2016年02月18日

【裁判情報】

大阪高裁 平成27年(ネ)第3156号 宝くじ販売差止請求控訴事件
平成28年2月18日(木)午後1時15分  別館73号法廷(傍聴可)


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2016年01月29日

カンパのお願い

当会は財政上は専らカンパで成り立っています。
会費・カンパを下記口座までお願いします。

りそな銀行 北浜支店 普通0115719
口座名義:ギャンブル被害をなくす会
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ギャンブルNEWSピックup (2015.12.10~2016.1.23)

2015. 12.10  マカオ新   マカオカジノ 2016年もマイナス VIP不振
   12.11  ブラジル  カジノ合法化 大差で多数 巨大市場
   12.12  産経   パチンコ店景品交換所 置き忘れ2万円窃盗 呉市職員逮捕
   12.14  〃    関西経済同友会 大阪府知事・市長にカジノ推進要望
        〃    韓国呉投手 違法賭博で在宅起訴
   12.15  ウクライナ  ゲーム法でカジノ、ブックメーカー、ロッタリー 可能化へ
        中日   名古屋カジノ店トラブルで組員再逮捕
   12.16  産経   フランス外相の長男 マネロン容疑
        観光局  訪日外客数 累計で過去最高を更新 2015年1-11月までで1800万人
   12.17  遊技通信  カジノスクールでIR勉強会(博報堂IR/MICE担当栗田氏講義)
        朝日   別府市 パチンコ店の生活保護受給者調査、注意と支給停止も
        マカオ新   カジノ監理部門局長、カジノ6企業代表と顔合わせ
   12.20  カジノジャパン  シェルダンアデルソン(ラスベガス・サンズオーナー/イスラエル、共和党に近い)、
ネバダギャンブル業界にとって最重要新聞社を買収
   12.22  NHK  マカオ返還16年 カジノ依存脱却が課題
        産経   朝日紙パチンコ機器社賄賂疑いの記事に対し、東京地裁300万円賠償命令
<ギャンブルオンブズマン 会報40号>
 12.23  産経   吉村洋文大阪市長「IR誘致していく」
        〃    韓国は「ギャンブル依存大国」か 呉賭博事件の背景 207万人依存症
   12.24  毎日   不正パチンコ台大量回収 警察庁要請
       マカオ新   洋上カジノ(売上一晩2億円) 日本進出福岡有力
   12.25  アメーバ   パチンコ1人あたり年300万円 40代男性K「年マイナス59万」
   12.26  日経   逃げ水のカジノ構想
        産経   ギャンブル依存症シンポ(ギャンブル依存症問題を考える会 田中紀子)
   12.27  赤旗   違法パチンコ台横行
       フィリピン   カジノ・ロッテリー参加者への徴税検討
   12.28  道新   カジノ法、通常国会見送りへ
   12.31  産経   韓国呉投手 700万ウォン(70万円)の罰金
       マカオ新   カジノ売上底打ちか 低迷
2016. 1.1  CNN   認知症予防はギャンブルで? 日本で進む取り組み
   1.2  ブルームバーグ  マカオ2015カジノ収入5年ぶり低水準、反汚職運動で
   1.3  現代ビ   朝日新聞「驚きの敗訴」で見えたカジノビジネス「光と闇」
   1.4  ビジネスJ  地方テレビやたらとパチンコCM、芸能人のパチンコ営業が多い理由
   1.6  産経   「負けた分取り戻したかった」65歳女 パチンコ店で売上150万円盗む
       グノシー   カジノで8億円負けたVIP客に、3000万円のワイン贈るアフターケア
       マカオ新   「ギリシャ神話カジノ」閉鎖 1997年開業の老舗
       ヤフー   別府市、「生活保護なのにパチンコ」で保護停止!?
   1.8  マカオ新    マカオ、ギャンブル依存の相談件数増加傾向 カジノディーラーも
   1.11  デイリーサニー  ニュージャージー州 アトランティックシティ(カジノ4件閉鎖)救済法案を可決
   1.12  西日本   高校生がパチンコ店で客のメダルを盗む 田川署逮捕
   1.13  IRジャパン  カンボジア、カジノからの税収2015年3500万ドル さらなる拡大へ
   1.14  マカオ新   カジノ隔離申請355件(2015年)
   1.15  産経   「パチンコ軍資金ほしくて」依存症治療施設で6千円窃取、元入所者逮捕
       〃    「パチンコ代に・・・」巡査長が共益費着服 岐阜県警が書類送検
       報知   韓国 単純賭博罪で呉投手、林投手に約96万円の罰金
   1.17  マカオ新   米カジノ大手ウィンリゾーツのマカオ部門、2015年大幅減収減益 VIPルーム不振
   1.18  時事   カジノ解禁、今国会も見送り 参院選控え与党慎重
   1.21  マカオ新   カジノ業が約6割占める 2014年マカオ産業統計公表
   1.22  ニュース24  埼玉県警巡査が寮費横領 ギャンブルに使う
       ライブドア  パチンコ機にキャラクターを提供 絵を描かずに使用料数億円
   1.23  マカオ新   カジノ低迷長期化で受講者減 マカオの公立ディーラー養成学校

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書籍紹介 

1.『ギャンブル依存症』 田中紀子(2015.9.10 角川新書 800円+税)
 著者は、祖父、父、夫のギャンブル依存に悩んだ上、2014年に「ギャンブル依存症を考える会」を立ち上げた。その著者が(1)ギャンブル依存症、(2)依存症事件談、(3)ギャンブル王国ニッポンの問題点、(4)「病気」との向きあい方、(5)依存大国から対策国へ向かうべきと訴える。ギャンブル依存に絡む10件の大きな“事件簿”なども紹介している。
最近発行されただけに比較的新しい内容となっており、2014年8月の厚労省研究班が発表した依存症536万人、20人に1人がギャンブル依存とする深刻なデータを元にして、対策の急を訴える。実は2008年調査では推計559万人になっていたというが、それにもかかわらず政府の対策のあまりにひどい遅れ、ギャンブル運営側の遅れを「告発」する。依存者・家族の側から回復のチャンス、システム、施設やGA活動への理解に加え、ネット依存症やゲーム依存症への対策も訴えている。
著者は、これらの対策を求めてカジノ賛成集会でも反対集会でも広く対策への賛同署名活動を展開している。本心が何処にあるかは別として、ギャンブル産業の中心にあるカジノについては賛成でも反対でもないとブログ等で述べている。このため、田中氏の姿勢、言動に懸念する人もいる。

