとおりである。
(1)感情バイアス
 宝くじは当たらないという説があっても、「他の人には当たらないけど自分だけは当たるかもしれない。当たる気がする」と、幸運が自分に舞い降りるイメージを抱きがち。
(2)確証バイアス
 「宝くじの高額当選者の7割は10年以上買い続けた人」といった伝説宣伝を信じ込む。相反する証拠があってもそれを認めたくないので、自分にとって都合の良い情報に頼る。
(3)正常性バイアス
 宝くじに多額の資金をつぎ込んでいる人が、宝くじ事務協会発表の「2011年1億円以上の当選者は497人で18時間に1人の億万長者が生まれる。1000万円以上の当選者は3399人で3時間に1人のペース」と聞くと、自分の行動も正常と軽く考えてしまう。
(4)喪失不安バイアス
 今まで何年も宝くじを買い続けていたのに途中で止めると、これまでの努力も資金も全てムダになってしまうと感じる。
(5)集団同調性バイアス
 多くの人が売り場に並んで買うのを見ると、自分も仲間に加わることでチャンスが舞い込むように思い込む。
(6)正当化バイアス
 自分にツキがあると思えば他人の分まで買ってあげようと積極的になり、逆にツキがないと思ったらツキのある人に買ってもらおうとする。
(7)アンカーバイアス
 自分より運が悪い人、気の毒に思っていた人が当たると、自分にもチャンスがあるはずという気分になる。
 これらの心理、認知バイアスの中で「確証バイアス」は途中で宝くじをやめられない心理にさせ、いわゆる「宝くじ依存症」を生んでいる。そして、これにはまると宝くじをやめられなくなる。やめると今まで買い続けてきたお金、時間、苦労が無駄になるように思う。被告らは宣伝・表示でこのような認知バイアスを維持し高めている。この心理は行動経済学でいうサンクコスト(sunk costs 生産をやめると回収不能になる埋没費用)の罠となり、購入者はますます「宝くじ依存症」にしていくのである。
宝くじ売り場でも、大当たり七福神の絵で「高額当せんが出る売場」広告や「大安吉日」「一粒万倍日」の宣伝表示から店の前の路上の「招き猫」まで、全てこれらの認知バイアスを高めるものである。
被告らの宝くじに関する宣伝・表示は、購入者にこの「確証バイアス」をはじめ「認知バイアス」を育て、「宝くじ依存症」を強めている。そして、この継続的な宝くじ購入者を育てて宝くじを売っているのである。
さらに、ロト7、ロト6、ミニロト、ナンバーズ3、ナンバーズ4など、宝くじ売り場は換金所でもあり、その場でのナンバーくじはもちろん、連日賭場の役割を持つ。その販売を早くするために「あたるクン」などというボタンで数字の決まる機器まで客に売り、且つ使わせている。
 以上、消費者、購入者を錯覚させる販売は止めるべきである。

第4.宝くじの儲けすぎと消費者収奪の違法
宝くじの「儲けすぎ」については、谷岡一郎大阪商業大学学長がその著『カジノが日本にできるとき』(PHP新書)の日本のギャンブルの現状の項において、「宝くじに至っては年間五〇〇〇億円以上の儲けを得て平然としている。宝くじは『夢を売る』のだそうだが、現実はそうではない。筆者による最近の研究(谷岡、二〇〇二)では、宝くじは上昇の機会が閉ざされている人々に、より多くプレイされていることが判明している。特に新発見として、社会的弱者の中でも『トラウマを多く持つ人』がより多くプレイしていることも示されているが、これはリストラされたり、一家の大黒柱が事故に遭ったり、離婚したり、といったハンデを背負うことが宝くじ購入の動機となっていることを示唆している。つまり、もう宝くじにでもすがるしか打開の道がないのであろう。『夢を売る』と言えば聞こえはよいが、実態は独占によって五〇〇〇億円もの新たな税金を得る。しかもその多くの部分が、より社会的に弱い立場の人々からしぼりとった税金なのである。」と明確に指摘している。
この指摘は、谷岡教授らだけの調査報告ではない。アメリカのムンティング・ロジャー論文の報告を引用して、徳大寺彩氏も同様に指摘している(「ギャンブルの社会学」第12章)。
すなわち、一般消費者(特に社会的に弱い立場の人)に夢を売る ―客からいえば、夢が買える― と錯覚させて搾り取る金なのである。このため被告らは、射倖心を煽り、購入者の認知バイアスを招く宣伝・表示をし続けているのである。
これらの地方自治体の富くじ発売により消費者に与えるものは、ギャンブル依存症の生産をはじめとする消費者全体への被害である。
なお、宝くじのようなtotoは外国にもあるが、日本における客からの収奪度(控除率)は55%と世界一高いのである。そして、この消費者への収奪や実際の当せん率の低さなど全く教えず、一等当せん金の巨大な金額やテレビ、新聞、雑誌、電車内広告を含めた誤解を招く広告宣伝で射倖心を煽っている。 
 以上、収奪的で反消費者的な宝くじ事業は止めるべきである。

第5.宝くじとギャンブルの負の公共性――反公共性、反社会性
1.地方自治体の役割と宝くじ発売の公共性のないこと
 国や地方公共団体の政治は「国民の厳粛な信託によるものであつて、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する」(憲法前文)ものでなければならない。
地方自治法(以下、法という)1条の2は「地方公共団体は、住民の福祉の増進を図ることを基本として、地域における行政を自主的かつ総合的に実施する役割を広く担うものとする。」と定める。
かくて法2条14項は「地方公共団体は、その事務を処理するに当つては、住民の福祉の増進に努めるとともに、最少の経費で最大の効果を挙げるようにしなければならない。」とする。
ところで、宝くじという富くじの発売そのものには公共性、公益性はない。むしろ、賭博・富くじ行為であり、反社会的、反福祉的である。
 被告東京都も大阪府も本来、地方自治体として宝くじの発売そのものが住民の福祉の増進を図るものであるかを常に重視していなければならない。もとより、ここでいう「福祉の増進」とは法の定める憲法的価値を有する所定の福祉目的をいうのであって、それに必要な財源は基本的には憲法30条により定められる租税法律主義の下での国税(それが地方に配分される)地方税によるのである。
 宝くじや公営競技(という公営ギャンブル)で収入を得ることそのものは住民福祉の目的にも入らず、増進にもならない。
 刑法185~187条の例外として認められた公認賭博や富くじはあくまで例外的なもので、その賭博開帳や富くじ発売に積極的な公共性(福祉)はない。
 刑法185~187条で禁止される賭博や富くじ発売行為は、昭和25年11月22日の最高裁大法廷判決のいうように「国民をして怠惰浪費の弊風を生ぜしめ、健康で文化的な社会の基礎を成す勤労の美風(憲法二七条一項参照)を害するばかりでなく、甚だしきは暴行、脅迫、殺傷、強窃盗その他の副次的犯罪を誘発し又は国民経済の機能に重大な障害を与える恐れすらあるのである。これわが国においては一時の娯楽に供する物を賭した場合の外単なる賭博でもこれを犯罪としその他常習賭博、賭場開張等又は富籖に関する行為を罰する所以であつて、これ等の行為は畢竟公益に関する犯罪中の風俗を害する罪であり(旧刑法第二篇第六章参照)、新憲法にいわゆる公共の福祉に反するものといわなければならない。」のである。
 この判旨にあるように、例外的に第二次世界大戦後の戦災復興の下で当分の間と限って認められた証票法による宝くじであっても、宝くじ販売そのものが福祉行政ではないことを明らかにしている。
 また、地方財政に寄与すると認めた地方財政法の附則32条も、宝くじ発売そのものが住民福祉と認めているのではない。それは、証票法により認められた宝くじによる「収益」を地方の特定された公益増進に使うよう定めているだけである。
 この点、宝くじ収益金が公共事業や公共目的に使われていることで、宝くじ発売に公共性があるかのような誤解を持つことのないよう念を押す。
 マフィアやヤクザが違法賭博をしたり、不法な収益活動で得た金でも「金」に色はないとして有効に公共事業・公益活動に使えば問題がないと、裁判所が誤解されることはないと思うが、このような「金」の使い道だけでの宣伝に惑わされないよう期待する。

