2019年04月10日

なくそう!ギャンブル被害 会報第77号

【目次】都もかく大阪賭はいらない。/ギャンブル等依存症対策推進関係者会議/依存障害シリーズ⑤「酒とアルコールの罪」/コラム:ギャンブル依存(障害)と健康を考える、賭(ギャンブル)の反教育性、日本でのカジノ賭博に参加した外国人は犯罪になるか、夢洲カジノは安倍・松井・トランプの「デキレース」?、カジノの賭博税と売春税/カジノギャンブル百人一首(2)/NEWSピックup/事務局だより:総会報告、カジノ万博公金差止訴訟、ギャンブルリーフレット住民訴訟、ギャンブル依存症対策案パブコメ提出、競艇場外券売場是正申立/ギャンブルオンブズ4コマ漫画


都もかく大阪賭はいらない。

〇 大阪の「都構想」が争点となった大阪府知事・大阪市長の辞任によるダブル選は、吉村府知事、松井市長が勝った。任期を待たず“たすき掛け”選挙という公選法脱法の奇手は維新に勝利をもたらした。大阪人は“オモロイ”ことが好きなのだろうか。
市民に対し冷静にギャンブルやカジノを問うと「しない方が良い」「カジノは反対」と答える。夢洲カジノには反対が多い。しかし、それを推進する維新の会の松井や吉村に投票するのはなぜか。都構想をよく理解して賛成した訳でもない。(なぜなら二人のいう都構想は府市の二重行政を問題にしている程度で、具体的プランは明らかにされていない。二重行政は全国共通で、東京都のように大阪が都になっても都内の市や区がなくなる訳でもない...全ては灰色だから判断しようもない。現に橋下案は住民投票で否決された。)
〇 府民市民の俗論は何か考えた。
  「ギャンブルは好きなヤツがやっている」「自分がやるなら勝たねばならんし、負けないようにやる」「自分は勝つ方になりたいしなれると思う」「イヤならやらなければよい」・・・。
  自分が勝者・強者になりたいのなら、賭けは必要だ。松井・吉村は、大阪が東京に対抗し経済を発展させるには夢洲IRカジノも必要だという。カジノ知事、カジノ市長としての本音を言っている。ところが、建前では都構想に慎重論の自民・公明の小西、柳本もカジノ推進賛成派だ。結局、政治屋はみんなウラがあり、利権で動いているのだ・・・。同じ俗物ならオモロイ方がよいというところか。
  カジノなんて金持ちの世界だ。カジノに行くヤツの勝手だ。貧乏人は1円パチか宝くじ。余裕があれば競馬、競輪、競艇で賭ける・・・。禍福は糾える縄の如し。    

成金のト(都)になりたいが ふ(歩・府)がいない  
ヨシモトよりもオモロイやんけ
日本のお金持ちさん カジノ来て 億兆賭けて 夢の洲です  (海外IR企業)
ギャンブル等依存症対策推進関係者会議

 平成31年2月20日、標題の第1回会議が開かれた。これにより政府のギャンブル依存対策がいかにも動き出したかのように見えるが、その内実は疑問だらけで虚構に衣を着せた感がある。その委員選定の選考基準もない。今回はその闇とデキレースを見てみよう。
 15人の委員からその結論が見えている。
阿部恭久(パチンコ・パチスロ産業21世紀会代表)/岡﨑直人(日本福祉教育専門学校精神保健福祉士養成学科専任教員)/木所康夫(日本中央競馬会常務理事)、黒沢幸子(目白大学心理カウンセリング学科特任教授)/小泉典章(長野県精神保健福祉センター所長)/佐藤しのぶ(心理カウンセラー)/田上啓子(ヌジュミ施設長)/谷崎哲也(日本司法書士会連合会常任理事)/中村努(NPOワンデーポート施設長)/浜田節子(経済アナウンサー)/樋口進(久里浜医療センター院長)/増田悦子(全国消費生活相談員協会理事長)/松本恒雄(国民生活センター理事長)、ユウ(ギャンブル等依存症経験者)/吉倉和宏(全国モーターボート競走施行者協議会参与)

 まず、ギャンブル業界の委員が3名、現状の体制を維持させるべく居座る。阿部恭久(パチンコ界代表)、木所康夫(競馬界代表)、吉倉和宏(モーターボート界代表)である。一方、精神医界からも2名の委員を出しているが、政府行政機関出身である。教育関係から教授教員2名がいるが、ギャンブルそのものを禁ずるなど厳しくいう者はいない。依存症者らのケアにあたるカウンセラー、NPOからの2名は、依存障害者ありきの自助事業にあたる者だ。消費者関係からの委員2名も公営法人、独立法人のトップで、会議の飾り花にされている感がある。経済アナウンサーや司法書士会代表もいるが、ギャンブルや依存対策についての厳しい発言は聞かない。そして「ユウ」と名乗るギャンブル等依存症経験者は匿名に等しい。委員のほとんどがギャンブルそのものには否定的発言をしていない。各界から選ばれているという政府・国交省の形づくりが見え見えである。
 そして、第1回会議から、既存のパチンコや公営競技の電話等相談窓口の肯定対応を示すもので、これを依存症対策の強化というのだから茶番である。
そもそもギャンブル依存は、自らは依存の自意識がない者がほとんどで、例外的にその意識を高めた者が相談窓口に連絡するのだが敷居が高い。医師を訪ねる者は重度の依存者である。例えていえば、ガンの自覚症状を持った者に電話相談しますよという窓口があっても、自らガンが自覚できる症状になれば3期4期の末期である。
こんな対策で安倍内閣は「世界最高」という。依存者が家族や社会に大被害を与えて“事件化”したら相談しましょうというもので白々しい。
ギャンブル事業は、どんな軽いことからでも依存障害が始まり、常習性を誘う。アルコールやタバコによる障害と同様に社会的に厳しい抑制対策と違反行為へのバッシングやペナルティ、そして回復へのリードがなければダメである。
こんなギャンブル依存に対して、加害者である事業者と、良心的であっても「積み木崩し」のような対応しかとれない医師やコンサル、ギャンブル事業に厳しい制限をいわない委員らを集め、現状ギャンブルを否定しない範囲でまとめようとしているに過ぎない。

依存障害シリーズ    第5回  酒とアルコールの罪

1.依存障害で最も多くの人が体験しているのは“酒・アルコール”と“タバコ・ニコチン”であろう。いずれも「物質依存」であるが、人類史ではアルコール、そしてタバコの順に歴史が深い。
  日本人は体質的にアルコールに弱いといわれるも、「酒は百薬の長」などと誤った教えまで生まれ、アルコール中毒といえる疾病者も多数生んできた。そして、中毒、酩酊とまではいかなくとも深酒が続いたりしてアルコールを原因としてアルコール依存(障害)や肝臓その他の病人となった日本人は数百万人以上に及ぶ。
  そして、アルコール依存は、人事不省、酩酊までに至らずともその酒の勢いで喧嘩、暴行、傷害から殺人事件までを引き起こしている。そして、家族、家庭を破局させた例は小説ならずとも枚挙にいとまがない。
  アルコールやタバコは、ギャンブル生活とも一体となって個人、家族や社会に弊害を与えている。
  このアルコールやタバコの害は、いずれも一般市民にとって入手アクセスが容易で、かつてはマナーとしての自重が求められる程度であった。今では法律で防止が強化されているが、その一方で酒類・アルコールの飲用宣伝はメディア広告の1,2位を占める。こうしてアルコール依存はメーカーや販売業者によって拡大させられ続けている。一部の欧米ではテレビCMを完全禁止しているが、日本では数分に1回、美男美女が美味しそうに呑む姿が繰り返し放映されている。未成年者禁酒の案内などはほとんど気付けない小さな文字によるテロップが一瞬流れる程度で印象に残らない。