2.『科学研究とデータのからくり』 谷岡一郎(2015.10.1 PHP新書 780円+税)
 本書は、①STAP細胞事件、②ノバルティスファーマデータ改ざん事件、③厚労省ギャンブル依存症記者発表の3つについて、特に③について厳しく非難する。研究者のミスコンダクト(≒不正行為)について定義し、「たちの悪さ」を5段階に分類して事件を論評する。特に③は、事実の一般化と学証責任の項で依存症536万人というエセ事実を一人歩きさせた「たちの悪さ」を非難する。
 統計と犯罪の専門家を自負する著者が、「研究者が事実認定にどう向かい合うべきか」について、研究成果の事実認定プロセス、第三者を中心とした事実認定のための新たな枠組、ディバイトのためのルール作りまでを提唱する。
 私学におけるギャンブル犯罪学分野の研究には国からの研究費をもらえなかったことからの「ヤッカミ」だと筆者自身自虐的に述べているが、政治と歴史の事実認定や研究のあり方についてや、メディアの偏向、広告業界についてもコメントしている。広告では広告業の顧客(広告主)の批判だけではなく、嘘をつくメディア、だます側を批判し、その代表として宝くじのデタラメ広告について2頁(209~210頁)にわたりコメントしている。氏の言動は注目するところが多い。
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うれづく

 中国から「博戯」「博奕」の言葉が渡来するまで、賭博を表す言葉には「すぐ」「てだて」「うつ」「てんごう」「うれづく」などがあったという(『賭博史』宮武外骨)。そのうち「うれづく」は古事記に「宇礼豆玖」として記載されている。
 古事記中巻応神天皇の九、秋山の神と春山の神の記載の中で、兄の秋山の神と弟の春山の神が伊豆志のおとめを妻にすることに成功したら、秋山の神が上衣下衣を脱ぎ、身長ほどの甕いっぱいに酒を造り、山川の産物をやると賭(うれづく)をしたというのである。春山の神は母にくわしく話し、母の協力を得て結婚に成功して子も産んだので成功を報告したが、秋山の神はうれづく(賭け)の物を渡さなかったので母に訴えたところ、春山の神に呪詛させた。すると秋山の神は8年間病気になって死にそうになり、母に許しを乞うたので、母が呪詛を除くと回復した・・・という物語である。
 これは「神うれづく」の言葉の起こりという。
 神代の海幸山幸の物語と似ているところもあるが、女性を妻にすることは現在の賭博の対象とできるのかという見解もあろう。
ただ、賭博(バクチ)は様々で、社会事象の賭けもあった。①戦争の勝敗、②選挙の当落、③相撲の勝負、④犯人の逮捕、⑤病人の死治、⑥出産の男女、⑦事業の成否、⑧禁止の有無、⑨天気の晴雨などである。

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賭け行為とサムエルソン

 1970年にノーベル経済学賞を受賞したポール・サムエルソンは、日本でも標準的な近代経済学の教科書でこう述べている。
「投機を弁護する人たちは、それが競馬に賭けたり、富籤を買ったりするような賭け行為の一種にすぎないという非難を嫌がる。彼らは、不確実な世界は必然的に危険を伴うもので、誰かが危険を負担せざるをえないことを強調する。すなわち、投機家の知識と冒険好みとは、社会的に有用な目的に結びつけられていて、そのおかげで変動の幅や他の人たちにとっての危険が削減されることになる、という主張がなされる。(上でみたように、常にこのとおりであるとは限らず、投機は現に安定を乱すことにもなりかねない。しかし、このような主張が全然正しくないとは誰も言えないのである。)」
 そして、賭け行為そのものについてはこう述べている。
「なぜ賭け行為はこのように好ましくないことと見なされるであろうか。その理由の一部、おそらくはいちばん重要な部分は、道徳とか倫理ないしは宗教の分野に属することからであると思われる。これらのことに関しては、経済学者は経済学者の資格で最終的な判断を下すことはできない。しかし、経済学の立場においても、賭け行為に対しては相当に有力な否定的論議がありうる。」それは次の2点である。
「第一に、賭け行為は個人同士の間の貨幣のまたは財貨の無益な移転にすぎない場合がある。それは何の産出物を生まないのに、しかも時間と資源を吸い上げる。レクリエーション―そこでの主目的は結局のところ時間を「つぶす」ということになる―の限度をこえて行われる場合には、賭け行為は国民所得の削減を意味するだろう。」
「第二の欠点は、それが所得の不平等と不安定性を助長する傾向を持つ点にある。それぞれが同一の金額をもって賭けを始める何人かの人たちも、帰るときには大きく差のある金額を懐にしているのが普通だ。賭けをする人の家族が当然予期しなければならぬのは、日によっては世界の頂点に立った状態であるかと思うと、そのうちにまた運勢が変わって――賭け行為について我々が確実に予言しうるのは、運勢が変わるということだけだ――今度は飢えに迫られるようになるかも知れぬ、という点である。」
 サムエルソンは、農業生産物に関する投機活動の活動が危険の分散や価格安定に寄与する経済上の効用と対比して“控え目”に賭け行為にコメントしているものだが、経済活動が新たな生産物等の富を生み出す生産的経済活動や、生産物が付加価値を加えられたり消費者に販売されるまでの取引活動での経済活動には全く有用でない好ましくない行為として二点をあげたのである。
 実は、サムエルソンは註書で「職業的経営される賭け行為では、実際にはお客が差し引き損をするようになっている・・・それは「親」の方に勝ち目があるように仕掛けてあるからで、「正直な」親でも長期的には勝つようになっている」「現代でもそうだが、過去にもあったことだが、一部の社会では賭け行為を通じての所得分配不平等の強化が、その社会の節倹度や資本形成に間接の貢献をすることがありうるのだ」と述べている。前者は、日本では特別にヒドイが公営ギャンブルの「主催者 発売主」が50~25%を客全体からピンハネしていること、公民営カジノの実態をいうものである。後者は、日本では宝くじが大戦後のインフレーションの抑制や戦災復旧の資金獲得を名目にされことをいうものである。
 以上、サムエルソンは、経済学者として純粋に賭博ギャンブルはいわゆる農産物の需要と供給の世界での投機とも、また保険の経済とも異なることをはっきりさせるために二点を指摘したのだ。
 賭博ギャンブルは、犯罪(詐欺~脱税~暴力団・マフィア)との関係での悪はいうまでもない。純粋に友人間の公開されたフェアなレクリエーション娯楽を除けば、賭博開帳、富籤発売者が客を必ず収奪するものである。公正な投機や保険でのリスク分担等の効用もない。そして、現代では現代の金融資産の投機は新たな富を生み出さない非生産的活動としての投機が支配する資本主義経済を英国の経済学者スーザン・ストレンジは「カジノ資本主義」と名付けて批判したのだった。
 なお、付言すれば最近喧伝される各種保険は、本来の存立意義である「危険を少なくし、また分散させる」点で賭ける行為と逆のものとサムエルソンは述べているが、最近の保険会社のCMは「保険は冒険から生まれた」「失敗をこわがらず『何度でも挑戦できる社会』」「私たちは挑戦者を応援します」という東京海上日動のTV、新聞、地下鉄に至る広告や、交通事故で山中で「エンコ」しても事故を起こして加害者となっても、保険会社がすぐに駆けつけ、しかも電話やインターネットでより安い料金でそのサービスを提供でき、誰でも病人でもすぐに加入でき、高い保険料を支払ってもらえるなど非倫理なもの、少なくともその宣伝になっている。
 すなわち、保険も本来の危険を少なくするより、危険を冒すことを勧め、自らの負担で自らの危険を負担させるだけでなく、他人への危険負担まで安易にさせ、事故の社会的責任や道徳的責任まで無くしていく「商品」の宣伝、発売がなされているのである。保険もギャンブル化している。
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コラム ギャンブルと確率