2.宝くじ発売の強固な反公共性
 刑法で定めているように、富くじという富くじは公共の福祉に反するものであるが、戦災と財政上の必要という一時的で例外的なものが宝くじであった。
 しかし、最高裁判決がいうように、賭博(ギャンブル)についての社会的弊害のあることに加えて、今日では宝くじ購入者を含むギャンブル依存症が社会的に大きく認知されている。
 宝くじは、パチンコ・スロットや他の公営競技に比べれば、のめり込んで病気になっている人は相対的に少ないようにみられてもいるが、宝くじだけでもギャンブル依存者は生まれており、他のギャンブルと併せて依存症となっている人もいる。
 特に宝くじは、宝くじ公式サイトにおいて、宝くじ購入経験者を8344万人で人口の78.5%(平成25年4月調査)とし、最近1年のうちに購入した「宝くじ人口」は52.6%(推計人口約5592万人)、月1回以上購入した「宝くじファン」は11.3%(推計人口約1206万人)としているように、多大な富くじ経験者を生み続けている。
 宝くじ公式サイトによれば、全国の中でも大阪府は「宝くじファン」率が高く16.3%で第1位、東京都は13.6%で第2位である。そして、数字選択式宝くじの拡大によりその購入経験者は過去最高の30.8%(全体平均)で、40代では44.6%に達するという。
 平成25年4月実施の(一財)宝くじ協会の調査では、購入者推定人口5592万人で1人当たりの年間購入金額は平均25210円となっているが、これら購入者の理由は公式サイトが認めるように「賞金目当て」と「大きな夢があるから」というもので宝くじ広告宣伝に乗ったものである。
 いかに反公共性のある富くじが展開されているかがわかる。

3.宝くじによる人々の賭博ギャンブル行為へのマヒと依存症の生産
日本の公認ギャンブルで一番参加人数が多いのは宝くじである。その人口は被告らのサイトでも5千万人超という。次いで多いのは脱法ギャンブルのパチンコ・スロットで1000万人余といわれる。
 ギャンブル依存症の原因となるに最も多いギャンブル種はパチンコ・スロットであるが、実は宝くじやその他地方自治体の主催する公営競技によるギャンブルも兼ねている者が多い。宝くじは未成年者への販売が法的に禁止されておらず(サッカーくじtotoは19才未満禁止)、被告らの売場では成年者の身分証明をとらず未成年者でも売られているので、未成年からできるギャンブルとなっている。
2011年公表の厚生労働省の委託研究調査では、約5000人の成人調査でギャンブル障害は男9.6%、女1.6%、全体で5.6%だった。これによると500万人以上のギャンブル依存者がいるという計算になる。
そして、2014年8月の調査報告では、約4000人の成人調査で男8.7%、女1.8%、全体で4.8%の有病率で、これによると536万人のギャンブル依存者がいると公表された。
いずれの調査も1980年以降のアメリカやWHOの採用する基準によった調査である。
このギャンブル障害が日本に多いのは、パチンコ・スロットの普及、日常性が原因といわれているが、パチンコ・スロットだけでなく、公営競技や宝くじという公営ギャンブルによっても障害を起こしている。
2005年からギャンブル症者の診療を多く行い、ギャンブル障害の実態を学会でも公表したのは森山成彬医師だった。2008年の精神医学第50巻第9号とその後の同氏が帚木蓬生というペンネームで出版した著作『やめられない ギャンブル地獄からの生還』(集英社)によると、100人を対象に詳しく調査したところ、パチンコ・スロット関係は圧倒的であるが、実はパチンコ・スロットと競艇や宝くじを兼ねている者や、宝くじだけでギャンブル症者となっている者のいることを指摘されている。
すなわち、宝くじは前記のとおり、パチンコ・スロットと並んでいつでもどこでもできるャンブルとして参加者を増やしており、ギャンブルの中でも老若男女問わず手を染めるものとなっている。現に宝くじとtotoは、今や子供も視るテレビでのギャンブル広告の主役であり、市民の目に日常的に触れさせ、本来は刑法で禁止されるギャンブルだとの警戒心さえなくす形で勧誘しているのである。

4.反教育性―警告なきギャンブル勧誘
 ギャンブル依存(障害)に関しては他の依存―はまりやすい行為との比較一覧表がある。この1位~4位はコカイン、ヘロイン、アンフェタミン(興奮剤、覚せい剤)で、これに次いで5位がギャンブルである。ちなみに6位はマリファナ、7位はタバコ、8位はアルコールである。(『ギャンブルフィーバー』谷岡一郎著)
 ギャンブルは依存(はまりやすい)第5位にある。そして1~6位は多くの国で禁止されている。第7位のタバコは今日では販売も利用もかなり厳しい制限がつき、いつでも喫煙その他使用できるようにはなっていない。購入の年齢制限(要証明書)、使用の場所、使用の時間等の限定は当然となっており、そもそもタバコの購入勧誘の宣伝はない(できない)。それどころか、購入者に対しその使用が本人の健康のみならず家族や周辺の他人に対し病気をもたらす危険をわかりやすく警告している。これをギャンブルでいうなら、ギャンブルがその本人家族に害を及ぼし、社会へ病を増大させていると警告し続けているのである。
 これに対し、宝くじは、相手構わず、未成年だろうと病人だろうと貧者だろうと、またその購入金が犯罪、脱税、その他反社会的なものだろうと金さえ払われれば無条件且つ大量に売っている。そのギャンブル資金の出処など全く問題にしていない。年末ジャンボをはじめ一人で数十万、数百万円単位で購入する熱狂的買主に宝くじ券の束を渡していることがテレビでも報じられている。
 すなわち、富くじ・賭博行為が子ども達にも当たり前に見えるように路上にて今の宝くじは売られており、その売り方は幟広告まで路上に並べ、ジャンボくじなどは多色のハッピを着た売り子が路上に出てマイクまで使って売っているのであって、その宝くじが本来は富くじで禁止されるべきものだということの教育のひとかけらもない反教育の有様である。
 高校生がパチンコをすることの批判・非難があるが、これは18才未満禁止の規制がある故によりはっきりしているといえる。ところが、宝くじは16歳の子が普段着で売場に行って買っているし、売場は買主にタバコのような成年の証明を得ることなどさえしていない。
 特に近年の宝くじの宣伝・販売はテレビなどで青少年や子どもの視聴時間帯にもことさら人目を引く勧誘をしている。子ども向けのマンガを利用したり、社会的差別発言さえ利用するものとなっている。このことは訴状(18~20頁)で詳しく述べたが、被告らは全く反省もなく、どこが悪いと開き直っている。

5.宝くじに乗じた悪徳詐欺商法の放任と背任
 宝くじは、特定の番号が出やすいなどというようなこともなく、当せん番号の予想はできない。しかし、ロトやナンバーくじなどの宝くじ発売に乗じてまるで当てる方法があるかのように誘う詐欺本や財布などを販売する悪徳商法がなされている(甲43~46号証はそのほんの一部)。
 これらに対し、原告らは直接消費者行政当局にこの悪徳商法の取締りを求めてきた。特に被告らには、その不法な詐欺商法について具体事例も示して数次にわたる申出をするも、被告らは、①自らがしているものではない、②法的取締当局ではない等として無視、放置している。
 本来、住民福祉を求める地方自治体であれば、原告らの意見も真摯に聴き、資料を集め、詐欺本などの販売を自らしていなくともそれを取り締まるのが責務である。ところが、被告らはそれをしない。
 少なくとも、宝くじの当せんは事前予測できないし、高額当せんを当てる方法などないという事実を歪めて宣伝する出版物や宣伝販売は、宝くじ「事業」の正常さを損ねる行為である。被告らは、発売元としてその不正行為を業務妨害としてでも是正しなければならない。
 これは、宝くじ当せんのためとして根拠がないものを売る不当な「詐術本」、当選数字のわかる予想ルーレットや宝くじの当たる財布などに欺されて宝くじを買ってくれれば、結局売上向上に役立つとの計算から放置しているといわざるを得ない。
 これでは国民福祉のため、消費者のために消費者行政を行うべき地方自治体として背任であるし、「詐欺」への共同である。

6.以上のとおり、反公共性のある宝くじは、国民にギャンブル依存症を含む被害をもたらし、反教育性、反消費者性があるから、その販売を差し止めるべきである。        (以上)
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2015年04月22日

【裁判情報】

大阪地裁 平成26年(ワ)第6683号事 宝くじ販売差止請求事件
 次回期日:平成27年4月22日(水)午後1時15分  808号法廷(傍聴可)
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2015年04月16日