2.酒・アルコールは酒税法により規制され、特別な許認可(免許)がなければ製造・販売できない(9条)。この規制法は酒税を課すことに注目するも、その弊害には全く配慮していない。免許なき酒類販売は10年以下の懲役、百万円以下の罰金と刑罰は重いが、その監督取締りの現実は十分でない。特に近年、スーパーやコンビニ等専門酒店以外での酒販売が常態化しているが、その販売方法の点検など酒税当局は野放しに近い。
  未成年者には未成年者飲酒防止法が大正11(1926)年に定められ、本人への飲酒禁止、親権者の監督・制止、営業者の販売・供与の禁止(年齢確認等)を定め(1条)、営業者には50万円以下の罰金も定められている。
  さらに、酒気帯び運転は道路交通法65条で禁止され、その罰則強化(117条の2、同2の2)がなされており、本人は5年以下の懲役刑、酒類提供者は3年以下の懲役刑までが定められている。
提供者への罰則は、その運転者が酒に酔って運転した場合に限られており、提供者まで処罰された例は多くはない。2008年6月5日、さいたま地裁で、提供者(店)が執行猶予付きで懲役2年に処せられたのが初めての事例とされる。(その運転者は酒に酔い、対向車線に飛び出して車2台と衝突し死者2名、負傷者6名という交通事故を引き起こした。)
  また、酒に酔って公衆に迷惑をかける行為の防止等に関する法律が昭和36(1961)年に制定され、節度ある飲酒は法令上も明記されるところとなった(2条)。警察官の保護(3条)と共に、公共の場での迷惑、粗野乱暴な言動に拘留、過料の罰則も定められた。
  しかし、これら日本における飲酒の被害防止の法制は、飲酒者の自己責任を中心に構成されており、自動車運転者や未成年者への酒の販売や提供を一定抑制するものになっている。

3.酒・アルコールは一種の薬・毒物であり、その害は時、場所、機会によって、大被害を本人、家族、社会に及ぼすものである。
  そのアルコール中毒(依存)は、その飲酒者の責任というだけでなく、飲用を勧め宣伝するメーカー、販売業者、宣伝媒体、マスコミ、さらには政府や一部教育機関の誤った施策対応によって生まれ拡大している。
  近年、ビールをはじめ酒類は無差別的な対象に宣伝され、しかも飲酒が旨いだけでなく飲酒スタイル(飲み方)も交えて巧みに誘惑する。さらには酒・ビールの大量の購入・飲酒による景品提供まで広告して宣伝している。これらは、アルコール依存などの悲惨な現実はすべて隠した状況で広告されており、いわば「毒」を「薬」として売るに等しいものになっている。
  その販売提供は、かつての自宅で夕食時の嗜好品としてでなく、いつでも、どこでも、どんな機会でも大量に飲ませようというものになっている。(かつての路上自販機はもちろん自動販売機でのカップ酒・ビール缶等の販売は、いつでもどこでも酒を飲ませようというものだった。)

4.最近、キリンビールはクラフトビール専用ディスペンサー「タップマルシェ」を全国展開するという。既に2017年から首都圏で3000台まで急拡大させており、若者向けクラフトビールの販売開拓を目指している。「タップマルシェ」とは、キリンが提供するクラフトビール多種の中から4種を選び、ビールは3リットルのペットボトル製のカートリッジ容器で届く。その4種をまとめて1台のディスペンサー機に設置でき、販売は省スペースで手間いらず、セルフを含むビール提供が可能というもの。設置先は飲酒店に限らず、映画館、ブックカフェ、美容院、フィットネス施設などに及び、今後はコインランドリー、シェアオフィス、空港、ホテル、観光人気スポットなどに拡大していくという。
  しかし、かくも飲用者を限定しない販売を2019年にも13000店に拡大させるというから、現在でも未成年者販売規制の効かないスーパー・コンビニに加え、容易に飲めるビールになるし、その販売者は未成年者や酩酊者にも酒を提供することになる。安易な販売戦略は、タバコを吸いながら、ギャンブルをしながら、さらにはスポーツをしながら、遊びをしながら、スマホをしながらの「常態」「ながら族」飲酒を勧めることになる。今も自販機やコンビニで酒を買った人は運転しながらでも飲んでいる者もあるだろうが、この「ながら」飲酒は酒税収入には貢献しても社会に弊害をもたらし、社会にそれ以上の損失をもたらすだろう。

5.ちなみに、ビール業界の売上/利益(2018年データ)は、アサヒ売上2兆円/利益1410億円、キリン1.8兆円/2420億円、サントリー2.4兆円/2114億円、サッポロ5515億円/170億円という。日本酒業界の売上は、白鶴339億円、月桂冠272億円、日本盛145億円という。(『業界地図2019年版』より)



コラム     ギャンブル依存(障害)と健康を考える
1.「ギャンブル障害」という病気
  世界保健機関(WHO)は、1948年に「健康とは肉体的、精神的、社会的にすべてが満たされた状態」と定義した。これによれば、「ギャンブル依存(障害)」は健康どころでない。肉体的レベルだけでなく精神的、社会的な健康を大きく害した病気である。逆にいえば、ギャンブル障害を生む公営ギャンブルを認める社会こそ不健康といえる。
2.レジリエンスとウェルビューイング
  このように、健康は現代社会の仕組みからも侵されている。2011年、オランダの女性医師らは健康について次の提唱をした。
  健康は、単に病気の有無でなく、レジリエンス(復元力)とウェルビューイング(幸福状態)として考える。つまり、困難を乗り越えようとする姿勢としてのレジリエンスがあるか、またウェルビューイングに向けて困難があってもどう乗り越えようとしているかが「健康性」であり、「結果」を問わないという見方である。
  この点に注目すれば、日本のギャンブル障害はそこからの脱出、復元やそれに向けての幸福状態にほど遠い。これらは広義の精神症ではあっても、病人に非があるのではなく、これを生み克服を困難にしている社会こそ糺し、復元させなければならない。
3.精神医療のあり方
  こころのホームクリニック世田谷・榛名病院の伊勢田尭医師は、どう治すかよりどう生きたいかであり、①家族を含めて患者から最大の力を引き出すこと(ストレングス)、②どう生きたいかを支援すること(リカバリー)、③患者と専門家が対等に問題発見すること(コ・プロダクション)、④レジリエンスの重要性を指摘している。
4.ギャンブル事業の健康侵害と責任
  ギャンブルオンブズも、ギャンブルとギャンブル依存に対し、正しい視方「哲学」を提唱したい。それは、次の6点である。
 (1)ギャンブルは、人の射幸心を悪用し、健康を奪う犯罪である。ギャンブル依存(障害)は健常な人でも落とし入れられる。
(2)問題ギャンブルは略奪ギャンブルを行う事業者と許可する行政に責任がある。ギャンブル依存症(障害)者と家族らはギャンブル産業と行政の被害者である。
(3)ギャンブル障害をなくすには、ギャンブル事業をなくすか厳しく限定し、問題の発生しないものにするしかない。
(4)ギャンブル被害は加害者(事業者、許可当局)に賠償を求めうる。
(5)被害者は生活や人生に希望を実現していくことが大切。そしてリカバリーのために専門家も加わって対策を確立する。
(6)ギャンブル被害をなくす市民活動に訴権を与え、被害者自身や家族が参加しやすいようにする。