1.丁半の確率
  丁とは賽の目の偶数、半とは奇数をいうが、公正な1個の賽なら五分五分50%の確率。しかし、よく賭博で行われた2個の賽の合計での丁半は1と1の2の丁から6と6の12の丁まであり、実は偶数の丁が多い。2個の賽の合計は2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12の11通りで偶数6、奇数5通りである。しかし、その2個の賽の「変化」(出目の組合せパターン)は合計21通りで12が丁目、9が半目である。(また、3個の賽の合計なら3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18で偶数8通り、奇数8通りであるが、3個の賽の「変化」は56通りあり、26が丁目、30が半目である。)
  2個の賽による実際の目の丁半は丁が12通り、半が9通りであることから、博徒はこれを「九半十二丁」という。つまり、胴側が丁をとると、特別に「寺銭」をとらなくとも同じ効果を発揮する。

2.様々な確率と宝くじの確率
  宝くじは、偶然の確率を自分には高く感じる(感じたい)という心理を利用している。
ちなみに確率を大急ぎで研究すると、確率はコイントスでいえば2分の1で裏と表の合計は1、サイコロは1の目は6分の1でその他の目は5分の6で合計は1、一姫二太郎は長子が女で二人目が男ということであるから生物学的に男女が生まれる確率は2分の1とすると、4分の1の確率だ。9人の野球選手の打順は何通りかというと、9×8×7×6×5×4×3×2×1=362,880通りある。降水率(確率)が「明日0時~6時まで50%」というと、過去のよく似た気象データの中で1mm以上の雨又は雪が降ったケースが50%あったということ。しかし、現在は10%きざみでその間は四捨五入し、0%は降水確率が5%未満のことを指している。
くじは、最初に引いても100枚のうち1枚なら100分の1の確率で当たり、99枚は当たらない。結局確率は最後の1枚まで同じだが、それを最後の週や日がよく当たるなどという宣伝は、売る側がイカサマをしていればともかく、嘘である。
よくある錯覚の例。40人のクラスで特定の2人が同じ誕生日である確率は365分の1と思う人がいるが、逆に40人が一致しない確率は365/365×364/365×363/365×・・・326/365=0.11、11%しかないことになり、したがって一致する確率は89%になる。ちなみに60人いれば99%の確率で一致する。
代打逆転サヨナラ満塁ホームランは、全9回の9回目で1/9、後攻で1/2、逆転サヨナラになるということはそれまでに1~3点差で負けているということで数十試合(仮に20試合)に一つ、満塁は全塁に走者がいるということでこれも数十試合(仮に20試合)に一つ、さらに代打に選ばれることはチームの中で数十人(仮に20人)に一人であり、ホームランを打つことは300回の打席に1回もないとすると、はっきり計算できないが、1/9×1/2×1/20×1/20×1/20×1/300=1/43,200,000以下になる。
交通事故は、年間80万件、負傷者100万人、死者8000人とすると、人口1億人として100分の1で負傷し、死者は8000分の1に近い。宝くじの1等数億円くじは1000万分の1だが、それより1200倍以上も高い。しかし、1年で8000分の1の死亡としても、人生のうち60年間もそのリスクにさらされるとすれば8000分1×60≒133分の1に近い。
地球に隕石が衝突するのは、隕石が直径10kmだとすると恐竜を絶滅させたように1億年に1回だとされるが、直径1kmだと数十万年に1回で、人の4分の1は死ぬと推測されている。このようなことはほとんどあり得ないように思われているが、結局2万分の1の確率で巨大隕石により死亡する計算となるといわれる。
この2万分の1の確率は、飛行機に乗って死亡する確率ともいわれるから、宝くじ1等よりも確実に高い。宝くじやtotoは買わなきゃ当たらないし、飛行機は乗らなきゃ墜落死しないが、隕石や災害、交通事故などは確率が宝くじ等より高いことだけは知っておく必要がある。
宝くじ発売当局の発表によると、2000年の1000万円以上の当せんは2917本だったという。10万円以上だと毎日435本、3分に1本当たっているという数字だ。これはそれだけ多くくじを売った結果にすぎない。
実は、30枚以上購入者が全購入者のうち55%、20枚以上だと70%という。結局、年末ジャンボの10枚購入者は3000円で買って平均45%として約1350円戻るだけである。 
買わないと当たらないのは事実だが、買っても当たらない。多く買えばその分損をする。よく当たる売場というのはウソ、この売場は空くじも一番多く売っているというのがホントである。

3.ギャンブル必勝法はある?! ない!!
  100円を賭け、負けたら200円を賭け、同様に2倍賭けしていけばトータル100円はプラスになる。これを倍賭け法(マーチンゲール法)という。
  しかし、無限の資金をもち、相手も受けてくれることが条件。カジノではこれを制限している。ちなみに1万円から始めて11回目は1024万円、トータル2047万円が必要になる。20回の負けで21回目は100億円に及ぶ。こんな資金は事実上用意できない。

4.勝率は資金力に比例する
  例えば、Aの所持金が2万円、Bが1万円なら、AはBに比べて2倍の確率で勝つ計算になる。もっとも確率2分の1とすると、期待金は資本金と同じで、資本金の大きい方が必ずより多く儲けられる訳ではない。
(以上2~4は、野口哲典「確率はわかるとおもしろい」(オーエス出版)を参考にしました。)