事務局だより

1.第4回総会のご報告 (4月3日午後1時~3時 プロボノセンター)
〈出席者〉会員5名、委任状5名
〈活動報告〉
 ・会報は第23号~第33号まで、月1回、10~20頁程度で発行
 ・宝くじ差止訴訟は、平成26年7月18日提訴以来、9月3日、11月19日、1月14日と3回弁論をし、次回は4月22日午後1時15分より大阪地裁808号法廷。(今日の宝くじ販売の不法性を主張した準備書面を次号会報に掲載予定。)
 ・9月6日~7日に開催された第21回全国市民オンブズマン岩手大会では、2日目午前9時半からギャンブル問題の分科会があり、100名近い方(当会員からは7名)が参加されました。カジノ反対協の吉田哲也弁護士からカジノ解禁法とカジノの弊害について、ギャンブル依存症の体験者から報告、北海道立精神保健福祉センター田辺等所長からギャンブル依存症の報告、井上から韓国江原カジノの実態、秋田なまはげの会から秋田イーストベガス構想の報告と質疑などがあり、12時まで討論でいっぱいでした。
   また、井上は「市民オンブズマンとギャンブル問題」をまとめ、全国のオンブズマンがIRカジノやギャンブル問題に取り組む必要を訴えました。その取っ掛かりとして、IRカジノに関する費用支出についての住民監査請求書ひな型を一例として総会で配布しました(御希望の方はご連絡下さい)。
そして、総会ではカジノ反対決議が採択されました。
・カジノ(IR)法案は議員法案として提出されましたが、11月解散により廃案となりました。しかし、今もカジノ(IR)議連は成立を狙っています。但し、2020年東京五輪に開業を間に合わせることは事実上困難となりました。この遅れの間に、韓国、フィリピン、ベトナム、タイ、カンボジアなどでは中国人客を狙ったカジノが拡大されていますが、中国政府の意向で中国人客にもブレーキがかかっているという現状です。
・大阪の夢洲カジノ構想は、橋下と関西経済同友会が推進役を続けています。
〈役員人事〉
特に自薦もなく、井上が引き続き代表兼事務局をさせていただくこととなりました。
〈今後の活動〉
ギャンブルによる被害をなくすために様々な活動案が提起されました。
 ・ギャンブルの反社会性と依存症などの研究と啓蒙
 ・ギャンブル依存症を生む公認ギャンブルの是正、抑制
 ・国及び地方自治体に対して、ギャンブル依存症への姿勢を変更させる活動
 ・国及び地方自治体に対して、被害回復、救済団体への支援をさせる活動
 ・カジノなどギャンブル拡大の反対運動
 ・ギャンブル広告を是正、反対する活動
 ・ギャンブル被害者との交流
 ・宝くじ差止裁判の遂行
 ・ギャンブルによる経済被害の法的救済
  以上の活動案は有意義であっても全てを行うことは会の能力を超えています。ですが、会員一人一人の活動で少しずつでも積み重ねていきましょう。
〈会計報告〉
 会計報告があり了承されました。

2.事務局より お願い&見学ツアーご提案 
 ・ギャンブル、カジノ、その他「思うこと」「できること」「やるべきこと」「疑問」・・・何でも結構ですので会報にご投稿下さい。
 ・不当なギャンブル広告を御通報下さい。(資料、写真や情報など御提供ください。)
 ・公営賭博場、場外券売場に行ってみませんか。ご希望者が3名以上になれば企画します。
 ・パチスロ店はパチスロの機械やシステムについて客に丁寧に説明することが決められています。
パチスロ店はほぼ日遊協(日本遊技関連事業協会)の参加団体ですが、パチンコ店における依存(のめり込み問題)のガイドラインが、2月18日決まりました。「のめり込みに注意しましょう」との広告、案内、店内アナウンス、リカバリアナウンスをし、初心者の客には「遊パチ」「1円パチンコ」を勧めるということや、遊技機等に機械性能スペック等のガイドブックや台間POPを備え、正しく説明できるスタッフで対応することなどが決まっています。
この取組の良否は別として、実際にどうなっているかパチンコ・スロット店でこの点説明してもらいましょう。参加希望者3名以上になれば企画します。
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ギャンブルNEWSピックup