賭(ギャンブル)の反教育性 ―卒業式の歌唱から
 先日、ある小学校の卒業式に参列した。その式では沢山の歌が唄われた。「仰げば尊し」「蛍の光」もあったが、「Smile~君は一人じゃない」「栄光の架橋」「ともだちはいいもんだ」という近年の歌もあった。その「ともだちはいいもんだ」の歌詞に“みんはな一人のために、一人はみんなのために”という句が繰り返される。
 この言葉は古代ゲルマンの言い伝え、『三銃士』のデュマの文章にもあり、社会主義の言葉となった。
 これを聴くと、ギャンブル(賭)で金を得ようというのはまさに他人の金を奪い合うことであって、自己のために他の金を奪うことであり、上記の助け合い、励まし合いといった援助理念の教育に反することは明白である。
卒業児童の中には別れの泪を流す子がいた。しかしこの子らが将来日本でギャンブル被害者になり泣かされる危険があることを、卒業式に寄せられた教育界、政界、財界からの祝辞で触れるものは全くなかった。
 この学校は大阪市立の小学校であったが、その吉村前大阪市長は大阪にカジノIRを推進した。教育上はギャンブル思想を否定されるのにどうして大阪市長が推進するのかと、怒りの泪と悲しみの泪を人知れず流したのであった。
 
日本でのカジノ賭博に参加した外国人は犯罪になるか
1.会報37号11頁で、中国人が将来日本のカジノ特区で賭博した場合、中国刑法に違反しないかについて述べた。
刑法での処罰の考え方は属地主義(外国の者でもその行為地の国の刑法が適用される)と属人主義(どこで行われようと国籍を置く国の刑法が適用される)があり、各国は刑法の条文により使い分ける。例えば、国家転覆罪などは国籍も国内外も問われない。
  ところで、中国(中華人民共和国)の刑法は、日本より広く、中国人の国外での犯罪にも適用される。303条で、営利目的の賭博、富くじは3年以下の懲役となっている。しかし、「最高刑が3年以下の場合(賭博罪が該当する)、追及しないことができる」という検察官の裁量追及条文となっている。一方、中国公務員や軍人は、外国での賭博行為も処罰する。
ジャンケット等を利用して一部でも中国内の行為に絡んでいればもちろん賭博罪となる(属地主義)。現在、香港、マカオ、シンガポール、アメリカでの中国客はいつ逮捕されるかわからないのである。
2.次に、韓国(大韓民国)はどうか。韓国刑法246条で、賭博開設、常習賭博、富くじ販売は3年以下、5万ウォン以下(併科可)の罪となっている。しかし、6条の国外犯の規定で、行為地(例えば日本、マカオ…)で犯罪にならなければ適用外となっている。すなわち、日本公営賭博は処罰されない。しかし、韓国人のヤミ賭博は日本はもちろん韓国に帰っても処罰されるのである。
3.さらに北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)の刑法では、社会主義による共同生活秩序を侵害する犯罪の一つとして134条で賭博行為を1年以下の労働教化刑としている。この刑は韓国のように行為地の適法性は関係なく、北朝鮮当局の判断で処罰され得ることになる。
4.このように世界には賭博を犯罪とする国は多く、東アジアだけでも対策に様々な違いがある。ラスベガスやマカオ、シンガポールは入場者の国籍チェックが甘いが、国際的に犯罪を増やすことにつながる。日本のIRカジノには厳正なチェック、処罰可能性についての告知が必要である。

夢洲カジノは安倍・松井・トランプの「デキレース」?
 IR実施法が2017年7月に成立し、安倍内閣の指示による推進本部は、60億円の予算で2019年7月にカジノ管理委員会を職員100人規模でつくり、2025年万博後にも日本にIRカジノを少なくとも3ヶ所導入すべく全力を挙げている。(会報72号)
 このため推進本部は、2月1日に政令で決める内容を発表し、3月1日までのパブリックコメントを求め、4月に確定させてさらに具体化を進める。この政令で具体化されているところをみると、MICEについても全国各地にIR開設を可能とするよう大中小の3タイプを示している。
 一方、松井・吉村らは、2025年といわず万博前の2024年にも大型IRカジノを夢洲にオープンさせたいとして動いた。特に2025年大阪万博の誘致が2018年11月23日に決まると、両首長はIR推進を加速させ、2019年中に海外IR業者の選定に入るとした。
 そして、2019年2月早々、府市IR推進局はIR事業モデル基本構想案をまとめた。構想は、IR施設は60~70万㎡、投資規模9300億円、施設規模延べ100万㎡(カジノは3万㎡)、年間来場者2480万人、年間売上額4800億円、うちカジノ3800億円、MICEは12000人対応の会議、10万㎡以上の展示施設、3000室のホテルというものである。これにより自治体へのカジノ納入金は年570億円、府市の歳入は年850億円増とし、これでシンガポールやラスベガスをしのぐカジノとなる計算である。
 ところで、夢洲カジノへの進出に最も熱心なのはラスベガスやマカオでカジノを運営するメルコ・リゾーツ(マット・マドックスCEO)で、2019年1月の記者インタビューで「マカオに投資した(4800億円の)2倍ぐらい」を投入すると公言している。
 まさに府市IR推進局の構想は、トランプ大統領の有力支持者で安倍総理にも面識のあるウィン・リゾーツらの構想を念頭に起こされているのである。

カジノの賭博税と売春税
1.特定複合観光施設区域整備法(平成30年法80号 以下「IR法」という)は、カジノ施設に入場する者(但し、日本に住居のない外国人を除く)に対し、国へ3000円、都道府県へ3000円の入場料を賦課するとした。
この入場料は「税」といってよい。カジノ事業者は、入場者にこの入場料(=税)を必ず納入させ、これを国と都道府県に申告納付しなければならない(IR法176~183条)。もし申告納入を怠ったときは、加算金、特別加算金を徴収するとし、督促、滞納処分、14.5%の延滞金も徴収することになっている。
また、カジノ事業者はカジノ行為粗収益の15%を国庫納付金、同じく同額の15%を都道府県納入金として納付しなければならない。この各納付金も入場料納付金と同様に申告納入義務があり、加算金、特別加算金、延滞金も課される。これらの賦課金は「賭博税」に他ならない。
このように賭博開帳、常習賭博場への入場に他ならない行為を事業者に認め、また入場者に課すことは、逆にいえば刑法に違反する行為を国や都道府県が特別に事業者に認めることになる。
  国家政府が本来禁じている事業(賭博、売春など)を財源欲しさに特区とはいえやらせることは強い矛盾と抵抗がある。
2.日本では1528年、室町12代足利義晴将軍の時代に、幕府は「傾城局」なる役所を新設し、京都の遊女から一人年15貫の税金をとることにした(補任洛中傾城局公事)。このように妓楼経営者のみならず娼婦個人にまで特別の税金(売春税)を取り立てるのは、政府の財源ひっ迫によるものとはいえ無茶なものであった。
  人間、金に困ればどんなことでもするともいえる。しかし、国家や政府がそうなれば建前としても普遍的正義を自ら語ることはできない。
  売春税とでも呼ぶしかないものを義務付けることは、当該行為を事業として正面から公認するものであるだけでなく、かつては非道事業としていたものに政府(幕府)の財政が依存することだ。ギャンブルの賭博税・カジノ税を認めることは、売春と同様、犯罪行為に伴う収益に政府・自治体の財政が依存することに他ならない。
3.賭博やカジノを認める学者の中には、「競馬競輪等の売上25~30%の事業者の収奪は、ギャンブル好きな客が自ら一般市民とは別にギャンブルの特別税を支払うようなものである。だから、客本人が判っているのだから財政貢献者だ」という者がいる。
  しかし、客は特別に納税しているとは思っていないし、賭けに勝って配当を得たら納税しなければいけないとも誰も考えていない。要するに収益事業としてのギャンブルを合理化する一つの“へ理屈”なのである。もちろんギャンブルに大負けした人を高額納税者として賞賛するわけではないだろう。実はギャンブル収益には客の家族や社会から奪った金であるものが多いのだ。