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ギャンブル事業と消費税

第1.消費税法と課税要件
1.消費税法は第4条で(課税の対象)として「国内において事業者が行った資産の譲渡等(特定資産の譲渡等に該当するものを除く。第三項において同じ。)及び特定仕入れ(事業として他の者から受けた特定資産の譲渡等をいう。以下、この章において同じ。)には、この法律により、消費税を課する。」とある。
  この「資産の譲渡等」とは、第2条の(定義)の1項8号に「資産の譲渡等 事業として対価を得て行われる資産の譲渡及び貸付け並びに役務の提供(代物弁済による資産の譲渡その他対価を得て行われる資産の譲渡若しくは貸付け又は役務の提供に類する行為として政令で定めるものを含む。)をいう。」と定められている。
  この「対価を得て行われる資産の譲渡」について、反対給付があれば「資産譲渡」だが、無償による資産譲渡は該当しないと国税庁は解している。(消費税法基本通達第1節5-1-2)
2.以上、法律上の明記の法令はないが、消費税法6条1項の非課税対象、同法別表1四ハや消費税施行令11条の物品切手に類するものの範囲の規定引用により、宝くじ等は非課税取引という見解も一部にある。しかし、これらの法令をどう読めば、宝くじ等が消費税の対象外になるのかわからない。
  ちなみに、これらの規定に関係する消費税基本通達(6-4-3、6-4-4)とその逐条解説でも、宝くじが消費税の対象外になるとは書かれていない。
  むしろ、これら非課税の対象に入っていないことは課税対象というべきである。

第2.現状のギャンブルと消費税
1.パチンコ・パチスロ
  現在、パチンコ・パチスロの貸し玉、貸しメダルの売上(貸し玉料)について消費税は内税化されている。従来、消費税の規則には、パチンコ・パチスロについての取扱いが明記されていなかったが、2014年4月の増税時に貸し玉・貸しメダルの取扱いの関連法令が改正された。これによりホールは、組合単位で商品価格の改定などの動きが広がった。そして結果的に利益が上がり、歓迎されて採用された。
この消費税対応は、1000円当たりの貸し玉・貸しメダルの数を減らして増税分とする「個数調整方式」、貸し玉・貸しメダル料金に消費税分を上乗せして足し合わせ端数を清算する「金額調整方式」があったが、前者が主流となったといわれる。
  そうすると客が1000円で玉を借りた(買った)とすると、その1000円の内に8%の消費税が含まれて、玉が減っているパチスロ店は、その貸し玉1000円のうち消費税を支払っていることになる。貸し玉を仮に500円としても500円分の消費税内税分を納税する計算である

2.宝くじ券、スポーツ振興券(toto)
  現状、宝くじやスポーツ振興の「証票」「券」の発売については「対価性のない取引」との考え方をされているらしく、非課税扱いのままである。
  国税庁は、通達ではないが「消費税タックスアンサーNo.6105」(国税庁ホームページで消費税の運用についての考え方を示したもの)の中で、事業者が事業として対価を得て行う資産の譲渡等について、判断例を示している。それは、消費税の課税の対象とする一文の中にある。
「1 国内において事業者が事業として対価を得て行う資産の譲渡等
(1)事業者が事業として行う取引
   「事業者」とは、個人事業者(事業を行う個人)と法人をいいます。
   「事業として」とは、対価を得て行われる資産の譲渡等を繰り返し、継続、かつ、独立して行うことをいいます。
   したがって、個人の中古車販売業者が行う中古車の売買は事業として行う売買になりますが、給与所得者がたまたま自分の自家用車を手放す行為などは、事業として行う売買とはなりません。
   なお、法人は事業を行う目的をもって設立されたものですから、その活動はすべて事業となります。
(2)対価を得て行う取引
「対価を得て行う」とは、物品の販売などをして反対給付を受けることをいいます。すなわち反対給付として対価を受け取る取引をいいます。
したがって、寄附金や補助金などは、一般的には対価性がありませんので、課税の対象とはなりません。
また、無償の取引や宝くじの賞金なども原則として課税の対象になりません。
(3)資産の譲渡等
    消費税法上、「資産の譲渡等」とは、事業として有償で行われる商品や製品などの販売、資産の貸付け及びサービスの提供をいいます。」
  
この(2)の中に、無償の取引が対価を得て行う取引にならないとあるのは消費税法2条1項8号からして正しいが、わざわざ「宝くじの賞金なども原則として課税の対象になりません」としているのはいかにも唐突であるし正しくない。宝くじの賞金は、「証票法」13条でいう「当せん金品」であると思われるが、これについては所得税を課さないと明記されている。問題とするのは、宝くじの賞金に消費税を課税するかどうかではない。宝くじの販売・購入に際しての消費税の課題については正面から判断していない。
すなわち、この記載は、宝くじの販売・購入の取引についての消費税課税要件を誤解させるものである。宝くじの販売・購入は、事業者と消費者の間での寄付やチップではなく、例えば、ジャンボ宝くじなら1枚300円の有償取引である。消費者である客は、反対給付をもらう。要件を満たせば最大億円単位から少なくとも10枚に1枚は当たり、換金してもらえるという、有価性ある宝くじ券である。また、一度ハズレになっても、再抽籤して商品を与えるサービスも提供される。
その対価を宝くじについていえば、①要件を満たして大きな金銭を得られる期待権と②企画から当せん金受領に至るまでの事務コスト等実費の対価の双方を含むものといえる。
このように宝くじの販売は、事業者の有償取引であり、対価性も有するものであるから、消費税の課税対象たる「資産の譲渡等」にあたる。
それなのに、現状は適法な消費税の納税もなく販売が続けられているのである。
  宝くじの賞品という表現で消費税の対象外と解しているが、宝くじの賞金は「当せん金付証票法」13条で所得税は課さないと明記している。すなわち、宝くじについては消費税のなかった時代の証票法で所得は課さないとする明文があるが、これは消費税の課税要件には関わりないのに、タックスアンサーは混同しているのである。
  スポーツ振興券の賞金についてはスポーツ振興投票の実施等に関する法律16条でスポーツ振興券の当せんによる「払戻し金には所得税を課さないとしている」。
  この宝くじ券の販売について国税局は、投票券で「資産の譲渡等」にあたらないとも説明したいようだが、いかに払戻率が低く45~50%に設定しているとしても1等億円当たりくじから6等の販売額の払い戻し賞金が10枚に1本もあるから、単なる投票券、対価性のないチケット(券)とはいえない。そもそも巨額の賞金で大量の券を売っているのであって、この宝くじは消費税対象の入場券同様の切符であり、当せんという期待権に有価性を高めた券であり、対価性のある資産等の譲渡品といえる。この理は、スポーツ振興券でも全く同じである。

3.馬券・車券・舟券
  宝くじやスポーツ振興券の払戻率は50%以下と定められているが、馬券等販売収入は70~80%が券の購入者に配当される。もとより予想を当てた当せん者に分配されるので、1券あたりは宝くじほどの大当たりではないが、それでも数千~数百万円の大当たり(大穴)がある。この馬券の払戻金は1枚50万円を超えると1枚につき当せん金の約2分の1が一時所得となる。
  だが、馬券等の一時所得税課税と馬券等の購入販売にあたっての消費税賦課は別途考えられるべきである。この馬券等も当たりへの期待権に有価性を高めた券であり、「対価性のある」「資産等譲渡」というべきである。