(2015.1.1~3.30 今回は長くなって読むだけでも大変ですが、次号以降はもう少し簡単にします。)
2015. 1.1  当会    会報第31号発行
       産経    カジノ解禁はいつか IR始動 経済効果計り知れず
   1.3  神奈川   IR 横浜有力候補に
   1.4  ビジネスJ  安倍首相とセガサミーの親密すぎる関係
       西日本   韓国カジノ光と影 年577万人の国民依存症問題 IRに本腰
       神奈川   社説 IRの負の側面看過できない
   1.5  ブルーム  マカオ2014年カジノ収入減 本土汚職撲滅運動影響
       産経BIZ  くすぶるパチンコ税構想
       読売    沖縄カジノ 県誘致見送り
       産経    横浜市長インタビュー カジノより子ども滞在リゾート
      ウオールst   カジノのメルコ・クラウン 香港上場廃止申請(非上場化)
       日刊スポ   橋下氏 カジノ一番手目指す
   1.7  時事    カジノ法案 仕切り直し 通常国会成立不透明
   1.9  現代B   「横浜カジノ構想」活発化 「ハマドン(藤木氏)」も了解?!
       日刊大衆  カジノでうごめく議員・官僚の利権争い
       夕刊フジ  カジノ情報局 今年こそ再スタート
       ABC   石破大臣「一極集中解消は今!カジノ導入を」
   1.10  赤旗    パチンコ業界御用政治家 自民、民主、維新41人(PCSA発表)
       産経BIZ  遊技産業の視点 精神的二極化
       朝日    ギャンブル依存症回復の道・下(田中紀子、森田展彰のコメント)
       濱口理佳  オーストリアのスロットマシンによる依存症患者への6500万円返金を裁判所が命じた
   1.12  PAGE    IR研究は「西高東低」 大阪商大が極点
       NetKeiba  カジノ論議の言説9割は嘘か間違い
   1.13  ダイヤモンド  日本のギャンブル依存率 世界で突出
       サンスポ  JRA 国内馬の出走する海外レース馬券 発売方針
       新華社   マレーシア カジノ無料バスで退職者依存症
   1.14  新華社   マカオカジノ王の甥 売春で逮捕 利益4億パタカ
       PiDEA    マカオ、シンガポール 3人に1人カジノ経験なし
       千葉日報  千葉市カジノ誘致で最大4400億円経済効果試算
   1.15  読売    セガサミー里見治会長宅に発砲
       新建設新聞  新規開発57万㎡ IR可能性調査
       日刊ゲンダイ  セガサミー会長宅発砲事件の闇
    1.16  カジノル  米のカジノ事情(商業カジノとトライバルカジノ、インディアンカジノ)
        日経    米カジノ大手シーザーズ 破産法11条申請
    1.17  産経    横浜商工会議所 27年度研究会 治安も
        大阪商大  IRマネジメントコース 4月より
    1.18  パラオ上院  カジノ法案否決
    1.19  東京    幕張カジノ 既存活用1348億円、新規4431億円
        日刊スポ   パチンコ店19兆売上 粗利2.9兆円 営業利益5700億円
        ロイター   韓国カジノ2ヶ所建設へ
        赤旗    パチンコ店ATM 全店の1割に トラスト社
        netKeiba  「公営競技の現場が気をつけなければいけないこと」
    1.20  朝鮮日報  社説 政権交代を待つ経済官僚
        東スポ   カジノ遊びで金塊密輸
    1.22  市ヶ谷   四谷カジノディーラースクール
        神戸    ネットカジノ バカラ賭博
    1.23  よみうり  違法カジノ店に部屋貸した会社 組織犯罪収益法で送検
        関西同友会  大阪カジノ提言
    1.24  北海道   IR道民セミナー主催(苫小牧、31日釧路、2月3日留寿都村)
        マカオ   カジノ合算利益22%減2387億円、5兆1209億円
         〃    中国富裕層 韓国やフィリピンへ
    1.25  神奈川   新たなIR構想必要 弁護士竹森裕子
    1.26  ダイヤモンド  ラスベガス、マカオ、シンガポールは収益モデルが違う
        産経biz  看過できないマカオ売春産業
        netKeiba  カジノ解禁で競馬は? カジノを実現させるためのシナリオ
        ベトナム  IRカジノ 日本人を視野に
        産経    カジノ議連 ギャンブル依存症調査を政府に要請
    1.27  日経    比カジノ会社 韓国で開発
        PiDEA    幕張マイス推進でカジノ意欲 千葉県
    1.28  ビジネスJ  中毒者を生む闇スロの惨状
        経済    日本のカジノ誘致 韓国人はどう見る?
    1.30  『「カジノで地域経済再生」の幻想』桜田照雄(自治研)出版
        メディアのための自殺関連学習会「日本のギャンブル問題と今後」井上善雄
    1.31  ナイワン  携帯カジノ カジパラ 白夜書房社長の長男常習賭博
        カジノ反対横浜集会 100名以上
    2.1  『カジノ解体新書』森巣博(扶桑社)出版
    2.3  当会    会報第32号発行
        ビジネスJ  わずか60秒で10万円を20万円にする方法 ― ネクストトレード投資サイト
        現代ビジ  里見会社 資産500億円 年収20億円
        ウオールst   マニラで新カジノ
    2.4  ロイター  中国人呼び込む外国カジノ 公安当局取締り強化へ
    2.5  マカオ   マルハン マカオカジノに出資
    2.6  日経    マニラで大型カジノ開業
        2chカジノ  安倍首相 セガミとの親密すぎる関係
    2.7  読売    千葉県 カジノ検討中止
       西日本   カジノ王国に学ぼう 福岡2.25シンポ
        日経    地方創生 関西主導「IR起爆剤に」
    2.9  九弁連   IRカジノ反対声明
        日刊ゲンダイ 溝口 折り込み時評199「闇カジノディーラーに需要なし」
    2.10  琉球   沖縄県 カジノ関連予算削除
        マカオ  マカオVIPカジノ仲介業 カンボジアへ進出
    2.11  日経   夢洲観光開発に最大190ha
    2.12  朝日   マカオ カジノなど建築ラッシュ
        日経   病的窃盗6~7割女性 30代目立つ ギャンブル依存と同様早期発見
        PiDEA  中国内 カジノ勧誘に規制強化
        Asiax  仁川空港 IRシンガポールのライバル(セガサミーも参加)
    2.14  産経   岐阜教育委 課長着服パチンコへ350万円
        マカオ  サンズ・チャイナ 2014年売上1.13兆円
    2.16  マカオ  カジノで上海の官商190億円返済せず
        赤旗   パチンコ店内ATM トラストワークスが特許
        JBプレス  ダイナム カジノに意欲(アナリスト)
    2.17  日経   米カジノの曲がり角
        中央   韓国カジノ2ヶ所年内に追加
        カジノIR  モンゴルIR案 議会投票
    2.19  読売   カジノ候補 横浜と大阪市 政府方針  (←誤報でした)
        中日   名古屋でカジノ賭博15人逮捕(客と6人も)
    2.20  ロイター  VIP客減で冷え込むマカオ
    2.21  毎日   舛添知事 カジノ検討への応答 カジノがなければ経済再生しないは誤り
        ダイヤモンド  ギャンブル依存 生活を賭けたらもはや娯楽ではない
        赤旗   カジノ やったあとで問題を考えればいい
    2.22  東京   しぼむ公営ギャンブル
    2.24  朝日   カジノを日本に? RoundⅡ
    2.25  ダイヤモンド  カジノ解禁によるビジネスチャンス
    2.26  産経   韓国カジノ大逆風 犯罪、自殺・・・
        住之江区  カジノ問題懇談会
    2.27  読売   パチンコにはまった警察官 同僚の捜査費盗む
        カブタン  周大福 韓国カジノに参入
    2.28  中央日報  比、香、米企業 韓国カジノに関心
        PiDEA   腐敗防止でマカオカジノ売上半減
        産業BIZ  久里浜医療センター河本泰信医長「ギャンブル依存必要」発言 日遊協インタビュー
        デイリー  海外馬券 来年にも実現へ
    3.1  民新    大阪にカジノはいらない
    3.2  スポニチ  カジノスクール 合法化への夢
    3.3  マカオ   カジノで4800万円分チップ盗難
        院内集会  カジノ解禁を考える(自・民・維・共・社民) 新宗連も
        琉球朝日  翁長知事 カジノ「観光資源損ねかねない」
        ウオールst   中国人観光 香港マカオより日本へ
    3.6  岩波    古川美穂「東北ショック・ドクトリン」出版 被災地カジノ構想を批判
    3.7  日経    公営ギャンブル 赤字に勝てず
  千葉市競輪(2017年末まで)、神奈川、横浜、横須賀市(川崎、小田原競輪2015年3月末まで)、藤沢市(平塚競輪2015年度末まで)
DMM  船橋オートレース2016年で廃止で、全国オートレース存続危機
        NHKBS1  マカオカジノのドキュメンタリー番組
        マカオ  10人に1人カジノ従業員(5.9万人)
        大阪ネットワーク  JR塚本でカジノ反対の宣伝活動
    3.8  日刊スポ  橋下市長「都構想」でカジノ構想
        北海道   カジノ法案 今回見送り 2020年開業困難
        コネチカット  3カジノ新設への法整備(東海岸の増設に対抗)
    3.9  日刊SPA  森巣博氏 IR推進の木曽崇の経歴詐称を批判
        全国クレサラ対協  カジノ反対会議
    3.10  当会    会報第33号発行
    3.12  鳥畑与一著「日本のカジノ」(ベスト新書)4月9日発売へ
        ブルーム  マカオカジノへの期待しぼむ
    3.13  All About  カジノとギャンブル依存の日本の誤った認識(松井政就)
               日本のギャンブル依存はマシン(パチンコ・スロット)
        ブログ  カジノに目が眩んでいる政治家は取り込まれていることを理解せよ
       <略奪的ギャンブル国民統一行動デー 9月26,27日>
        日遊協  五輪前に横浜市・大阪市でカジノ開業を
    3.14  時事   マカオ15年ぶりマイナス成長(2014)
        北海道  カジノリゾート苫小牧市中間報告 2ヶ所候補
        日刊読むラジオ  消えゆく「公営ギャンブル」(森本毅郎)3.9放棄
    3.15  遊技通信  3.12カジノジャンケッターセミナー VIPジャンケッタ―が必要
    3.16  朝日   福本伸行さんとシンガポールカジノ 国内カジノ入場制限24万人
    3.18  朝日   カジノ法案再提出へ
        サンケイBS  アジアのカジノ 中国人客争奪戦
    3.19  産経   5200万円着服元弁護士 カジノや高級クラブ浪費と負債 実刑
        日経   増える「ギャンブル依存症」治療の取組急務
3.20  産経   米MGM会長「東京にはトップクラス不足」
    神奈川  横浜市長 IR導入の意義
ブラジル  サンパウロ カジノ検挙 客を含め100人逮捕
       ALL About  ギャンブルの定義 パチンコの定義
   3.21  ロイター  米国税庁 ユニバーサルE カジノ関係を調査
       日経   カジノ法案 自民など再提出  公明対応焦点
       週刊実話  お台場カジノ頓挫で番組改編 フジテレビの苦渋
      <カジノいらない全国集会 大阪ATC>
   3.22  赤旗   大阪にカジノあかん全国集会
   3.23  北海道  苫小牧市 IR効果年950億円超と試算(あずさ監査法人)
       日経   銀河娯楽 「反腐敗」で成長ブレーキ
       2ch  マネーローンダリングで本土中国人6人逮捕
   3.24  NHK  自民・維新などカジノ法案再提出へ 30日総会
〃   マカオ汚職取締りの影響でカジノ減収
        産経   IR議連法案 日本人制限 不正防止策
        2ch  MGMマカオ 純損失3.42億円ドル ラスメガス
        日経   千葉工大 カジノ卒論
    3.25  仁川   韓国ホテルカジノで大負け日本人遺体
        PiDEA   カンボジア59外国人カジノ 税収2500万米ドル
    3.27  TBS、NHK  「カジノ法案」ずれ込む可能性 自公協議
    3.29  河北   社説:カジノ法案冷静な扱い望む
    3.30  全国カジノ賭博場設置反対連絡協議会  カジノ法再提出反対記者会見
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至言と思言

K.マルクス 『宗教は逆境に悩める人のため息であり、……それは民衆の阿片である』

Y.イノウエ 「宝くじは逆境に悩める人の夢想であり、……それは民衆の痛み止めである」
       「宝くじはギャンブル嗜癖への誘いであり、……それは民衆からの巧みな収奪である」
       「パチスロはギャンブル依存者を生み出し、……それは民衆の金を奪うものである」

片田珠美 『成果主義、自発性、自己責任の重視社会で困難を苦労せず乗り越えるため薬を求める人が多く、それに応えるのが現代精神医学である』

Y.イノウエ 「金本位、弊害無視、無責任社会で苦労せず金を得る射倖心にとらわれる人は多く、それを利用し客から収奪することを考えるのが現代自治体の収益(奪)事業である」