カジノギャンブル百人一首(2)
前回に続いて、小倉百人一首の替え歌です。(今回は21~40番)

21.今ぞ来ておもてなししたあいそした 夢洲博を待ちつづけるかな  <吉村洋文市長>
  今は来むといひしばかりに長月の 有明の月を待ち出でつるかな  (素性法師)
22.吹きならせ 業者選定金次第 むべ賭け好きの首長というらむ   <松井・吉村>
  吹くからに秋の草木のしをるれば むべ山風をあらしといふらむ  (文屋康秀)
23.カジノ出て金なく帰るぞ悲しけれ わが身ひとりの金にあらねば  <賭屋帰人>
  月見れば千々に物こそ悲しけれ わが身一つの秋にはあらねど   (大江千里)
24.このたびは幣を贈って夢洲に カジノつくれば金は満に満に    <維新詣で>
  このたびはぬさも取りあへず手向山 紅葉のにしき神のまにまに  (菅家)
25.名にし負わば大阪初のIR 万博隠しくるよしもから       <松井一郎>
  名にし負はば逢坂山のさねかずら 人に知らねでくるよしもがな  (三条右大臣)
26.夢洲をカジノ特区にするなれば 今ひとたびの政省令待たなむ   <官公>
  小倉山峰のもみじ葉心あらば 今ひとたびのみゆき待たなむ     (貞信公)
27.IR生んで広がる依存症 どれだけ増えるか判りかねぬる     <国交石井大臣>
  みかの原わきて流るるいづみ川 いつ見きとてか恋しかるらむ   (中納言兼輔)
28.リゾートの冬ぞ不振をなんとせん ギャンブル狂い涸れぬと思へば <ハウステンボス>
  山里は冬ぞさびしさまさりける 人めも草もかれぬと思へば    (源宗于朝臣)
29.射幸心客来る期待IR おきまどわせるギャンブルのワナ     <凡誘致策>
  心あてに折らばや折らむ初霜の おきまどはせる白菊の花     (凡河内躬恒)
30.有効な観光誘致というばかり 金儲け話 憂きものはなし     <IR議連>
  有明のつれなく見えし別れより 暁ばかり憂きものはなし     (壬生忠岑)
31.あさましきギャンブル企業誘致して 依存障害 ふれず採決    <自公維>
  朝ぼらけ有明の月とみるまでに 吉野の里にふれる白雪       (坂上是則)
32.山となる金を受けたるしがらみで 通してしまえ カジノ法案   <カジノ議員>
  山川に風のかけたるしがらみは 流れもあへぬ紅葉なりけり    (春道列樹)
33.老後へのためた預金を引き出させ しず心乱し 金を散らせむ   <カジノ業者>
  久方の光のどけき春の日に しづ心なく花の散るらむ       (紀友則)
34.誰もかも依存者にするカジノにて 客は新たなえじきになりぬる  <精神科医>
  誰をかも知る人にせむ高砂の 松も昔の友ならなくに       (藤原興風)
35.客はいざ賭に溺れし 金を貸し カモぞヤクザのやり方をする   <貸元カジノ>
  人はいさ心も知らずふるさとは 花ぞむかしの香に匂ひける    (紀貫之)
36.カジノではまだ賭け続け明けぬるを 運はいずこにツキ宿るらむ  <深賭人>
  夏の夜はまだ宵ながら明けぬるを 雲のいずこに月宿るらむ     (清原深養父)
37.知らぬ間にレイト吹き上げカジノでは 守り通せぬ適正限度    <賭屋守通>
  白露に風の吹きしく秋の野は 貫きとめぬ玉ぞ散りける       (文屋朝康)
38.忘られぬ博奕やめると誓いてし 己が命の惜しくもあるかな    <賭近>
  忘らるる身をば思わず誓いてし 人の命の惜しくもあるかな    (右近)
39.浅知恵でカジノ誘致の和歌山は あまりに何故か人気上がらず   <知事・市長>
  浅茅生の小野の篠原しのぶれど あまりてなどか人の恋しき    (参議等)
40.忍ぶれど色に出にけり横浜市 世論反対人の問うまで       <横浜市長>
    忍ぶれど色に出でにけりわが恋は 物や思ふと人の問ふまで    (平兼盛)
ギャンブルNEWSピックup (2019.3.4~3.31)