4.なお、競馬場、競輪場、競艇場、ボートレース場への有料入場券は、劇場への入場券と同じであるから消費税は必至である。

第3.ギャンブル(公営競技、宝くじ、toto)の消費税推計
  消費税は、消費する客からの預り金のようなもので、店(売主)がその商品サービスを供給するための費用の支払いの中にも消費税を支払っているから、その差額を納めるシステムである。
  そこでギャンブルごとの売上から消費税総額は推計できる。
  ちなみに2015年度のレジャー白書にある2014年のギャンブル市場推計データによると、
 ①中央競馬は2兆4940億円であるからその8%は1995億円(億円以下切り捨て、以下同じ)
 ②地方競馬は  3750億円であるからその8%は 300億円
 ③競輪は    6140億円であるからその8%は 491億円
 ④競艇は    9790億円であるからその8%は 783億円
 ⑤オートレースは680億円であるからその8%は  54億円
 ⑥宝くじは   9790億円であるからその8%は 783億円
 ⑦スポーツ振興くじは1110億円であるからその8%は88億円
 で、以上①~⑦合計は5兆5420億円で8%では4433億円となる。これらの「脱税」は問題だ。

第4.最近の消費税と軽減措置と財源確保論議
  消費税を8%から10%に値上げすることを決めたのは、社会保障のための財源捻出だった。しかし、消費税は福祉目的税でなく、そもそもその目的は国民を説得するための詐欺的な説明だとの批判がある。しかも、2017年4月の10%値上げの際には低所得者対策として軽減措置を導入するという「公約」をどのように具体化するかは不透明である。
  既に医療、介護、保育などの自己負担総額の上限を設ける「総合合算制度」も見送られ、食料品減税で米、生鮮食品、加工食品、菓子・飲料、外食までのうち、外食を除く点で自公与党は一致したと公表された。その1兆円減税の財源確保、工面が先送りされるという参院選対策のデキレースとの非難さえある与党合意である。
  これからその財源のために財務省を中心に工夫もされようが、酒やタバコ、また高級物品への特別課税の現状を考えると、これらギャンブルという「商品」についての消費税課税は理論的にも法解釈上もなされるべきである。酒やタバコへの課税は売上を抑える効果があってもよいという保健衛生、社会政策にもよるものであり、ギャンブル依存症の抑制や過剰な賭け金抑制のためには加重的消費税さえ必要であろう。 
                           (Y)
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漫才「バクチと消費税」

A パチンコスロットは消費税が課税されてるの知ってた?
B そういえば1000円で250個の貸し玉やメダルだったのに、それが2014年の増税の時から玉の数を減らしてたんだってね。
A それなら宝くじも1枚200円や300円の中に内税で消費税が含まれているの?
B いや、それが宝くじやtoto(スポーツ振興くじ)には消費税は課税されていないんだ。
A へえ、何でなの? 業者が有料で売ってる券じゃないの。
映画や野球のチケットは消費税が課税されているって聞いたけど?
B そういうチケットとは違って、「対価を得て行われる資産の譲渡及び貸付並びに役務の提供」でないという取扱いになっているんだって。無償の取引と同じで「反対給付を受けること」という対価性がないと言うんだ。
A 宝くじはほとんど当たらないからね。それで「対価性」がないということなの?
B 確かにほとんど当たらないとも言えるね。でも都道府県が宝くじで10億円が当たると宣伝している。国税局は「対価性」がないというのだから、どうなってるんやろうね。
A わかりにくいなあ。それなら宝くじやtotoの券は何の価値もないのかな・・・?
B ホント、苦しい説明だね。だから、これらの券は当せん金・賞金を得るために抽籤番号を証明したり、勝馬番号を記載して交付する「証票」で投票券であると言ってるんだ。
A ????
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◇◇ パチスロ研究 報告集 ◇◇

<報告1> パチンコの現況
パチンコとスロットを併せてパチスロというが、日本固有のパチンコは世界の中で日本唯一、且つ、参加人口、賭額、店舗数のいずれをとっても世界一のギャンブルである。
  パチンコは1995年に31兆円を売り上げ(貸玉料)、1万7000店もあった。パチンコ人口は全盛期2000万人に及んでいた。しかし、遊技関連事業協会の統計によると2012年にはパチンコホールは売上高19兆660億円、店舗数11765店、パチンコ人口1110万人という。
  この間、パチンコホールは大型化・郊外化で競争が激化し、マルハン、ダイナム、ガイア、オザム等の大手はさらに大きくなり、中小店は倒産・閉店・廃業していった。パチンコ台数は454万台を超えており、世界の遊技器材の半分以上が日本にある。
 パチンコホールは広大な土地・建物が必要で1台10~60万円のパチスロ機を1店舗200~600台設置する(平均386台)。したがって、派手な電飾、照明、エアコン等も含め装置コストは莫大であり、多数の店員人件費に加え、電気代だけでも月に100~300万円を要するという。
  立地制限の下で苦労して出店し、広大な駐車場を用意し、頻繁に新しい台に入れ替え、出玉率を上げ、広告宣伝し、タレントを呼んでイベントサービスもするなど、コストアップは避けられない。パチンコ業界のサバイバル競争の最中にある。パチンコホールの出玉率の調整は、ケージ内のスタートチャッカー、アタッカーの釘を調整しているし、コンピューター調整もある。これらは本来違法だが、公安委員会や警察は黙認している。
 なお、パチンコホールは、例えば貸し玉1個4円とすると1000円で250個を貸すが、平均100%以上の玉を出すようにしているという。これを出玉率というが、130%にしても景品交換率は67%程度であるから、配当率としては86~87%が戻る計算となり、競馬の75%より配当率はよい。但し、景品や換金段階での裏事情が別にあるという。
パチンコ店はマルハンのような2~3兆円の売上と200~400億円の経常利益を上げるところでも三店方式による賭博類似のギャンブル産業である。そのため、上場したとしてもいつその株が紙くずになるかも知れず、上場は認められていない。ダイナムは香港で上場という奇策をとったが、日本での上場はできていない。そのため、マルハンはパチンコホールなどの建設部門のイチケンという子会社を作り、それを上場させている。
実は、パチンコ業界の中にはパチンコ関係機器業界があり、その市場規模は1兆3792億円という。機器メーカーの1位は京楽2051億円、2位セガ・サミー1818億円、3位三共1585億円、4位三洋1535億円、5位平和1059億円と続く。
 パチンコホールに行けばわかるが、客は無職、失業者、中高年男性らが主流だが、中高年女性も相当数見かけられる。ほとんどが男性客の競輪、競艇場と比べると女性はまだ多いと言える。力のあるパチンコホールやメーカーは、多角経営化を諮り、娯楽、浴場、レジャー、ゲーム、さらにカジノ導入へ向けてシフトしていくと思われる。そして力のないホールはますます淘汰されていくだろう。
 実はパチンコには、景品交換(換金)を正面から認め、今の三店方式というヤミのギャンブルから堂々と公認ギャンブルにしてほしいとの「野望」がある。また、自民党内には、景品交換での換金の際に手数料を徴収することで、公認ギャンブルと同様に地元自治体の収入にしようという構想もある。「パチンコ税」構想ともいわれるが、これで年間交換金20兆円のうち、手数料をその1%としても2000億円の財源が生まれるというのである。
  かなり甘い案だが、これによりパチスロは名実ともに賭博開帳となる。これを民間企業にやらせることは特区でのIRカジノ構想よりも問題が多い。路地裏の隠れた換金所を明るいところに出して公益法人化するともいうが、利用者の換金そのものはカジノでいわれている①犯罪と犯罪組織、②警察の利権化、③マネーローンダリング、④ギャンブル依存症、⑤風紀・教育・環境などカジノ以上の問題がある。
 パチンコの未来は、風俗営業法認可の遊技名目のギャンブルをいつまで日陰者、ダークな存在にしておくのかという、本来コンプライアンスなき産業の解決を考えるものであるといえよう。