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コラム 無差別テレビ広告の罪

近年、テレビを利用した宝くじ・toto宣伝、競輪・競馬・競艇宣伝、パチスロ宣伝が増えている。パチスロも換金可能なギャンブルの一種であり、若者から老人まで多くのギャンブル依存症をつくる主役であることを考えると、これらは禁じるか制限するべきだろう。
日本のテレビはビール類を中心に酒類広告が多すぎる。子どもが視る昼間帯や夜のゴールデンタイムも酒類CMが流される。しかも旨そうに呑む映像で飲酒すること自体を強調しており、アルコール依存の被害を考えると罪が深い。
依存症には薬物やアルコールの物質依存があり、行動依存(システム依存)の代表がギャンブルである。他にケイタイ、スマホ、インターネットの依存症もある。
 自由資本主義・商業主義の下では、商品サービス購入者を囮にするよう仕向ける。そのためにあらゆる手段、メディアを使う。商業誌、商業TVも購読数(率)、視聴数(率)が広告収入の基礎となるから人気取りになり、目立てばよいと考える。ここで企業倫理は、①過当競争、②他への不当な優越広告、③明白な詐欺、④社会法規違反も犯す。ギャンブルの利益をいう者も(1)反消費者性の排除、(2)教育的配慮、(3)社会的費用は語らない。そして無差別、無分別広告が多くなっている。
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投書 ギャンブル(博奕)は教育理念に反します

鍛治野 伊矢代

1.人の射倖心とギャンブル規制の必要
  人は家族や社会の一員です。昔から現代のように法律が定められなくても「決めごと」「きまり」がありました。自分も大切にする、他人の身体生命を害さず、財産も奪わないといったことから、暴行、傷害、窃盗、強盗、詐欺等々、現在でいえば刑法に定めることは禁止されていたのです。
  そして、社会・国家の発展により社会的な利益、そして国家的利益までが損なわれるとして刑罰をもって禁じられるようになったのです。
  賭博や富くじの発売は、当事者にとってはよくても、健全な社会秩序を損ねます。日本でも記紀万葉時代の8世紀から規制され、これは明治維新後の近代化社会に続いています。貴族官人支配層に盤双六などが一定普及し、役人らが職務を果たさなかったり、給与を賭けて失ってしまい破局することがあったからです。
  江戸時代には、町人の賭博が寺や旗本屋敷の仲間部屋を賭場にして行われるようになり、地方でも庶民が副収入を得るようになると関東、東海とヤクザが賭場を開くようになりました。
  人が本当にギリギリの生活で食べていくだけなら、賭博に手を出そうとする射倖心は育ちにくいでしょう。しかし、人が小金を持つとそれを利用した賭博開帳や宝くじ売りが生まれ、庶民の射倖心を煽って収奪することが拡がったのです。
  人は射倖心を生まれながらに持つので、これを社会的法的に禁止しても無駄である、むしろ、射倖心を適当にコントロールするシステムを作るべきだという意見もあります。(中には、ギャンブルをする自由を奪うことは人権侵害だという者もいますが、これは例外でしょう。)
  子どものジャンケンや順序をクジで決めるという「合理性」を強調したり、人の性(さが)を認め、むしろ儲けの世界を拡げて公認ギャンブルこそ闇ギャンブルの弊害をなくす手段だという論理にも使われます。
  しかし、単なる占いくじや機会を平等化するクジの肯定と、金を賭けるくじや賭博とを同列視することはできません。単なる占いくじは別に詐欺を伴いませんし、人を破局させません。単なる順番決めのくじも問題は生じません。
  ヤミの賭博を合法化はできないし(そういう意見まではほとんどありません)、今いわれているIR(統合型リゾート)のカジノも結局、国家が勧める賭博です。それが地方自治体の収益源になると宣伝されて、観光・娯楽産業に期待する投資家がいるということです。そして、地域や業者を限定して特別法下に賭博場を作るというのが、いわゆる議員立法のIR法案です。
  このIR法案は法案自体、IRにより弊害が生じることを認めています。①犯罪組織の生成・拡がり、②マネーローンダリングや脱税、③ギャンブル依存症の発生、④教育・文化環境を害する点などです。これらの弊害、社会悪の克服は容易ではありません。導入論者は簡単に克服できるかのようにいいますが、いずれのカジノ導入国家でもその弊害には苦労しています。

2.ギャンブルは本質的に反教育的です。
  教育にとっては射倖心を正面から肯定できません。単なるゲームからお金の取り合い(盗り合い)をするギャンブルが当然になれば、人は正当に働いてお金を得るべきと言えないのです。公営競技やパチンコというギャンブル、宝くじ、サッカーくじ等は勧めるものでなく、酒・タバコ・薬物と同様抑制し、未成年者や依存する人には禁止すべきものです。
  また、ギャンブル依存により経済的困難が生まれ、多重債務者にさせ家庭を崩壊させることになりますのでギャンブルを認めるべきではありません。
  お年寄りがギャンブルにしか楽しみがないとすれば、そんな高齢者社会や成年教育のあり方が問題です。お年寄りがオレオレ詐欺や特殊詐欺に遭わないようにするために、消費者教育が必要といわれていますように、ギャンブルについても教育が必要です。
  ギャンブルに依存する高齢者だらけの競輪、競馬、競艇などは、日本の消費者教育(社会教育)の失敗どころか反教育宣伝システムそのものの結果ではないでしょうか。
  日本の総理大臣、文部科学省の大臣、教育委員会の委員長、教育長の方々は、社会教育としてギャンブルが必要だと考えておられるのでしょうか。
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公営競技(3K)の研究 「モーターボート(競艇)」

 本会報14号で「ギャンブルと利権③『競艇』」と題してモーターボート競走法にもとづく利権を紹介した。3K(馬、輪、艇)の中で複雑にも6グループ(団体)が絡んでいるのが競艇である。日本財団(旧笹川財団)が直接間接に支配し約4800億円の資産を持つことや、日本財団が多額の利益分配に与る実態を一定紹介した。
 ギャンブルは利権の下に運営され、そこに群がる官・民・企業は“美名”(?)に隠れて大衆から多額の「収益」を上げ、「ギャンブル依存症」を生んでいる。本会はその点で、事業者・企業側に厳しい批判視点を持つ。貧しい人の弱点(射幸心)につけ込み賭博開帳をシステム化し、ギャンブル依存症のような多くの“病い”を生む。その家族や社会に害を及ぼしているのに、その救済すらしないという“背徳”と“偽善”を告発する。
私たちは、地方自治体にはその愚挙たる公営賭博をやめ、政府には被害者の最たる病に堕ちた人々を回復させること、その家族、さらにケアーと救済にあたる人々を支援するシステムの構築を求めている。しかし、国も地方自治体もその病と害について対処を語らず、省庁も地方自治体も利権(収益金、官民特権)にしがみついているのである。
 今回より、個々の庶民から金をどう収奪し社会に害をもたらしているかについて、事例に基づいて研究し、同時に改善(廃止)を求めたい。
 なお、前記の会報14号記事3項に「全国107自治体が総売上の中から日本財団が25%をとり」との表現があるが、これは、「全国自治体の事務組合が総売上の約25%をとり、日本財団は2.6%をとり、日本財団はその中から海洋、船舶、その他福祉事業に使う」というのが正しく、訂正する。日本財団は売上から自動的に金がもらえ、自己の影響下にある事業に金を配れるというが、これは現代の“花咲かじじい”ならぬ“病まきじじい”であると酷評されている。