2019.3.4  神奈川  19年度横浜市予算案 IRなお「白紙」、調査は継続
   3.5  ヤフー  マカオの「新世代カジノ王」が進める、日本のIR建設への準備
      共同   米カジノ大手(ウィンリゾーツ)が日本事務所設立へ 東京・大阪などに参入意欲
      週刊朝日  仕事できる人は要注意?「ギャンブル依存症」チェック!
   3.6  ダイヤモンド  タバコ、ギャンブル、車…平成でサヨナラしたものから見えてきた新常識
   3.7  ヤフー  「世界中のお客様を迎えるIR、大阪が選ばれない理由がない」松井インタビュー
      共同   ギャンブル入場制限に顔認証活用 依存症対策で基本計画案
   3.8  静岡   牧之原市IR誘致、大寄地区で調整 空港、御前崎港の中間
   3.9  ヤフー  宝くじは愚者の税金?宝くじを買うことは非合理的な選択なのか
  3.10  ABC  大阪ミナミのインターネットカジノ店 従業員と客ら5人逮捕
  3.11  ヤフー  インターネットカジノ店で男が発砲、逃走中 撃たれた2人重体 大阪
  3.12  <当会 会報第76号発行>
  3.13  紀伊民報  IR誘致で説明会 和歌山県、田辺市など7ヶ所
      神戸新聞  新日鉄住金から4億8700万円詐取 元社員に懲役8年判決 ギャンブルに
  3.14  ヤフー  公営競技の未成年者に向けたプロモーション活動について/木曽崇
  3.16  産経   IR参画目指せ 関西の中小企業、海外の大手事業者と連携協議加速
  3.17  ヤフー  米・ラスベガスに大阪城 万博開催決定で企画
  3.18  産経   米IR最大手(サンズ)が東京、横浜に秋波 大阪誘致に影響も
      毎日   アマゾンで不正決済容疑で逮捕 購入品転売で利益か ギャンブルにハマって
  3.21  大阪府知事選告示 都構想争点(3.24大阪市長選告示) 両首長辞職失職によるW選
SPA!  自主規制のパチスロ6号機導入が遅々として進まないのは警察のせい?
      毎日   北海道知事選 新人2人の一騎打ちに IR誘致、JR路線見直しなど争点
  3.22  福祉新聞  ギャンブル依存症と児童虐待との影響を調査 計画案明らかに
      産経   米MGMとオリックス、IR参入へ運営準備会社
  3.23  カジノあかん!市民集会 開催/豊中市
  3.26  共同   政府、IR法施行令を閣議決定 巨大ホテル、会議場を併設
      時事   カジノ広告、入国手続き区域に=IR実施法施行令を決定-政府
      共同   IR基本方針、今夏をめどに公表 自治体の誘致本格化
      産経   IRにらみ日本カジノスクールが大阪・心斎橋に新教室
  3.27  ヤフー  ギャンブル依存症対策の基本計画が明らかに。ほぼ対応済みのパチンコ業界だが唯一の難所は「店内ATM撤去」か
      長崎   IR要件 高いハードルを再認識 閣議決定で長崎県内関係者
  3.28  神奈川  【IR考】横浜市議選を前に(上) 続く白紙多方面考慮
      HTB  <北海道>ギャンブル依存… 対策どうする 道が初の検討会
  3.29  政府 IR整備法施行令(案)意見募集の結果公表
  3.30  ヤフー  高校生に「ギャンブルは娯楽」と説く大阪府市のリーフレット議論に、制作の意図は?
      ヤフー  パチンコ店「集客イベント」の断末魔。業界もホール側もむしろ禁止に賛同?
  3.31  デイリー   詐欺で実刑判決の元JTB子会社社員、逃亡中もカジノ豪遊


             

1.第8回総会報告  2019年4月4日 正午~ 平和法律事務所
1年間の活動報告と会計報告をして了承をいただき、今後の活動についてフリートークしました。引き続きIRカジノや不十分な依存症対策に対する取り組んでいくことになりました。事務局体制も継続することとなりました。どうぞよろしくお願いいたします。

2.カジノ万博公金差止訴訟  初回期日:4月12日午後1時20分
   大阪地裁第2民事部 1007号法廷   原告意見陳述も行います。 

3.ギャンブルリーフレット配布差止住民訴訟提訴
  会報第74号「大阪府・大阪市IR推進局作成リーフレットの“ペテン”住民監査請求提出」でお知らせした件、その後府市共に監査請求は棄却されました。これを受けて3月18日、府知事、市長に対しそれぞれ住民訴訟を提起しました。事件番号は(市)平成31年(行ウ)第38号、(府)同39号、両件とも大阪地裁第7民事部配属、5月24日午前10時(806号法廷)同時審理となりました。原告意見陳述も行う予定です。府事件の訴状を紹介します。