(井上善雄)

<報告2> パチンコ、スロット問題の「闇」をなくせ    
1.現在パチンコは三店方式といわれる換金をしており、風営法事業を賭博事業とする「闇」がある。
  しかし、警察庁ではパチンコに「換金行為」はないことになっている(警察庁答弁 2014年8月26日朝日紙)。しかし、実態を知る自民党の高村副総裁ら大物議員らも、この「官僚答弁」にはうんざり。野田毅前税制調査会長も名を連ねる「時代に適した風営法を求める議員連盟」は、そんな建前論はやめてパチンコ課税として換金額の1%2000億円の税収を見込んでいる。
  パチンコは換金しない建前で、客が玉をボールペンや金地金など「特殊景品」に交換してもらい、これをさらに「交換所」に持ち込んで勝手に換金しているだけ、だからパチンコは遊技だというのが警察庁である。
  しかし、パチンコ店では貸し玉が貯玉され、カードに金額で増減が記録される。また、換金用に金地金「景品」が用意される。これは実質、玉の換金である。風適法23条1項1号は、現金又は有価証券を賞品として提供することを6月以下の懲役若しくは100万円以下の罰金又は併科される(52条)。だが、金地金は現金でないとして自由にしているのである。そして、パチンコ店の横に換金所があり、現金化される。この金地金景品が「景品卸」を経由してパチンコ店に売られる。この循環は「三店方式」「四店方式」といわれる。
  実は、この交換所の経営は、パチンコ店とは完全に独立別個であることが求められている。しかし、同じパチンコ店の建物の中に交換所がある例さえある。これでは別個の存在といえない。
  交換所は建前上、警察所管の古物商の許可が必要である。警察は風営法上のパチンコ店の監督指導と古物商の監督指導を同時にしている。だから、パチンコの景品「商品」の製造、販売、購入を継続的、体系的に点検すれば、パチンコ店の実質的な換金行為は明らかだ。しかし、敢えてこれを視ないのだ。建前上、換金業者、卸売業者、購入企業が別にあるから「換金していない」というのだが、その判定役の警察がバラバラに見るように決めているのだ。パチンコの景品は、当該パチンコ店の玉と同様決まっているのだから、3店であろうと4店であろうとチームで換金しているのに黒いベールを掛ける役割を警察当局がしているということに他ならない。
2.このような実態は、パチスロを知る者には明白だ。これを具体的に風適法違反・賭博法違反で「告発」する取組がないため、ルール違反が見逃されている。警察はこのパチスロの本質的違反について“共犯関係”のためか、検挙しない(できない)。ギャンブルオンブズの皆様、具体的に調査し是正に取り組んでほしい。この点、風適法23条1項1号、2号は、脱法を許す条項で、改正は急務である。
(帖佐元武)

<報告3> パチスロ どう規制すべきか 
  現在のパチスロがこのままで良いと考える者は少ない。自由論者から禁止論まで整理して報告します。
(1)民間企業にパチ・スロをギャンブル、賭博として認め「自由」にさせる。(が、完全自由論はない。)
  ①換金も自由とし賭博事業者を「許可制」とし監督も行う。・・・賭博業許可(パチスロ新法)
  ②許認可制の下で地域、店、規模、営業方法を監督する。・・・現在に近い
  ③換金業を表に出して許可制とする。(古物商でなく)
(2)厳格な風俗営業内でやらせる。
  ①ゲーム産業として換金脱法も許さない。(三店方式は禁止)
  ②入場者は賭博をする者として身分証明・正当資金証明を要する。(店の点検確認、記録義務)
③18才未満入場禁止など、厳格な証明 (店の確認義務)
  ④入場規制 1ヶ月7日以内、2ヶ月15日以内、1日3時間以内などの規制をする。
  ⑤パチンコは1玉1~2円、スロットは5円以下とする。
  ⑥パチンコ、スロット機でゲーム性に射倖性、夢中にさせ依存させるゲーム機を禁止する。
(3)風営法からパチスロを独占規制させる新立法と規制
  ①開業・開設・開店については警察だけでなく、地域(市区町村)の同意、半径1km以内の住民と教育関係(学校、幼稚園、保育園を含む)各過半の同意を得るものとする。
  ②既存の店も新しく過半の同意と自治体の長と同意(反対でない意見も含む)を新しく得る。
住民の同意(賛否)の意見には、競業者事業関係者(従業員、協力事業関係者)は除く。
(4)違法な営業や脱税をする企業・店舗の営業取消、刑罰等の強化
(5)政治的には現在のパチスロ店をすぐに閉店させる訳にはいかないという人もいよう。
   しかし、金地金換金や三店方式という賭博脱法は現行法でも解釈で取り締まれる。パチスロ店はあくまでゲームセンターとし、対価として相当の物(商品)を得られるだけにする。その上で、カジノのような特区をつくるなら、関係省庁と地方自治体と許可の下にやることになろう。それができないなら賭博パチスロは禁止するしかない。
(鉢 素郎)
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投稿「金儲けだけ」のギャンブルの意味 貝都哲人