場外券売場(ボートピア)
1.今回のテーマは場外券売場である。その中でも近年、場外券売場を増やして収益上げに狂奔している競艇事業をみてみたい。
それは身近なところにある。ボートピアといえば大阪では東梅田にある。いずれも出入口と交差点にはガードマンだらけ。そして中は中高年男性が99%というか100%で、女性は受付や食堂の人ぐらいしか発見できない。大阪の住之江のレース場にも行かず(住之江とは異なり無料で入れる)、軽食喫茶もあり、繁華な都心にある交通メリットで住之江より安易に行ける。有料だが特設TVの席もある。しかし、客は圧倒的に立ったままの無料席で、テレビで案内される全国のレースを見ては自動発売機でその舟券を買っている。朝から晩まで熱中している高齢者は、良くて無職の年金生活者であり、悪ければ他人の金に手を付けている者としか見えない。ここは「ギャンブル依存者」の集まるところだが、その病人に対して治療・ケアするところはない。
2.この大阪の2か所のボートピアについてはまた調査報告するが、今回は海のない奈良県にある「ミニボートピア大和ごせ」(奈良県御所市大字室185-1)を紹介する。
  2014年2月28日、奈良県初の場外舟券売場として誕生し、住之江の全レースをはじめ年間360日全国のレースを発売、最大1日4場48レースを発売する。ボートレース振興会がボートレース宣伝団体としてホームページに宣伝しているところによると、施行者は大阪府都市競艇組合と箕面市で、一日の来場者690人、売上690万円を目標にしているという。そこが思惑どおりいかないためか、近時のパチンコ店並みにビラ折込で営業広告を始めている。
  2015年1月の新年早々、新聞折込広告物に「ボートピア大和ごせ」への来場案内チラシがあった。ボートピアとは、競艇場(ボートレース場)まで実際に行かなくとも、ボートレース場のないところでも全国のボートレースに金を賭けられるという舟券売場と換金場である。全国の各レースはテレビと場内アナウンスで案内されているから、結局ボートレース場に行かなくても全国のレースに金を賭けられる賭場を広げるものである。競艇場のような大きな設備はいらず、建物と駐車場があれば多くの賭客を集められる。ATMと同じで賭客は勝手に買い、予想が当たれば換金できる。全てコンピューターシステムで、人的経費は受付案内や競艇グッズを売る少数の女性職員とやや多めのガードマン、そして全体の管理者がいる。人件費、施設費も少ない効率の良い「賭博場」である。
3.こんな場外券売場を多数作るというのが、今の公営事業である。競艇はボートピア(ボートレースとユートピアをかけた合成語。ユートピアは本来存在しないところをいうが、理想郷と解釈される。胴元にとっての理想郷を期待していることはいうまでもない)、競馬はウインズ(Wins winは勝ちのことだが実は語源は不知)、競輪はサテライト(Satellite 衛星の意、通信で結ばれた施設の由来と思われる)である。
  しかし、賭客を集めたいとはいえ、一般家庭(未成年者も含め)の誰もが見る新聞折込で、競艇に賭けるよう勧誘するなど反教育的であり、非常識で反社会的である。
  競艇を主催する自治体からなる組合は、もともと一つの競艇場内で売上げの約25%を収益金として分配してきた。その収益金は法律で開催の認められた昭和23~26年という戦争被災と税収不足、戦後産業の復興という大義(?)の下に始まったが、いまやその目的は失われている。それは「競輪」「競馬」「小型自動車(オートレース)」にもいえるが、賭客が期待ほど集まらないとしても、賭場運営そのものは百害あって一利なしの賭博開帳(刑法185条該当)なのだから、これら公営ギャンブルは、酒やタバコを売ることよりはるかに反社会的である。
  ギャンブルの“勧誘”広告は本来許されるべきではない。
  そして現実にボートピアに行けばわかるが、集められた人々は圧倒的に中高年の男性である。日中に仕事もせず、配布されたチラシや会場内テレビで次々案内される全国のレースに金のある限り賭ける男たち。これらの人々は例外もあろうが、圧倒的に「貧しき人々の群れ」であり、地方自治体が貧しい人々を賭博で集めて、賭金の約25%を収奪する。
4.主催者は知っていても黙っているが、これら集まる人々は、①年金など生活費、②家族の金、③他人の金を借りたり(ほとんど嘘をついているから詐欺)、預かっている金をこっそり使ったり(横領、背任)、盗んだりした金、④さらには生活保護資金を使っている。
  また、ここに来る人の10~20人に1人はアディクション(嗜癖)といわれようとディスオーダー(障害)をいわれようと病的でギャンブルに依存している。
  もし開催者が、純粋に客が自分や家族の生活に害を与えない出処を知られて問題のない金だけを賭けていることをチェックしていれば、賭客は10人に1人も入場させられないだろう。純粋に競馬、競輪、競艇が好きでスポーツ性(?)やレジャー性を楽しむ人は、場外券売場には行かない。
  今、ボートピアでやっていることは、野球や相撲、その他スポーツゲームを賭けにして、テレビやパソコン、電話で賭けさせているのと同じである。
  そんな競艇開催の(1)公共目的喪失、(2)開催方法の逸脱、(3)券販売の逸脱に加えて、(4)一般家庭に向けて広告チラシで勧誘するのである。近時、ボートレースはテレビ、新聞、雑誌でも広告する。これも反教育的、反社会的だが、頼みもしない折込広告を出したボートピアと新聞販売店に対し、まず抗議をし、今後差し止めるよう求めたい。
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(パチンコ研究)こんな広告でいいの?!

「パチンコ・パチスロは適度に楽しむ遊びです。のめり込みに注意しましょう。」
全日本遊技事業協同組合連合会

相も変わらず毎週届けられるパチンコ・スロットの新聞折込み。だが2015年に入り、大小の違いはあるがそのチラシに表題のような表示が書き加えられるようになった。
 厚生労働省の委託調査により、パチンコ・スロットを中心として536万人とも推定されるというギャンブル依存者の疑いが明らかとなり、業界として知らぬ顔をしにくくなったようだ。
この標語の一部には「caution」マークも付されている。これが「警告」と分かる客は少なく、適正な注意ないし宣伝・表示とはいえない。
 まず、パチンコ・スロットが「適度に楽しむ遊び」でなくギャンブル賭博であるのに事実誤認を押し付けている。適度に楽しむどころかパチンコ・スロットに依存し社会的に犯罪までも生んでいるのに、「適度」ということはあり得ない。事実、人をとりこ(・・・)にするから依存症が問題とされているのである。「楽しむ」というのが主観的なものなら、麻薬や覚せい剤だって楽しむ者はいる。心身を蝕むものも「遊び」だというならそうだろう。パチンコ・スロットは適度に楽しむ遊びになっていないのに、そうだと決めつけるのは黒を白というものだ。
 「のめり込みに注意しましょう」は「のめり込み」という現実・現象のあることを肯認している点では正しい。しかし、次々と「新台導入」「新台入替」「極上空間」等とうたって来店を勧誘し、「のめり込み」を招くチラシ広告の下では白々しい。一体だれがだれに注意をするのだろうか。
 そして、「It’s a promise(それは約束)」というセリフと親子(母子?)が指切りする写真も載せている。母親が幼子と指切りの約束をさせても、それはパチスロを優しいイメージにしようとするだけの広告である。これが店と客の約束というなら無責任ないし責任転嫁で、恥ずべきものである。
 半世紀も前、「タバコの呑みすぎに注意しましょう」というだけの広告があった。パチ・スロ誘惑広告の一方、この標語で業者が「適度に楽しむ遊び」として「安全・安心な遊技環境の提供」というのでは免罪の言にもならない。
 そのような言葉をチラシ広告に書くくらいなら、次の言葉を入れて欲しい。
 ①パチンコ・スロットでお金と時間をムダに使っていませんか。
 ②パチンコ・スロットは生活資金で遊ぶところではありません。
 ③パチンコ・スロットに生活資金を使うことはお断りします。
 ④あなたの使うお金は正当に働いて得たお金ですか。
 ⑤盗んだり横領したりしたお金は絶対に使わないで下さい。
 ⑥あなたのお金が正当な所得のものであることの証明を求めたときは御協力下さい。
 ⑦あなたの氏名、そして資金について登録をお願いします。
 ⑧あなたの遊興資金に疑問があればご家族や警察に連絡することを御了承下さい。

 「カジノは適度に楽しむ遊びです。のめり込みに注意しましょう。  IR事業協同組合」
 カジノ依存症に対してパチスロ業者と同様カジノ事業者が出す広告もこうなるのだろうか。