訴  状
平成31年3月18日
大阪地方裁判所 御中
                      原告ら訴訟代理人 弁護士  井 上 善 雄

IR推進局リーフレット配布差止等請求事件

請  求  の  趣  旨
1.被告は、別添IR推進局作成リーフレットを大阪府内の高校生及び支援学校生に配布し、配布させてはならない。
2.被告は、松井一郎、吉村洋文、坂本篤則、井谷宣明に対し、各金382,500円を請求せよ。
3. 訴訟費用は被告の負担とする。
との判決を求める。
請  求  の  原  因
第1 当事者
1.原告らは大阪府民である。
2.被告の大阪府知事松井一郎(以下、松井という)は、大阪市長 吉村洋文(以下、吉村という)と共同して大阪府大阪市IR推進局(局長 坂本篤則、推進課推進課長 井谷宣明 以下、推進局という)を設置して、いわゆるIRカジノを推進している。そのIRカジノは、夢洲にて事実上海外カジノ業者に運営させるものである。推進局は、大阪の維新党派がIRカジノに固執して推し進め、松井と吉村が賭博中心の夢洲カジノ開発への公共投資を目的とするために設置されたものである。
  第2 悪質性のあるリーフレットの配布と濫費
1.松井と吉村が設置した推進局は現在、本来刑法185条に該当する賭博関係行為を民間事業者に認め、賭博をさせる場を作らせ、外国人や日本人の来客を招いて賭博行為をやらせようとしている。推進局は、その賭博行為をギャンブルであるが娯楽と呼んでいる。しかし賭博は、最高裁判例でも明示するように、健全な労働意欲や勤労精神を害し、社会に多大な害を与え、国民の射幸心を煽りつつ金銭を賭けさせる反道徳的、教育上の害悪なものである。
2.推進局は、リーフレットを大阪府内の高校の3年生に対し100,800部、支援学校の生徒に2,670部作成し、配布しつつある。しかしそのリーフレットは、刑法185条の定める賭博であるギャンブルの禁止や弊害を正しく教育するどころか、ギャンブルを「娯楽」と明記し、誤った事実を伝え、高校生を含む若者に賭博行為を肯定させる反教育的なものである。
  本来賭博たるギャンブルは、刑法の禁ずるとおり反社会的なもので、府民の健康と社会的生活をも害することを警告するべきである。しかるに、リーフレットは高校生らにわざわざ成年ないし18歳にならばできるものとして競馬等の公営競技やパチンコを紹介し、娯楽と宣伝までするのは極めて反教育的、反社会的行為である。
  ちなみに2015年の大阪市会の都市経済委員会において、小川陽太議員が大阪市に対して行ったなぜ賭博が刑法で禁止されるのかとの質問に対し、推進局の鈴木課長は、「刑法上賭博が犯罪とされているのは、賭博行為が、勤労その他正当な原因によらず、単なる偶然の事情により財物を獲得しようと他人と相争うものであり、国民の射幸心を助長し、勤労の美風を害するばかりでなく、副次的な犯罪を誘発し、さらに国民経済の機能に重大な障害を与えるおそれがあることから、社会の風俗を害する行為として処罰することとされております。」と答弁している。
3.そして推進局はギャンブルの弊害に無知・無責任なため、今日ギャンブル等の依存症を専ら客の個々の問題でありとして捉えており、その原因をギャンブル事業者が生み出し、増加させることを全く隠している。このようにリーフレットの内容は真実を誤って伝え、卑劣かつ悪質である。
  このリーフレットのギャンブルの記載について細部をみると、
 ⅰ 「ギャンブルは勝ち続けることもあれば、負けることもあります」とある。しかし、客観的にギャンブルは勝つことより負けることが著しく多くなるような設定・しくみをしているものである。例えば公営競技は客の券購入に対し、25%~30%は主催者が天引きし、客全体としても約70~75%しか配当はなく、購入者で配当のない者が90~95%以上というしくみになっている。宝くじでは券購入者へ全体の配当が40~45%である・購入者へは最低の当せん金でも、購入金額と同額でそれをいれて10枚に1つの程度で、結局「勝つこともあるが負け続けることが」通常である。まさに不実教示である。
 ⅱ 「戻ってくる割合は常に100%未満です」とある。
   前記のとおり1回の券購入者への総計でも客全体で45~75%であるのに、「常に100%未満です」と記載すれば、100%に近いと誤認させる。「長くプレイを続ければ、使ったお金と同等額が手元に残ることはありません」ともあるが、同額が手元に残るといような可能性は、賭け重ねると著しくゼロに近づくのであって、同額が手元に残るというような文章や「100%未満です」と100%に近いかのように思わせることは、不実教示である。
   ちなみに配当率の75%の公営競技でいえば、1万円を配当率の比でかけ続けると、1回ずつで25%を奪われ、5回で2373円(10000円×0.75×0.75×0.75×0.75×0.75=2373.04円)、10回で563円(10000円××0.75×0.75×0.75×0.75×0.75×0.75×0.75×0.75×0.75×0.75=563.13円)と20分の1になるのであって、回数を重ねることで収奪されていく危険こそ数学的にも正しく教示すべきである。
 ⅲ ギャンブルにのめり込むとどんな問題が起きるかについては、悪影響についての例は軽微な例を示すだけであり、事実発生している、①家族の金を奪う、②職場で働かない、③欺して金を得る、横領や強窃盗をする等の犯罪をおかす、④生活が破綻する、⑤自殺したり、人の生命を奪う、といった重大事例を隠している。
 ⅳ また高校生や支援学校生が、「のめり込む」といった依存症等の病気になった場合の相談できる公的な相談窓口を案内しているが、依存症への教育や予防は、依存や障害が起ってからの相談窓口の案内だけで事足りない。特に推進局のようなギャンブル事業者や推進者は、「病気」を生み育てているのであり、「病気」をつくっての「相談案内」は白々しい。
 ⅴ さらに支援学校は、視力・聴力・知的の障害、肢体不自由、病弱者などの困難を有している者への学校であり、ギャンブル依存については一般生徒以上に慎重な配慮が必要であるのに、それもない。
 ⅵ その他、ギャンブル依存症のQ&AのQ2ギャンブル依存症になる原因は?との問いに対して、「はっきりしたことはわからない」と回答している。しかしWHOをはじめ世界、あるいは日本の精神医学会においては、ギャンブル依存症はギャンブルをする中で発症する嗜癖・依存・障害であり、そしてドーパミンと言うホルモン物質がそれに関わっているというところまでは解明されている。発症の詳しいメカニズムこそわかっていないが、ギャンブルが生む嗜癖・依存・障害であることは明らかとなっていることをすれば、これは不実記載である。
   またQ5では、ギャンブル依存症は治るのでしょうか?と言う問いに対して「風邪などのような治り方をするものではない。回復することは可能」との記述がある。しかしギャンブル依存症は、小康するが完全には治癒しない。これは現在の精神医学会の到達点を反映した正しい見解であり、精神医である森山成 氏も、ギャンブル依存症について「ギャンブルでドパミン優位の脳はそう簡単には元に戻らない」、「一度たくあんになった脳は、二度と大根に戻らない」と比喩している。
   以上述べたように、ギャンブルに近づかない「隔離」でしか有効な治療方法ない疾患であるギャンブル依存症の原因であるギャンブルを、「限度を決めて楽しむ娯楽です」と肯定することは、誤った情報によって青年・若者をミスリードする誤った行為で、これも地方自治体が公金を使って行うべき行為ではない。
4.またこのリーフレットは、橋下徹前市長以下維新の松井や吉村の進めるIRカジノが、家族社会と個人にもたらす深刻な弊害の訴えとカジノ反対の世論に対し、高校生を含む府民でも正しい付合い方をすればギャンブル依存症にならないという責任転化を府市公費で行なうものである。
5.このような有害欠陥リーフレットは、松井知事・吉村市長以下IR推進局局長らの職員の無知の下、故意に作成配布しており、住民福祉を図るべき府・市の使命に背くばかりか害悪をもたらすものである。
  まして、社会経験が充分備わっていない高校生や支援学校生に配ることは、反教育的・反社会的で全く許されない。
  ところでリーフレットは、高校生用に1部あたり3円で10万800部、支援学校生用に1部あたり30円で2670部印刷されたとしている。その印刷コストだけを換算すると。100,800部×3円+2670部×30円=382,500円となり、合計で38万2500円の損失を与えていることになる。
  更に推進局や各学校が各生徒に配布するための労力や配布コストを考えると、府、市に合計100万円近い損害を与える。
6.公金支出の違法
  大阪府と知事は、住民福祉のために市民の税金、財産を預かっており、財政は正しい公共の福祉の理念に添うものに合致して使用をされるべきである。これに反して本リーフレットの作成と配布は、IRカジノ推進目的の1つであり、公益性を欠く。そして前記のとおり、青少年の教育上悪影響を及ぼすものである。このような公共の安全や健全性を軽視したリーフレットの作成配布は、地方自治法2条14項の「地方公共団体は、その事務を処理するに当つては、住民の福祉の増進に努めるとともに、最少の経費で最大の効果を挙げるようにしなければならない。」、同16項の「法令に違反してその事務を処理してはならない。」に反している。
  また、地方財政法4条「地方公共団体の経費は、その目的を達成するための必要且つ最少の限度をこえて、これを支出してはならない。」、同8条「地方公共団体の財産は、常に良好の状態においてこれを管理し、その所有の目的に応じて最も効率的に、これを運用しなければならない。」に反するものである。

第3.監査請求と結果及び本訴
1.よって原告らを含む大阪府民87名のうち、74名が平成30年12月28日に、13名が平成31年1月15日に、大阪府監査委員に対し、本件の違法なリーフレットの配布によりさらに府と府民に損害を与えることの差し止めと、少なくとも既に発生させたことが明らかな損害(印刷費38万2500円)を、府知事の松井一郎、大阪市長の吉村洋文及びIR推進局の責任者らに請求するよう、地方自治法242条1項の規定により求める内容の監査請求を提出した。
2.ところが府の監査委員は、平成31年2月26日付で請求を棄却した。そのなかで監査委員は、府内の高校生らに推進局が本件リーフレットの内容表示物を配らせることで誤解を招くなど問題のあることは認めたものの、知事の裁量の範囲を逸脱していないとしているがこれは誤っている。
3.よって地方自治法242条の2により本訴を提起する。


4.ギャンブル依存症対策案にかかるパブコメ提出  
平成31年 3月13日
内閣官房ギャンブル等依存症対策推進本部事務局 御中 
                
                     ギャンブル依存症を生む公認ギャンブルをなくす会
                             井 上 善 雄 (弁護士)

「ギャンブル等依存症対策推進基本計画(案)」に対する意見

 安倍首相は、ギャンブル依存症等の弊害について「世界最高水準の対策」をとると国民に約束した。しかし、今回の基本対策案をみると、何処にもその対策の片鱗は見られない。旧態依然の対応を並べているだけである。