1.宝くじを含む公営ギャンブルはズバリ「金」、公共団体が客の射倖心を利用して収奪する金(収益金)にのみ存在意義・社会意義がある。
  社会には「金」で評価できない必要なことが沢山ある。無償なり労働対価として割に合わない仕事が求められている。「公」の政府自治体の欠くべからざる仕事・業務はこのようなものが圧倒している。
  公営競技事業や宝くじ発売は地方自治体の収益事業といわれるが、民営可能な交通事業などの公益事業はそのサービス提供そのものが公共目的であるのに対し、ギャンブル(賭博)は、サービスそのものが公共目的であるとはとても言えない。したがって、公営事業で収益性があってもギャンブル事業はとても公益サービス提供とはいえず、いわば、市民のうち射倖心を持つ者を対象として収益を得ているにすぎない。この収益金は、悪銭もまた金である、金に色は付かないという理由で第二の税収源のように扱われているのである。
2.本来、刑法に禁じた賭博開帳や富くじ販売を公共主体がすることは反社会的で「邪道」である。ギャンブルが市民への公共サービスだとは、絶対に言えない。
  闇の不法ギャンブルをなくすための手段として公営ギャンブルは有効であるという「理屈」もあるが、公営ギャンブルはむしろそのシステムを利用した営業的な「ノミ行為」さえ生む。公営ギャンブルがあることで賭博禁止・抑止への規範意識の形成を妨害している。事実、不法のギャンブルが公営ギャンブルによって阻止・抑止されたということはない。大麻を合法化しても麻薬や覚せい剤の使用所持・販売といった薬物犯をなくすことにはならない。(もちろん、全て自由にすれば立件事件もなくなるが、その濫用状況が出現する。)
3.ギャンブルは、スポーツやゲームといった娯楽と共になされるため、本来のスポーツ、レジャー、娯楽のサービスと一体化して取り扱われることがある。競馬、競輪、競艇、オートレースにスポーツ性があっても、この勝負に金を賭けなければ行えないものでない。(野球、サッカー、相撲etc、スポーツに関して賭博があってもそれは別個のものである。)
  宝くじ・totoに関する「スポーツ性」など、その収益金の使い道をいうにすぎない。トランプゲーム、マージャン、将棋、囲碁は、金を賭けなければただのゲームである。結果・成績に金品を賭けると賭博になる。
  パチンコやスロットも本来はゲームだけのものだった。商品を出したり、さらにそれを換金することによりギャンブルとなった。日本のパチスロはカジノのスロットのように直接チップを換金せず、三店方式という脱法システムをとっている脱法ギャンブルである。
  もちろん、パチンコ・スロットに気晴らしにいく者もいるが、客の本音は勝ちたい、金を儲けたいというのものである。気晴らしだけで高いパチスロ代が支払われることはない。気晴らしができれば賭博でないというなら、勝てば気晴らしにはなるから全ての賭博は賭博ではなくなる。
  要するに、賭博をレジャーと言おうと余暇のゲームと言おうと、それは好きな者にとってはそうとも言えるというにすぎない。負けたり借金を背負えば余暇や娯楽どころではない。賭博は客のうち95%以上が負ける。主催側は絶対に負けない。
4.ギャンブルの開帳と富くじの販売はトータルとしては必ず儲けられるので、客に対しては射倖的な様々な「夢」物語や物的サービスがその額に応じて提供される。富くじの確率は著しく低いが高額当せんの夢がある。カジノでのサービスでいえば高額カジノ利用者のコンプ(酒、食、ホテルの無料提供)までがある。副次的に提供されるサービスとは、「夢」「射倖心のはけ口」となる。
5.客の側も金を儲ける夢の機会を主観的に得たとしても、その機会に得た「夢」とは精神的な病癖、アディクション、依存症、障害といえるものである。
  結局、賭博で勝った金は自ら労働して得た成果でも他者から感謝されて得た金でもなく、その金額は他人の犠牲の上に射幸によって得たというものにすぎない。また、賭博収得金は、自己の社会的貢献として評価もされず、他者からは怨嗟の声を受ける。よって他人はおろか身内にさえその金を隠すことも多い。
  金儲けだけを考えるギャンブルの世界は、人生における本当の生きる意義や歓びとは完全に隔絶したところにある。
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コラム

フランシスコ・ザビエルの手紙
 1949年に日本に来たフランシスコ・ザビエルは、日本人が名誉を重んじることを評価したあと、「人々は賭博を一切しません。賭博をする人たちは他人の物を欲しがるので、そのあげく盗人になると考え、たいへん不名誉なことだと思っているのです」と書いている。
イスパニア人のザビエルは、インドから鹿児島に上陸してキリスト教を伝えた宣教師で、大内義隆や大友宗麟の保護を受けて2年間日本に滞在した。
1949~1951年当時の日本は戦国時代で、各地の領主は「法度」で賭博を厳しく取り締まっていた。逆に言えば、賭博が流行していたともいえる。したがって、ザビエルが知ったのは上級武士の建前の世界だったともいえる。

カルタの伝来
 ポルトガルは、インド西岸のゴアを拠点とし、マカオを中継して日本を目指した。ポルトガル船は1543年に種子島に接岸し、ザビエルに続いて1562年より長崎に入港するようになった。以降、カルタが日本に伝来し、1597年には長宗我部元親の掟書で「博奕、カルタ、賭勝負を禁ず」とした文書がある。
 しかし、実は「倭寇」と呼ばれる中国人と日本人の貿易・海賊集団が16~17世紀に出現していた。この船員らがカルタ賭博を興じていた可能性が高い。
 ヨーロッパのプレイングカードは14世紀後半に欧州中に広まり、15~16世紀にはインド・東南アジアに伝播していたことは想像に難くない。現存する日本最古のカルタは、裏面に「三池住貞次」と書かれた1枚の札が残るのみである。これは「天正かるた」と呼ばれているが、天正年間(1573~1592)に作られたというわけではなく、慶長(1596~1615)の頃のものと推察されている。カルタは欧州のギャンブルカードの「紙札」だった。
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最新ギャンブル事情

1.「レジャー白書2015」は日本生産性本部発行のA4版190頁(7000円+税)の本。この本はギャンブルを余暇の娯楽部門に位置付けて各年紹介している。以下、書籍紹介を兼ねてこの白書のデータを紹介し、ギャンブルオンブズの眼でコメントする。
  本書は、娯楽として囲碁将棋などのゲームと同並にしてパチンコ、宝くじ、サッカーくじ(toto)、中央競馬、地方競馬、競輪、競艇、オートレースと分類する。人的傾向のデータは全国15~79歳までのサンプル調査をし、有効回収数3325名(男1623、女1702)として統計化している。毎年同様のサンプル調査による推計データである。
  まず、余暇活動の1位から40位までをあげる。宝くじは2013年に10位、2014年に14位で入っている(白書23頁)。
余暇(レジャー)とはスポーツ、趣味・創作、娯楽、観光・行楽、その他の活動を指し、そのうちの娯楽はさらに8つに分類され、その一つとして「ギャンブル」が項目付けされている。この「ギャンブル」記載の項目について視てみよう。以下の表の9~16は、今日堂々となされているギャンブルである。
(1)性・年齢別参加率(2014年)(白書44頁)
fig1-21.jpg
  このデータは3325回答における参加率である。宝くじの参加率33%は、カラオケの参加率33.6%に近く多い。