(Y)
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「カジノ自治体」は許されない

1.1986年発表の「カジノ資本主義」(スーザン・ストレンジ)によれば、1970年代から世界は「カジノ資本主義」の時代に入っていったという。アメリカをはじめとして国家経済から市民の預貯金の金利、その経済価値さえギャンブル化したマネーゲームに振り回され、収奪される時代に入っている。この歪んだ資本主義が世界を席巻しているため、21世紀人はその毒に冒されているといえよう。
2.今回、IRというカジノが、カジノ議連(IR議連)と安倍政権で進められている。カジノという本格賭博場を日本に導入しようという議員の動きは、一言でいえば、金のためなら手段を選ばないカジノ企業や、金のためなら何でもする議員の金色夜叉の世界だ。「議員の買収」をしてでも勧誘したい者と議員らの「金と支援者欲しさ」の結果である。
  カジノ議連の個々の背景には、ギャンブル・パチンコ業界と観光客誘致を期待してカジノに夢を託したい経済界がある。厳密にいえば、カジノによる経済収入を期待しているのは産業界の全てでなく、総合レジャー開発で失敗した業者や疲弊した地方観光・娯楽産業の一部である。
これに地方自治財政の危機(地方企業の衰退、若者の流出…)の下で、一部の首長がカジノに飛びついている。北海道、東北、北陸、中国、四国、九州は立地的にビッグビジネスの進出にも見放されている。しかし、地元観光界は夢にすがり、地方の一部政治家(屋)を動かし、軽薄な首長らはカジノ誘致を勧めるコンサルに乗っているのだ。
この地方財界と地方財政収入の拡大への安易な期待が「カジノ地方自治体」を進めているのである。今、このレースは東は横浜、西は大阪が先行、北海道や長崎、宮崎も追いかけている。
3.「カジノ自治体」を生むことはそもそも許されない。
(1)地方自治体がカジノを誘致することは、福祉目的の政府、自治体を定める憲法、地方自治法に照らし、権限職能外で許されない。
   賭博のIR誘致として、①地方自治体の職員を働かせ、②税金からなる財政から費用支出することも地方財政法上も許されないというべきだ。
(2)しかるに、大阪でいえば松井知事、橋下市長はIRカジノ準備委員会に企画させ、夢洲の鉄道延伸3案を発表した。これによると、JRゆめ咲線延伸案:約1700億円、京阪中之島線延伸案:約3500億円、中央線夢咲トンネル案:約540億円が必要という。
   しかし、これらを建設してまでIR誘致するのは明らかに「地方自治の本旨」に反する。大阪府・市の両首長は維新会派だが、個人としてもそれぞれギャンブル産業と繋がっているといわれる。カジノ誘致は首長の自治体への忠実義務違反である。   (福)
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カジノ利権に群がる企業と人

『カジノ利用の正体』(宝島社 別冊宝島 2014.12.14)に、IR法の企画・立法準備の段階における、政治家や行政首長らの「利権」にまみれた相関図が図解入りでわかりやすく紹介されている。
その中心にいるのは、IR議連の最高顧問もし(近時辞任)、IR議連のほとんどを占める自民党の総裁安倍晋三であり、菅義偉官房長官の安倍内閣である。
1.まず「お台場カジノ」からみると、かつては石原慎太郎の下で旧アルゼ(現ユニバーサルエンターテインメント)の岡田和夫会長が誘致しようとした。そしてその後、「フジ連合」といわれるフジMHDの日枝久会長、鹿島建設(元石原の公設秘書の栗原俊記専務、石原-猪瀬直樹前知事につながる)、三井不動産、日本財団(笹川一族)、森ビル、電通、博報堂も加わって推進していた。もちろんラスベガス・サンズなど外国カジノ企業も進出の構えを見せていた。なお、東京では築地カジノ構想にウインリゾーツも進出の意向も示していた。
2.次に「大阪カジノ(夢洲カジノ)」は、前大阪府知事・現大阪市長橋下徹と現大阪府知事松井一郎の積極的誘致策の下、維新議員らが動き、1兆円出資するというラスベガス・サンズと結びついている。これにはメルコ・クラウンやMGMリゾーツも動く中、堺屋太一元内閣参与や元アルゼCEOで府市特別顧問の余語邦彦も推進に動いていた。
  府と市は準備室を合同でスタートさせ、カジノリゾート地へのJRや地下鉄による鉄道延伸3案まで推進している。実は大阪市は夢洲開発で苦境にある。夢洲の隣には大阪を代表するUSJがあり、IRにも参入する意向を示していた。しかし橋下市長とUSJは賃料をめぐり対立した。
3.東京大阪に続く第三の候補地は「沖縄カジノ」であった。仲井眞弘多前知事は、沖縄県の建設企業大手である國場組(國場幸一社長)一族の國場幸之助議員(自民党・IR議連)と組んでカジノを進めていた。既に長年にわたる調査を実行し、國場組らへ1億円近い調査費用を支出しているし、カジノ誘致のために専従職員を配置していた。仲井眞前知事は、選挙公約では辺野古埋立に反対していたが、普天間跡地にIRリゾートという条件をのせて変心したのだった。だからIR誘致にも一番先に手を挙げたのだった。
しかし今、沖縄は翁長新知事の下で誘致活動は全てストップしている。        (H)
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STOP! Predatory Gambling

(略奪的ギャンブルを止めさせよう)

○ 米国のLes Bernal氏の提唱する「略奪的ギャンブルに反対する国際行動デー」が9月26,27日に決まり、各国への連帯取組を呼びかけられた。
  「Predatory Gambling(略奪的ギャンブル)」とは何か。カジノにせよ、競馬・競輪・競艇にせよ、およそ賭博(ギャンブル)は客から金を奪う「略奪的」なものである。従って、Predatory とはGamblingの本質を形容した言葉であるといえる。
  しかし、一時の娯楽のための賭けが処罰対象とされていないように、広義のギャンブルの中にも互換的な楽しみのものを除くとすれば、Predatoryとの表現は適当な言葉といえる。
○ 略奪的(Predatory)といえる現実のギャンブルとはなにか。
  第1に、「業として客からの収奪益を目的としているもの」は略奪といわざるを得ない。これによって公営競技から風営法の脱法的営業パチンコであろうと略奪的といえる。もちろん、非合法のヤミ賭博やノミ行為は略奪的なものである。客の射倖心を利用または対応しているかどうかは、営業、収益事業としての賭博である限り何の言い訳にもならない。
  第2に、略奪的とは客本人が同意しているものは除くという意味なら、およそ合法非合法を問わず、その形式的な同意は得ていることになり、ギャンブルは全て略奪的でなくなり形容限定の意味を失う。
よって、敢えて略奪的の言葉に意味があるとすれば、客への「収奪度」が問われるだろう。この点、日本の宝くじ、スポーツ振興くじ(toto)はほとんどの客は外れて配当されず、客全体への総配分金は売上の40~50%であり、「ボッタクリ度」世界最高のギャンブルである。その収奪額は売上1兆6千億円の50%ということだ。また、日本の公営競技(4K)も投票券の購入者のほとんどには当たらず、客への総配分金は70~75%で、世界水準からすれば控除率・収奪率は高い。
これに対して、カジノは平均すると90%台の配分率で「収奪度」は低く、日本のパチスロの配当率は80~90%(出玉率では90~100%)という。しかし、カジノはギャンブルの総賭け金は多いし、VIP客や「やみつき客」からの収奪額も大きい。パチスロは1人当たり1日当たりの収奪金は数千円~数万円でも、全国に12000店を構えるご近所「ミニカジノ」として日常化しており、1000万人を超える客をよぶ。その収奪金は売上(貸玉)20兆円の10%としても、パチスロ産業の収奪額は2兆円を超える。
○ 以上からすれば、日本の現行ギャンブルは全て略奪的ギャンブルといえ、世界的な取組の一つとして反対する市民運動が連帯することは重要である。かつて米国から始まった「4.22アースデー」の公害反対運動や地球温暖化防止行動は、世界的市民運動に発展した。このように地球的・普遍的視点で考えても防止すべきものがあるとすれば、次の害悪が理由になろう。
 (1)客(市民)への害悪 
   ①ギャンブル依存、障害の発生(病的ギャンブリング)   ②生活破局(自殺を含む)
③家族と周辺の経済的被害、平穏的生活への被害
 (2)社会への害悪 
   ①犯罪の動機・原因、増大   ②マネーローンダリング(ブラック・マネー)
   ③脱税            ④犯罪集団の形成
(3)経済への害悪 
   ①正の経済(経世済民)の妨害(観光産業としても非健全)
   ②負の経済 虚構経済(ギャンブル経済、カジノ経済)の拡大
 (4)厚生・文化への害悪 
   ①射倖心拡大と勤労精神の減退   ②反勤勉思想と怠惰・遊興・射倖教育による反教育
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会報34号目次

【目次】 STOP! Predatory Gambling、カジノ利権に群がる企業と人、「カジノ自治体」は許されない、(パチンコ研究)こんな広告でいいの?!、公営競技(3K)の研究「モーターボート(競艇)」、投書「ギャンブル(博奕)は教育理念に反します」、無差別テレビ広告の罪、至言と思言、NEWSピックup、事務局だより、裁判情報
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2015年03月10日

カンパのお願い

当会は財政上は専らカンパで成り立っています。
会費・カンパを下記口座までお願いします。

りそな銀行 北浜支店 普通0115719
口座名義:ギャンブル被害をなくす会
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【裁判情報】宝くじ販売差止請求事件

大阪地裁 平成26年(ワ)第6683号事 宝くじ販売差止請求事件
 次回期日:平成27年4月22日(水)午後1時15分  808号法廷(傍聴可)
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ギャンブルNEWSピックup