1.本件意見募集は、3月7日に始まり3月26日締切と募集期間があまりに短期である。国民の意見を聞く格好だけで事務局案を強行せんとするもので不当である。また「意見提出が30日未満の場合その理由」も求められるが示されていないし、手続は拙速である。
2.ギャンブル等依存症対策推進関係者会議の委員15名の選定は偏頗である。
  第一に、パチンコ、競馬、競艇の3業界から委員が選ばれているが、この3委員はギャンブルを専ら推進し利益を得る側の立場であり、現状の不十分な対応を肯定している者らである。
  第二に、自助グループや医系福祉系からの委員もいるが、その中にはパチンコなどギャンブル系の資金援助を得ている者やその団体に所属する者もいる。そうした関係性、いわゆる“ヒモツキ”の有無を明らかにした委員が選定されるべきである。
  第三に、その他の委員らは、そもそもギャンブルの害、依存症についてどれだけの見識があるのか、どう考えているのか、その立場が不明である者が多い。もとより依存症経験者というだけで正しい対策への意見が開陳されるかはわからない。
  以上の点からすれば、結局、ギャンブル推進に差支えない範囲で対策を取ろうという会議事務局案の追認になる心配が高い。
3.基本計画(案)第1章について
  現状の対策をほぼ肯定追認するところから始まっており、現状のギャンブル被害を小さくとらえ、現行ギャンブルに支障を与えない範囲で対応していこうという根本的欠陥がある。現状が如何に多くの被害者、そして多くの依存症、問題ギャンブリングを生んでいるかの反省がない。
4.基本計画(案)第2章の具体的施策について
(1)Ⅰ関係事業者の取組:基本法第15条関係について
 ① 本来、賭博は広告宣伝して勧誘するようなことは許されない。特に、テレビ、新聞、雑誌、インターネット等、未成年を含む相手方への無差別広告宣伝は禁止すべきである。
   依存症への啓発も、現状のような賭博案内と同時にして誤魔化すものであってはならない。ギャンブルは本来、刑法に定める犯罪であり禁止されている。誰にも依存症等の弊害をもたらすものであることを明記すべきである。
   人気タレント等を使ったりギャンブルを楽しむ様を描くような広告は禁止すべきである。18歳や未成年者への販売を回避するため、日頃より純粋に教育・学習をすすめる立場の者が、ギャンブル被害発生の危険について広告すべきである。また、窓口において逐一年齢確認を求めることを徹底し、それを窓口に表示させるべきである。
 ② 券購入のアクセス制限は、本人や家族の申入れではじめて行うのではなく、本来違法な賭博行為の事業者の責任である。賭博行為はマイナンバーやパスポートなどを提示確認した適法入場者・券購入者にのみ許される。そこで依存者や問題ギャンブルの者を除外し、スクリーニングした適格者のみを賭博行為の有資格者とすべきである。
   案は、これまで事業者が、18歳、20歳未満の者でも「事業者がそれ未満と思われる」という主観的判断を基準にして、未満者の入場や券購入を許してきた事実に対し無反省である。
 ③ インターネット等での購入は一切禁止すべきである。競技場にも行かぬインターネット依存の者に投票をさせるなど違法である。
 ④ 場外券売場を禁止し、競技場内はもとより、競技場からすぐに寄れる外部300m以内でのATM設置は禁止すべきである。
 ⑤ 自助グループへの支援は、全て透明化されるべきである。特に、事業者、事業者団体、関係団体からの経済財政支援は、現状のパチンコ団体のNPOへの支援と同じくヒモツキとなり、「美名」の対応の隠れ蓑になってしまう。公的団体、福祉団体といえども、ギャンブル事業との利益相反が全くないことを示す透明性の確保が必要である。
 ⑥ セルフチェックで自己抑制ができれば、現在のギャンブル依存等の問題は生じていない。ギャンブルは自己の日収、月収、年収の各10分の1以下の範囲で行い、それ以上は依存ないし障害として禁止すべきである。事業者は上記要件の者のギャンブル行為を中止、拒否するべきである。
 ⑦ ギャンブル事業者・従業員の教育については、それによって行われるギャンブルへの注意が、例えば酒を勧める店や店員が「酔いすぎないでね」と声をかけるレベルであれば、有害且つ依存防止への実効性もない。まず、事業者・従業員自らのギャンブルは禁止するべきである。そして、賭けすぎたり問題となり得る客を完全排除するのでなければ依存症は防げない。事業者の自主実施規定では結局、ギャンブル依存により本人、家族、社会への被害を防止できない。
 ⑧ 競馬だけでなく、JKA、ボートレース等に関しこれまで自治体がしてきたようなお粗末な対応では話にならない。
 ⑨ カウンセリングは独立した医療ケア、法律ケアも必要で、本人の依存防止に向けた家族、職場、社会にわたる積極的介入関与が出来なければ役に立たない。
 ⑩ 結局、具体的対策取組として計画案の7~55頁に記載する関係事業者の取組みとしているところは、実態は役に立たず無内容に等しいことをもっともらしく書き並べているだけである。
(2)Ⅱ相談・治療・回復支援:基本法第16~19条関係について
 ① 現状の相談体制は、平成31年2月時点で67自治体中31自治体で設置済みというが、「形づくり」のレベルであり内容に乏しい。具体的な依存者を救い回復させるところはない。また、一概に相談窓口といっても免許や資格基準があるわけでもなく、その対応内容は機関任せで能力的格差がある。そして「全てこれから…やります」レベルか「他へまかせる」レベルのものである。病気の依存者や、借金だらけの多重債務者への相談も具体的対応はできていない。特にギャンブル依存者を生んだ事業者に対し、ギャンブル依存の「生産者責任」を問うところは全くない。
 ② 治療体制も事業者が全額自己責任で回復させる体制でない。
 ③ 依存症等への治療システムには、ケアや治療を開始した場合に、事業者がギャンブルを停止させる担保も必要である。事業者が「火」をつけ、医療・教育機関が「水」をかけるマッチポンプ方式は、国民の人権擁護や国家経済に反する。
 ④ 自助グループや民間団体に普及啓発、相談をさせ、そのために税金の公費を出すというのは、依存症の生産者責任、有責者責任の原則から許されない。
 ⑤ 社会復帰支援(18条関係)
   この点は、人の脳をギャンブル依存にすると、その後で安易には治癒できず社会復帰をさせられないという考え方を取る必要がある。「大根をタクワンにすると大根には戻れない」という森山成アキラ医師の言葉にあるとおり、ギャンブル依存は未然防止以外に本当の対策はない。依存者の社会復帰は、本人のダメージ、家族へのダメージ、社会(就労先ほか)へのダメージもあり、不可逆的な被害の下での復帰であるから本人、家族周辺への負担が極めて大きいのである。この点、薬物依存と同じ難しさもある。だから薬物規制と同様の対策が必要である。受刑者、保護観察対象者への就労支援同様の対応も困難がある。ギャンブル依存は必ずしも刑罰が前提とならないだけに、本人にとって正しい選択ができない。
(3)Ⅲ予防教育・普及啓発:基本法第14条関係について
  これらは、既に厚労省、総務省、消費者庁、文科省、金融庁等が一定実施しているような口や建前ばかりの通り一遍のものである。「・・・を行っていく」レベルであり白々しい。
(4)Ⅳ依存症対策の基盤整備について
 ① 依存症対策の基礎基盤は一般的な現状の連携協力では足りない。例えば、現行公営競技での脱税を事業者、省庁、自治体が全て容認し見逃しているように、被害防止、抑制ですら最大限できることをしようとしていない。ギャンブル事業において客となる市民への収奪行為が維持続行される限り、ギャンブル依存は生まれ続ける。依存症対策は、ギャンブル事業の廃止・禁止と不可分であることを共通認識となさねばならない。
 ② ギャンブル依存を生み、初期対応のできる医師らケア担当の養成など、前記のマッチポンプである。
 ③ ギャンブル依存を生む事業とシステムの“蛇口(邪口)”をストップしないで人的に手で押さえるような対応など許されない。
(5)Ⅴ調査研究:基本法第22条関係について
 ① パチンコをはじめ公認ギャンブルが大量の依存症者を製造していることを確認することで、現行ギャンブルの縮小、無害化へのアプローチをすることがまず必要である。依存の病を作り出しつつ、その一方で治療プログラムを用意するなど本末転倒である。
 ② 入場者はパスポートやマイナンバーなどによって全人チェックを行うべきである。個人の顔認証システムは、国民全体の顔認証システムの導入につながり危険である。
(6)Ⅵ実態調査:基本法第23条関係、Ⅶ多重債務問題等への取組みについて
 ① ギャンブル全体による被害調査をしていないことは問題であり、ずさんな厚労省の統計調査、消費者庁の甘いアンケート調査、カウンセリング相談データの分析だけでは不足している。RSNデータによる警察庁調査は、パチンコ業界と警察との癒着を生む。
 ② その他厚労省、法務省、金融庁のこれからの取組みも掛け声だけであろう。
 ③ 警察による違法ギャンブルの取締りは不十分で、特にパチンコの3店方式など積極的な法違反の癒着がある。
5.今回の基本計画(案)には、世界の先進的依存症対策のような対応はうかがえない。例えば、高額賭金の禁止やプレイ時間には厳しい規制が必要である。北欧でとられているギャンブル規制には、①利用客のギャンブル投入金についてその客個人の所得収入に応じて一定割合以上のプレイを禁止するシステム、法的及び文化システムとして②ドレスコードの設定等により入場の人物審査、③広告禁止、④教育などが厳格に定められている。今回の基本計画(案)はこれらの点がなく不十分である。
  基本計画(案)は、公営ギャンブルの収益や、監督省庁役人のギャンブル事業主への天下り就職の確保維持を前提としたもので、こうした癒着体質を根本的になくすことを目指していない。  