(2)参加人口の性別・年齢別(2014年)(白書48頁)
fig1-22.jpg
  これによると、パチンコ1150万人、宝くじ3340万人、toto900万人、中央競馬890万人、地方競馬340万人、競輪160万人、競艇230万人、オートレース80万人。宝くじの男女比率は54:46と近いが、その他は男が7~9割を占める。そして高齢者(60~70代)の比率が2割を超えて高い。

(3)参加率・回数・費用(2008~2014年)(白書57頁)
fig1-24.jpg
  これによると、パチンコと競馬への費用額は多い。2008年より2014年の参加率が増加しているのは、toto、競馬、競輪、競艇、オートレースで、宝くじとパチンコは減少している。平均費用額でも宝くじとパチンコは減、その他は微増となっている。
(4)性別参加率の推移(2008~2014年)(白書61頁)  
  パチンコ・宝くじは男女とも減、totoは男で倍増、他は微増となっている。
fig1-25.jpg
(5)参加人口の推移(2008~2014年)(白書65頁)
fig1-26.jpg
  パチンコは1710万人から1150万人、宝くじは4380万人から3340万人へ減り、totoは150万人から300万人、中央競馬は750万人から890万人へというように公営競技参加は増加している。

2.以上のデータやギャンブル事情について以下コメントする。
  白書は、余暇市場を2014年で72.9兆円とする。国民総支出(名目)は同年487.5兆円だから少なくない比率を示す。しかし、ギャンブルを含む娯楽部門が50.2兆円を占め、その中でもパチンコが突出している。白書は、パチンコは減、宝くじは伸び悩み、totoは大きく伸びたとする。

3.パチンコ・パチスロ(パチンコ)は2年連続減となり、1000台以上の大型店により中小店が閉店した。今や上位10社による店舗数シェア率は10%、台数は15%という。「定量制営業」は改変されている。貸玉・貸メダルの消費税対応は1000円当たりの玉・メダルを減らす「個数調整方式」と消費税上乗せ端数で精算する「金額調整方式」があり、前者が主流となったという。
また、パチンコ税は2015年は見送られたが、IR法で再燃可能性がある。そして2014年8月の厚労省研究班による「依存の疑いのある者536万人」という指摘でパチンコ業界はワーキンググループを設置して議論している。

4.公営競技はようやく明るい兆しだという。しかし、競技間の力の差は鮮明で、競馬は伸び、ボートレースは大伸び、競輪は減り、オートレースはさらに減っている。
  中央競馬では、ドバイレースでJRAの馬が勝ったり、馬券の種類ごとの払戻率を変更した。地方競馬も本場・場外売上より、電話・インターネット投票による収入でやっと収益をカバーしている。
競輪は売上減の下、場外や電話投票でやっとカバーしている。競輪場の廃止もあり、43場となった。
競艇は、競輪と異なり回復が続くが、これも場外や電話投票でカバーしている。場外券売場6店オープンや、女子レースなどグレード見直しを続ける。
オートレースは18年連続で売上減少。電話投票はプラスだが、本場・場外共にマイナスとなった。オート発祥の地である船橋オートも廃止となった。
宝くじも売上減となり、様々なくじ(ナンバーズ、ロト、ジャンボもドリーム以外は)で前年を下回った。2014年4月開始したプロ野球パリーグスクラッチをはじめ、様々なくじを発売して客の歓心を買おうとしている。2014年1月からインターネット販売を、ジャパネット銀行、みずほ銀行、楽天の3社で始めた。
スポーツ振興くじ(toto・BIG)は売上増となり、1000億円レベルとなった。これには最高10億円のBIG、ワールドカップや海外サッカーを対象としたtotoが導入されたり、2015年2月からtotoのキャリーオーバー発生時の1等賞金を2億円から5億円に引き上げたりした背景がある。totoは2020年東京五輪・パラリンピックの施設(国立競技場)建設資金とスポーツ団体への助成金の財源として売上拡大を目指す。宝くじ、ジャンボ、ロト、ナンバーくじやBIGは、顧客をほぼ食い合う格好のものになっている。

5.余暇市場のパチンコ・パチスロと公認ギャンブルの市場は、1992年以来2014年まで次のように計算されている。(白書118~119頁)
fig2-2.jpg
  この市場規模は、様々な資料による独自の推計値という。例えば、2015年版よりパチスロは推計方法が変わったのであるが、旧方式では1994~1996年は30兆円台(貸し玉)、2010年以降は20兆円を切り、2013年は18.8兆円としていたが、見直しを行った結果、1994~1996年は30兆円台(貸し玉)、2002~2007年は30兆~34.8兆円、2008年以降下降し2014年は24.5兆円としている。

  公認ギャンブルは売上実数が公表されており、全体で1992年9.6兆円から低下傾向で、2011年5.2兆円、2014年5.5兆円とされる。
  この数字をみれば、脱法ギャンブルであるパチスロは公認ギャンブル全体の5倍近いレベルであり、パチスロメーカーを含めたその市場規模は、2014年の余暇産業全72.9兆円のうち30%以上を占めるという大きなものとなっている。
  ちなみに、2014年の余暇市場のうちスポーツ部門は全体で3.9兆円、趣味・創作は8.2兆円、飲酒部門は18兆円、観光・行楽部門は10.5兆円であるから、パチスロ市場の突出ぶりがわかる。
  なお、パチスロ市場の評価見直しの背景には、総務省統計局の2014年12月19日公表「サービス産業動向調査拡大調査報告書」で示された2012年の遊技場の年間売上高27兆151億7400万円、1円パチンコホールを加えた2012年度年間数値は34.3兆円というデータや、業界のダイコク電機による「DK・sis白書」で示された2012年度推計値24.8兆円というデータがあったからである。このような公的データや新データもあって、レジャー白書は2012年を基準年として25.6兆円という評価をし、1992~2014年までの修正を行った。
  ギャンブル問題を扱う識者・学者はよく、パチスロはかつて約30兆円規模の売上であったが今では18兆円台であるといってきたが、この修正値を元にいえば、かつて2005年には34.8兆円の売上であったが2014年には24.5兆円になったというべきことになる。
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