(2014.11.25~12.31 前号まで未記載分含む)
014.11.25  中日   依存症から回復を「福井ARC」
       ネットコラム  田村正勝(早大教授)「地方創生とカジノ法案」
       赤旗   日弁連 IR法案再提出に反対
   11.26  マカオ  住民1.3万人ギャンブル依存症
       ケアニュース  カジノ遊びのできるデイサービス
   11.28  毎日   わたしはこう思う 衆院選 鳥畑与一教授
       ブロゴス  カジノ法案 来年3月再提出を期す IR連
        〃   舛添知事「カジノもっと多くの議論必要」
       赤旗   これがカジノ議連候補者(一覧表)
    11.29  産経   カジノ誘致調査業者との会食 大阪市課長 減給処分
    11.30  赤旗   カジノ推進公約 自民・維新
    12. 1  ビデア   カジノは成長戦略の柱 セガサミー鶴見尚也専務
    12. 3  東洋経済  「カジノ×五輪」は最強の観光誘致策 みずほ総研(風間)
        産経   ギャンブル依存の元患者が考える会 田中紀子
    12. 4  時事   公約にカジノ追加 自民
        北海道  争点から外れるカジノ 自民及び腰
        ゲンダイ  セガサミーの娘婿 鈴木隼人候補を比例25位に
        ウォールストリート  パチンコ業界 海外に熱い視線
        ブロゴス  何で共産党 カジノだけ目の敵?
        朝鮮日報  済州島 中国人の賭博天国に
    12. 5  TBS 在コンゴ日本大使館放火等事件山田真也(31) カジノのため2500万円着服
        朝日   大阪カジノ 割れる賛否  谷岡学長コメント
        マカオ  カジノで勝った女性狙い連続強盗犯 中国人
        WBサテライト  韓国カジノ 動画
    12. 6  神奈川  カジノ反対6割 社の世論調査
        日経BIZ  遊技産業の視点 PCSA代表金本朝樹(アメニティーズ社長)
    12. 7  産経   済州道知事「外国人専用カジノ」8つ 脱税など問題
マカオ  マカオ経済(カジノ収入2割減)で不振(汚職摘発で)
             マカオから流出の中国人ギャンブラー 韓国が受け皿に
        日経BIZ  遊技産業の視点 大衆娯楽の魅力強化
    12.17  日経   沖縄知事「カジノ導入考えない」 18日議会答弁でも
        朝日   大論争 豪カジノの結果 富豪パッカー氏カジノ
        カジノル  IR議員の選挙結果 名簿一覧(落選21名)
        アジアカジノ新聞  注目されるIR法案再提出
        グーグル  2014.11 トーマツ仁木一彦 世界のIR
        FACTA  「お台場カジノ」夢破れたフジテレビ
    12.18  日経   ラオス 中国頼みのカジノ廃墟
        マカオ  カジノ従業員 心身の健康憂慮―労組
        ブロゴス  木曽 カジノ関連入札
        毎日   日本で多いギャンブル依存症と破産(日弁連調査)
        公取委  東邦出版の不当法措置とらず 今後の参考にと通知
    12.21  日経   カジノ依存脱却促す マカオ返還15周年
    12.22  琉球   カジノ中止 沖縄の魅力の観光を
        東京   カジノ依存 景気後退 マカオ返還15年
        愛媛   ギャンブル依存克服を NPO競輪場で講座 市会場設定
        赤旗   在日米商工会議所 カジノ合法化に介入
        マカオ  カジノのマネロン 取締り強化 ジャンケットなど
    12.24  産経   マカオカジノ絶不調 マネロンの協賛共産幹部敬遠
        PIDEA  習近平マカオ初訪問「脱カジノ依存」要望
        日経   ゲンティン・マレーシア NY進出できず
        マカオ  日韓合弁カジノ SJMに参加打診?
    12.25  吉田   カジノ導入と地方選に向けてのアンケート
    12.26  カジノ情報  台湾でもカジノ?
        ダイヤモンド  日本にとってカジノは何を生み出すか
        教育時報  飽和状態に達したアメリカのカジノ
        朝日   依存症への想像力 秋田ダルクを訪ねて
    12.29  毎日   オンラインカジノ被害 大学生に
        ブロゴス  カジノ業界3大ニュース(2014年)
1位:倹約令で業界新ステージ、2位:伊 宝くじ機器大手、カジノマシン大手IGT、WMS社買収、3位:日本カジノ失敗
ブルーム  カジノ法案 来春までに再提出 岩屋IR幹事長
赤旗   カジノ合法化 再提出 民意無視 (主張)
    12.30  週実話  自民圧勝でYOKOHAMAカジノの現実味
    12.31  新華  マカオカジノVIPルーム閑散
        Med  ギャンブル依存 ドーパミン放出 画像診断(カナダ)
        ブログ  「国際ゲーミング協会」カジノの歩みを整備し
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ミニ知識 「博奕」の読み方

 博打は「ばくうち」と読めますが、博奕は「ばくよう」「ばくえき」と読むのが正しいはず。
しかし、「博奕を打つ」が「ばくちうち」になり、1670年頃には博奕を「ばくち」とかなを振っている記録があります。
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書籍紹介

1.「日本版カジノのすべて」木曽 崇(2014年10月1日 日本実業出版社 1750円+税)
  木曽氏は、自称によればネバダ大ラスベガス校(カジノ経営学)卒で2004年帰国。2011年から国際カジノ研究所を設立しカジノ専門家として活動している。HP等でもカジノについては導入する方向性を堅持しつつ、着実に企業経営するためのコンサルタントとして活動してきた。
初の著作というが日本カジノのIR法実現が確実視された時点での「満を持した」出版か。第3者的な視点をとっているように見せるが、その内容は企業に日本版カジノ事業を勧めようというコンサルタントそのものである。カジノでギャンブル大国日本への展開を目論む職業意識(カジノでメシを喰う)と利益獲得への本音が見える。
  前置きはこれぐらいにして紹介すると①日本のカジノ状況、②カジノの経済効果(これはかねてHPで案内していた)、③カジノのヒト、モノ、カネ、④カジノの功罪、⑤世界のカジノ、⑥日本版カジノのシミュレーションからなっている。著者の長年の「知識」は広く、ギャンブルに対する情報は広い。その個々の事実や評価については、実は反対の解釈や評価も可能である。現状よりカジノ実現のために半歩進めるアイデアも示し、推進派にとっては有用性はあろう。
その点をわかって読めばわかりやすく、ギャンブル、カジノの導入論の「浅はかさ」もわかりやすい。

2.「カジノ利権の正体」別冊宝島2261号 (2014.12.14 1000円+税)
  宝島社は社会の関心の高まるテーマにライターを集め、図解や写真付きでわかりやすく解説する本を別冊シリーズとして1000円前後で出している。本書は実際は11月中に出版された。沖縄知事選前のもので、IR法廃案の情報は含まれていない。しかし、カジノに蠢く族議員、カジノ業者、自治体の長らの利権の正体をわかりやすく示している。カジノ関係株50も紹介したり、パチンコ業界や海外カジノも紹介する便利本である。

3.「最新業界地図2015」 成美堂 (2014.10.1 1000円+税)
  同種の本が日経や四季報から出版され、これが絶対というほどのものはない。安くて出版が新しいのが本書。2014年6月時点のデータをもとに業界ごと3000団体について公表している。
 カジノはまだ業界分類はできず、ギャンブルではパチンコ・パチスロとゲーム・ソフト・ゲーム機が一部該当する。IRカジノが加わると、カジノ機器の日本金銭機械、コナミ、セガサミー、セキュリティーのセコム、金融、スロットメーカー、HIS、電通、フジHなどによる業界図も生まれよう。
なお、近年は公務員、中央省庁、地方自治体も業界として記載され、「早見表」として使える。
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浮世人情合

江戸時代から相撲番付になぞらえた「番付「競べ」「鑑」が流行する。
一枚の版刷りだが、世の中を対比手法と短い言葉でまとめ、庶民がよく買い求めたようだ。
その中に色と欲の世界を描く。右側の色情は「志き情」とし、第1は「地面を売って女郎を買う人」で、左側の「欲情」の第1は「一六勝負 大よく富の札買う人」となっている。当時の富の札は一枚1分もした。今なら万札レベルであった。一六勝負とはもちろんサイコロ賭博である。しかし、二番は「金造 無よく勘定シテハ仕舞ウ人」であり、無欲で堅実な人が金を残す(造る)という訳である。
昔から賭博で金を残した人はいない。盗みの天才ねずみ小僧も全て博打で金を失い、賭博胴元の親分だった国定忠治も磔刑となった。
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