5.競艇場外券売場の不正営業について関係省庁に是正申立提出
平成31年 3月28日
国土交通大臣殿 / 公正取引委員会委員長殿 /総務大臣殿
内閣府特命担当大臣(消費者及び食品安全担当)殿

ボートレースチケットショップ大和ごせの事業と
5周年抽選会の不当景品類広告にかかる是正申立書

                    ギャンブル依存症を生む公認ギャンブルをなくす会
事務局  井 上 善 雄(弁護士)

申立の趣旨
 貴省庁が関係する「ボートレースチケットショップ大和ごせ」の事業活動に関し、モーターボート競走法(競艇法)、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(独禁法)、不当景品類及び不当表示防止法(景表法)、消費者基本法に照らし、不当な営業、宣伝がなされていますので、貴省庁におかれて最大限の国民の権利を保護するよう是正措置を求めます。

申立の理由
1.ボートレースによる舟券販売等の事業は、刑法185~187条で禁じられている賭博及び富くじに関する罪により禁止されている行為を、財政難のためにその収益を公益目的に使うということで特別法により例外的に地方自治体に独占的事業として認めたものです。
  また、競艇場内での舟券販売の原則を営利本位に場外に拡大させていることは、賭博事業の抑制原則からして許されないものです。
2.その事業では舟券を購入した客から約25%を天引きする形で収益を得、残り約75%を勝利券(当たり券)を得た者に配分しています。
  一方、競艇事業の賭博行為に伴う客と社会の弊害も大きく、人の射幸心を刺激し勤労精神を害する反社会性はなくせません。特に賭博行為は未成年者やギャンブル依存者への侵害性は大きく、その侵害や弊害をなくすことは政府・自治体の責務とされ、ギャンブル等依存症対策基本法でも緊要の課題です。
3.競艇と舟券の購入を国民(消費者)に拡げることは、日本国憲法第3章の国民の権利、特に基本的人権の享有(11条)、個人の尊重・幸福追求権・公共の福祉(13条)、生存権・国の社会的使命(25条)、教育を受ける権利(26条)、勤労の権利(27条)の定めからしても、反人権性、反社会性があります。
  したがって、特別法で許された公営競技といえど、賭博行為を宣伝し広告して参加を勧誘することは禁止ないし抑止されるべきです。
  特にギャンブルへの勧誘行為には、無差別広告があってはなりません。昨年定められたギャンブル等依存症対策基本法からいっても、特に厳しく求められるところです。
4.ところが、添付の新聞折り込み広告は、広告先の無差別性があり、未成年者やギャンブル依存の人にも広く勧誘するものです。(なお、ほとんど目に留まらないような紙面隅に極小さな文字で「舟券購入は20歳から。無理のない資金で、余裕を持ってお楽しみください。」とはあります。しかし、他の広告文字とは全く比較にならないものです。およそ未成年者やギャンブル依存症への購入を禁ずる広告になっていません。)
  ちなみに、競艇法には未成年者は舟券を購入できないとの規定(12条)があるも、チケットショップ側が売ることの禁止の規定はなく、酒やたばこと異なり未成年への販売も処罰されないという不均衡、不平等極まりないものです。
  さらに、チケットショップ大和ごせは、「入場無料」とカラーで明記し、競艇法9条の入場料徴収による入場者参加者抑制は全くとられていないのです。
  このように、チケットショップ大和ごせは、専ら客集めに専念し、未成年者、ギャンブル依存者、その他不適当な人の入場参加と舟券購入を防止する措置が取られておりません。
事実、2019年3月9,10日当日も舟券の購入勧誘をする宣伝、広告ばかりでした。
5.そして、この広告表示は、その内容からして景品を付してより多くの舟券購入や有料席参加を勧誘しています。
  まず、スペシャルガラポン抽選会として、舟券3000円を購入した者が1回抽選でき、各日、特賞として500円玉も入った100円コインつかみ取りができるという賞品を5名に与え、1等として有名5大ブランド和牛食べ比べを7名に、2等として舟券5000円を15名に、3等として有料席無料券(1枚2000円相当)を25名に、4等としてクオカード500円分を50名に、5等としてどら焼きを60名に、参加賞として全員にお菓子を提供するものです。さらに、有料席の者には同じく3000円の舟券で、各日、現金1万円が5名に当たる抽選会を行う、参加賞として全員にどら焼きを提供するというものです。
6.この景品はその当選条件が特定されておらず、これによる景品の全容は特定できませんので、景品類の提供の限度を超えているかは直ちに知ることはできません。しかし、販売している舟券は実際のボートレース場や場外券売場ボートピア、さらにインターネットでの舟券と同じものであり、購入舟券の当選するか否かは全く同一です。
  よって、同一事業主が正当な理由のないままに、これら景品を提供しない他の売場とは差別化してチケットショップ大和ごせには特別の景品を付けるというものになります。
  国土交通大臣の正当な理由または特別の許可もなく、同所に有利な舟券販売営業をすることは許されないものです。
7.この景品は仮に自由競争市場での一般企業としても景表法の許容条件としても逸脱している可能性があります。特賞以下の具体的条件を点検することが必要です。そして、現行の景表法に違反していれば是正することが必要です。
  これらの景表法上の適法性もチェックしていない広告は不当です。

【添付資料】  ・新聞折込広告写し  1通


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◇◇ギャンブルオンブズ4コマ漫画◇◇

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"なくそう!ギャンブル被害 会報第77号"へのコメント
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